2010/9/14 Release

Learning for best life アノヒトに聞きました

猪子寿之(いのこ・としゆき) (オフィシャルサイト)
徳島県徳島市出身。1年間の渡米を経て、2001年東京大学工学部計数工学科卒業と同時にチーム★ラボ創業、代表取締役に就任。2004年、東京大学大学院情報学環中退。大学では、確率・統計モデルを、大学院では、自然言語処理とアートを研究。産経デジタル取締役を兼任。



女の子は働いている姿が一番美しい。


自分のやりたいことなんて、よくわからなかった、と言う猪子さん。

「やりたいことがなくて普通。
 やりたいことがあるならラッキーと思って、
 すぐに踏み出したほうがいいよね。」


猪子さん

2001年に東京で活動を始めたチーム★ラボは、
テクノロジー、アート、デザインの境界線をあいまいにしながら、
独自のテクノロジーの開発、WEBのプロデュースから
インスタレーション、ビデオアート、ロボットなど、
メディアを超えて活動しています。
代表取締役社長の猪子寿之さんが語る、
男の子・女の子、未来の社会のイメージ、仕事の選び方――。

編集部 猪子さんは徳島のご出身ということで、
今でも阿波踊りには毎年参加されているそうですね。
猪 子 ほんと、阿波踊りのど真ん中みたいなところで生まれ育ったので。
毎年欠かさず参加しています。
編集部 ブラジル人にとってのリオのカーニバルのような?
猪 子 そんな感じかな。まあ、オモロイから参加するってだけでね。
社会は法によって秩序をつくってね、
秩序によって平和を維持するというふうに
設計されていると思うんだけど、
阿波踊りに参加すると、
「それは間違いかもしれない」と気づけるかも(笑)。
阿波踊り中はなんかぐじゃぐじゃなんだけど、誰も喧嘩しない。
法がなくて、秩序がなくて、だけどけっこうピースフル。
編集部 いいですね。
阿波踊り期間中は、完全プライベートで?
猪 子 一緒に踊っている人たちは直接なり間接なり、
仕事で関わっている人が多いので、
ピュア・プライベートではないです。
僕は人生で「プライベートがほしい」と思ったこともないしね。
編集部 前編でのお話にもあったけど、
それもまた「男の子」な感じですよね。
猪 子 そうそう。
だって、ワンピースのルフィにプライベートなんてないでしょ?
編集部 ないない。
それで敵すら仲間にしようとしますもんね。
猪 子 ルフィに、敵はいない。
編集部 ところで「女の子」についてはどうですか。
猪 子 ええっ!? なにが?
‥‥女の子はいいよね。いるだけでいいよね。
花みたいだもんね。
この世にいてよかったみたいな。
teamLab

編集部 働く女性について、どう思いますか。
猪 子 女の子は働いている姿が一番美しい。
制服とかかわいいよね。
私服より制服のほうがかわいいと思う。
男の子もそうだよね。仕事着のほうがかっこいい。
だいたい人間なんてね、個性なんてないほうがセクシーだよ。
編集部 あー、うん、そうかも‥‥?
猪 子 ‥‥まあ、別に制服の話じゃなくてもいいんだけど(笑)。
どんな仕事でも、仕事をしている女の子はかわいく見える。
だから女の子も働いたほうがいいよね。
とにかく人間は何かやってたほうがいいよ。
暇ってさ、よくないと思うんだ。
暇だと性格が悪くなっていく。
編集部 余計なこと考えちゃいますからね。
嫉妬とか、そういう負の感情が
暇な時間に肥大していくのかもしれないです。
猪 子 暇すぎると細かいことに気がついちゃう。
忙しければ、いろいろなことがどうでもよくなっちゃいますから。
編集部 ええと、ところで、 「やりたいけどどうしよう」と
迷っている女の子って、たくさんいるようです。
たとえば転職したいけど、
自分にできるのかどうか迷っている人たちに対して、
エールを送ってほしいのですが。
猪 子 やりたいことがあるんだったら、やったほうがいいんじゃない?
僕はやりたいこと、そんなによくわからなかったからさ。
やりたいことがなくて普通。
「やりたいことがある」というのはラッキーという気がするから、
すぐに踏み出したほうがいいよね。
やりたいことをやっているほうが、人生は楽しい。
編集部 チーム★ラボへの女性の応募は少ないですか。
猪 子 応募までは見てないからよく知らないけど、
たぶん少ないと思います。
実際、うちはかなりの「男の子チーム」で、
働いている人は9割近くが男性です。
仕事のやり方も、アウトプットも「男の子っ!」という感じ。

もちろんクライアントからの要望として、
「ターゲットは女性」ということもいっぱいあります。
そういう仕事は2割くらいいる女の子が担当したりするから、
彼女たちは忙しいよ。
あとね、やっぱり女の子がいると
男の子はテンションが上がるから。
編集部 男の子は基本、女の子に
モテたいからやってるんですもんね。
猪 子 モテたいねぇ。モテたいっ!
編集部 (笑)。
今、やってみたいことを教えてください。
猪 子 旅行が好きなので、いろいろなところに行ってみたい。
今は北欧にいちばん行ってみたいですね。
ラオス、南米、中東、イスラエル‥‥
あっ、それから東ヨーロッパも行ってみたい。
猪子さん
編集部 突然ですが、もしもタイムマシーンがあったら、
どの時間・時代に行きたい?
猪 子 タイムマシーンのこと‥‥考えないです。
今がいい。過去とか、あまり興味ない。
それから、未来がもっとよくなったらいいですね。
未来については「こうなったらいいな」と考えるし、
チーム★ラボがその未来を創れたらいいな、とは思います。
編集部 10年後の未来について、「こうなっていたらいいな」と
具体的にイメージしていることを教えてください。
猪 子 社会全体がもう少し寛容で、合理的で、
そうであるがゆえに、人々がもっと自由になっている。
いろいろな価値観が混在できる、
多様な社会になっていたらいいですよね。

それから日本社会が経済的に豊かになって、
文化的にも技術的にも
「東京がいちばんオモロイ街」になっていたらいいなと思う。
自分のいる場所はオモロイほうがいいしね。
編集部 最後にもう一度、仕事について質問させてください。
働く場所を選ぶとき、自分のやりたい「仕事」ではなく
「会社名」で選んでしまうとか、
そういう人もいるのかもしれません。
安定を求めてなど、理由はさまざまだと思いますが。
そうした価値観に対してどのように感じられますか。
猪 子 会社名で選ぶというのは、社会からの見られ方、
つまり、他人からの目によって選んでいるわけじゃないですか。
そういうものを選んでいると「不感症」になっちゃうよね。
編集部 そうか、うんうん。
猪 子 「自分がオモロイ」「この人といるとオモロイ」とか、
「ここは居心地がいい」「これをやっていると楽しい」とか、
そういったことを選択基準にするべきなんじゃないかな。
どうせ人は働くし、人生で働く時間がいちばん長いわけです。
眠っている時間を除けばね。
だから仕事がいちばん楽しいことで、
働くところが楽しい場所であるほうがいい。

社会からの見られ方、他人からの目で働く場所を選ぶなんて、
まったく意味をなさないし、本人にとっても楽しくない。
そんな楽しくない選択をしていると、
その人自身も「楽しくない人」になっちゃうと思う。
自分がオモロイと思っていることをやっている人とか、
オモロイと思う人たちのいる場所で働いている人は、
結果としてオモロイ人、魅力的な人になるんだと思います。

どんなにすごい会社でも、
始まりから終わりまで30年と言われているわけで、
10年後にはどうなっているかわからない。
永遠の会社なんて人類史上ひとつもないし、
必ず衰退するのだから、
「ここに入れば安心」とかいうのは絶対にない。
そのことは歴史が証明していますから。
どんな会社も伸びるときもあるし、なくなるときもある。
だったら自分がしたいことをしたほうがね、いいよね。
編集部 なんだかすごく説得力があるなぁ。
今日はいろいろとお話をうかがえたので、
イベント「2010年の渦巻」がますます楽しみになりました。
どうもありがとうございました。
付録:猪子さんからの一言メッセージ

独特の間合い、独特の言葉づかい、独特の表情としぐさ。
完全に理解することなんてもちろんできないけれど、
未来をよりよくしたいと願う猪子さんの鋭い感覚は、
びりびりと伝わってきました。ほんと、オモロイ人です!


次回はヒューマンアカデミーの
CMイメージソングに使用させていただいた
「三日月」を唄うロックバンド、HiGEにインタビューします!
お楽しみに!
(オフィシャルサイト)
                                 おわり


●お知らせ
9月に開催された浅葉克己×チーム★ラボ×MASSA NAKAGAWA コラボレーションイベント
「2010年の渦巻」の動画をYoutubeにて配信中!
動画をみる
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