<修了生インタビュー> 日本語教師養成講座修了生、後藤美恵さんにお話をお伺いしました
大学卒業後、証券会社に約4年間に勤務し、結婚のため退職。その後は専業主婦をしていたが、下の子が小学校に入学したことを機に仕事を再開し、派遣社員として秘書業務に就く。2020年、コロナ禍をきっかけに自分の人生を見つめ直し、キャリアコンサルタントの資格取得を決意。ヒューマンアカデミーのキャリアコンサルタント養成講座を受講し、約1年で修了。就職活動と並行して、2022年よりヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座を受講。現在は2つの資格を活かし、大学のキャリアサポート課で大学生の就職相談と、ヒューマンアカデミー日本語学校の日本語教師という2つの仕事を掛け持ちで務めている。
コロナ禍で「自分が本当にやりたいこと」を問い直した
キャリアコンサルタント養成講座を学んだ後、日本語教師養成講座を受講
―どんなきっかけで、勉強を始めたのですか?
コロナ禍で自分の人生を見つめ直し、「自分が本当にやりたいことは何だろう?」と考えたことがきっかけです。私は大学卒業後、証券会社に就職しましたが、特に考えず流れで就職した感じで、別にやりたい仕事ではありませんでした。「就職活動をちゃんとしておけばよかった」という反省とともにわいてきたのが、「自分のような学生を救いたい」という思いです。その人に合った仕事選びや就職をサポートするキャリアコンサルタントという仕事や国家資格があると知り、資格取得のために学びたいと思いました。
すぐに学校を調べて、目についたのがヒューマンアカデミーです。制度や学生へのフォローがしっかりしていて、口コミの評判もよく、名前を知っている学校だったので、即決。説明を聞いたその日のうちに申し込みをしました。
キャリアコンサルタント養成講座は1年くらいで修了し、国家資格を取得しました。学ぶことがとても楽しくて、修了後も別のことを勉強したいと思っていたところ、日本語教師養成講座が目に留まったのです。私は以前、アメリカ人に英語を教わっていたとき、「英語を教える代わりに私にも日本語を教えて」と言われたけれど上手に教えられなかった経験があります。日本語の教え方を学んでおくと、ボランティアなど今後何かの形で活かせそうですし、学ぶこと自体も面白そうだと思い、キャリアコンサルタントの就職活動と並行して、日本語講師養成講座を受講することにしたのです。

-就職活動をしながら新しい勉強も始めるのは、大変だったのでは?
私の場合、コロナ禍だったこともあり、キャリアコンサルタントも日本語教師養成講座もオンラインで受講しました。オンライン学習は、自分の都合のいい時間に勉強できるのがメリット。家事の合間に2時間だけ勉強する、子どもの送り迎えの前に1コマだけ授業を受ける、といった感じで生活の中に勉強時間を組み込んで学習を進めました。日々の学習は自宅で、テストは登校して受けますが、たまに外出して学校でいろんな人に会うのも楽しくて気分転換になりますし、いい感じで生活にメリハリがつき、よかったです。学ぶこと自体が楽しかったこともあり、特に大変さは感じませんでしたね。
就職活動もうまくいき、私立大学のキャリアサポート課で働くことになりました。進路や就職活動に関する相談、模擬面接など、学生の就職活動をサポートする仕事です。大学のキャリアコンサルタントは週1~2日の勤務なので、日本語教師養成講座の学習も、仕事とうまく両立しながら進めることができました。
教育理念に共感し、ヒューマンアカデミー日本語学校に就職
就職活動はどのように進めましたか?
私は「早く仕事に結びつけたい」という思いがあったので、かなりハイペースで学習を進め、半年くらいで日本語教師養成講座を修了しました。講座を修了した時点で就職活動を始め、いくつか日本語学校を見学した上で、ヒューマンアカデミー日本語学校に応募しました。決め手になったのは、日本語教育に対する考え方に共感が持てたこと。「単に日本語を話せるだけでなく、日本の社会や日本人とうまく共生しながら働いたり生活できる社会人を育てることが目標」というお話を聞き、素晴らしいなと思ったのです。
―ヒューマンアカデミー日本語学校では、どんな授業を担当されていますか?
大学のキャリアコンサルタントの仕事も続けながら、日本語学校で週に1~2コマの授業を担当しています。対面のクラス授業のほか、1対1のプライベートレッスンも受け持ちました。最近では、JLPT(日本語能力試験)の受検対策の授業をオンラインで行ったり、海外在住の日本で働きたい外国人を対象に、オンラインで就職面接の練習を行うこともあります。キャリアコンサルタントと日本語教師の両方の経験を活かした仕事ができているので、とてもやりがいがあります。
―日本語教師として教壇に立つにあたり、慣れるまでの苦労などはありましたか?
ヒューマンアカデミー日本語学校の場合、カリキュラムがきちんと決まっており、授業で使うスライド教材なども全て用意されています。入社前に授業のやり方についても丁寧に教えてもらえたので、特に不安はありませんでした。
実際に授業を担当するようになってからも、他の先生方とコミュニケーションを取る機会が多く、いろいろな面で参考になります。授業は曜日によって先生が違い、3人で1クラスを受け持つ感じです。授業後は毎回フィードバックや引き継ぎを行うので、他の先生方に困ったことやわからないことを相談したり、クラスの情報を共有したりできます。また、学期ごとに担当の先生が変わるので、いろいろな先生とお会いできるのも魅力です。ベテランの先生方ばかりで、それぞれ個性を活かした授業をされているので、とても勉強になりますね。

学ぶことによって人生の選択肢や可能性も広がる
将来の夢や目標について、教えてください
日本語教師としては、まず経験を積むことが大事だと思っています。たくさん場数を踏み、自分なりの工夫も加えながら、自分らしい個性のある授業ができるようになりたいです。将来的には、キャリアコンサルタントと日本語教師の両方を活かした仕事に取り組んでみたい。日本語学校で言えば、就職面で学生をサポートできるような仕事をしていけたらいいなと思っています。
当面は、大学のキャリアコンサルタントと日本語教師の仕事を二本立てで続けていくつもりです。2024年11月に登録日本語教員の国家資格を取得しましたが、キャリアコンサルタントに関しても何種類か資格があるので、資格取得のための勉強にも取り組みたいです。
―日本語教師養成講座に興味を持っている人や、これから日本語教師を目指す人たちへのメッセージやアドバイスをお願いします
日本語教師養成講座に限りませんが、何かを学ぶことは人生の選択肢や可能性を広げることにつながります。社会に出てからでも学びは必要ですし、学びを始めるのに年齢や時期は関係ないと思います。私自身、これといった特技や職務経験もない専業主婦でしたが、自分の興味に従って学びを始めたことがきっかけで、新しい世界が開けました。
「時間ができたら、落ち着いたら勉強をしたい」と言われる方が多いですが、待っていても時間はできません。思い切ってやってみる、踏み出してみると、時間は作れるもの。最初の一歩を踏み出すのに勇気がいるかもしれませんが、あれこれ考えるより、まずはやってみるといいと思います。私の場合、かなり集中して短期間で日本語教師養成講座を修了しましたが、2年くらいかけてじっくり学ぶ人もおり、自分のペースで学習できます。ヒューマンアカデミーはフォローもしっかりしているので、心配しなくて大丈夫。興味や関心があれば、最初からあまりハードルを上げずに、まずは気楽に挑戦してみるといいと思います。
また、自分のために学ぶだけでなく、「誰かのために、何かをしたい」という視点を持つことも大事だと思います。私は、キャリアコンサルタントの資格を取得することで、それを自分の仕事につなげて社会に貢献したい、自分のやりたい仕事を見つけたい人の助けになりたいという思いがあり、その思いが学習のモチベーションになりました。学ぶことがゴールではなく、学んだあと何をしたいか、という目標が見えていると、学ぶことがより楽しくなると思います。