目次
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  1. 1. 経営課題で組織・人事課題を優先する企業は多い
  2. 2. チームのパフォーマンスを引き上げるための目標設定の重要性
  3. 1. 明確で具体的な目標を設定する
  4. 2. 個々の役割を明確化する
  5. 3. 定期的なフィードバックを行う
  6. 4. 成果を認める
  7. 5. チームワークを促進する
  8. 3. 目標設定・目標達成に有効なNLPって何?
  9. 1. NLPの基本的な要素
  10. 2. リフレーミング
  11. 3. アンカリング
  12. 4. 目標達成するために日常で活用するヒント
  13. 5. 目標を視覚的にイメージする
  14. 4. まとめ

職場でリーダーが抱える課題、“チームのパフォーマンス力を最大限に引き上げる”ための具体的な目標設定方法と、達成に向けどのように運用するのが望ましいかを解説します。「チームのパフォーマンスを引き上げたい」「部下との目標設定がうまくいかない」という悩みを解決しチームメンバー全員の力を最大限に引き出す参考にしてください。

 

経営課題で組織・人事課題を優先する企業は多い

日本能率協会の2023年度の企業経営課題に関する調査によると「経営戦略と連動した人材戦略の策定と実行」を求める声が、組織・人材領域における課題の第一位でした。こちらの課題は従業員3000人以上の大企業からの回答が圧倒的に多く47.1%と牽引、大きな組織ならではの結果になります。それに対して従業員300人以上3000人未満の中堅企業や、従業員300人未満の中小企業では、「管理職(ミドル)のマネジメント向上」を求める声が大企業と比べて中堅企業が1.56倍、中小企業が1.83倍、「リーダーシップ開発、チームビルディング力向上」を求める声が大企業と比べて中小企業が2.37倍とより既存社員の生産性向上を課題解決に求める声が多い傾向が見受けられました。

 

チームのパフォーマンスを引き上げるための目標設定の重要性

「リーダー・管理職のマネジメント向上」や「チームビルディング」を企業課題の解決手段として掲げる中堅企業・中小企業に属しているリーダーにとって、どのように組織をまとめチーム力を向上させるのか、鍵は目標設定と部下との目標共有になります。目標設定がうまくいくと、次のような効果があります:

  1. 明確な方向性の共有:全員が同じ方向を向いて仕事を進めることができる。
  2. モチベーションの向上:具体的なゴールがあるとやる気がアップ。
  3. パフォーマンスの測定:成果を評価しやすく、改善点が見えやすい。

明確で具体的な目標を設定する

まず、曖昧な目標ではなく、SMARTな目標を設定することが大切です。SMARTとは以下の5つの要素の頭文字を取ったものです:

  1. Specific(具体的):達成したい具体的な内容を設定します。
  2. Measurable(測定可能):達成度を測れる数値的な目標を設定します。
  3. Achievable(達成可能):現実的で手の届く目標を選ぶことが大切です。
  4. Relevant(関連性がある):チームやプロジェクトの成功に直結する目標を設定します。
  5. Time-bound(期限がある):達成までの期限を設けます。

例えば、「チームのパフォーマンスを引き上げたい」と思ったら、次のように具体的に変換してみましょう。

  • ダメな例:「売上を増やす」
  • 良い例:「次の3ヶ月で売上を10%増加させる」

個々の役割を明確化する

次に、チームメンバーそれぞれの役割を明確にします。これによって、誰がどの部分を担当しているかがはっきりとわかり、責任の所在が明確になります。

  1. 役割の分担:個々の強みやスキルを活かした仕事の分配を行います。
  2. 目標の分解:チーム全体の目標を部下ごとの目標に分解し、各自に合った具体的なゴールを設定します。
  3. コミュニケーションの促進:日々のコミュニケーションで役割分担の認識を深めることが大切です。

定期的なフィードバックを行う

目標設定が終わったらそれで完了ではありません。定期的なフィードバックがポイントです。

  1. 定期的なレビュー:月一回程度のレビューを行い、目標達成度を確認しましょう。
  2. フィードバックループ:達成度に応じてタイムリーなフィードバックを行い、モチベーションを維持します。
  3. 問題解決:問題点が見つかったら、その場で対策を立て、修正をスムーズに行います。

成果を認める

目標達成の際や、それに向けての進捗があった場合は、必ず成果を認めることが重要です。

  1. 褒める文化:小さな成功でも気持ちを込めて称える。
  2. 報酬と褒章:適切な報酬や褒章を用意し、努力が報われることを実感させる。
  3. リフレクション:成功体験を振り返り、次の目標へのやる気を引き出す。

チームワークを促進する

最後に、チームワークを強化する活動も行いましょう。特にリーダーにとって、親しみやすく信頼関係を築くことが非常に大切です。

  1. チームビルディング活動:社内スクラム、ワークショップ等の活動を取り入れる。
  2. コミュニケーションの場作り:ランチ会やイベントなど非公式な交流の場を設け、リラックスした環境でのコミュニケーションを促進。
  3. エンゲージメントの向上:各メンバーが自己の意見を述べられる環境を作り、チーム全体のエンゲージメントを高める。

 

目標設定・目標達成に有効なNLPって何?

NLPは「Neuro-Linguistic Programming」の略で、日本語では「神経言語プログラミング」と言います。NLPは、人間の思考、言葉、行動のパターンを理解し、それを活用することで、より良い結果を引き出す実践心理学です。人間関係の改善や構築、モチベーションやストレスマネジメント、コーチングやカウンセリングスキルの向上などチームビルディングですぐに実践できる内容です。

NLPの基本的な要素

  1. Neuro(神経):私たちの思考や感情、行動は全て脳が関与しています。
  2. Linguistic(言語):言葉やボディランゲージがどのように私たちの思考や行動に影響を与えるかを理解します。
  3. Programming(プログラミング):思考や行動のパターンを変えるためのテクニックを応用します。

リフレーミング

リフレーミングは別の視点で物事を捉えて目標達成に向けた問題解決能力を高めます。「私はできない」「無理かもしれない」といったネガティブなセルフトーク(自己対話)は捉え方を変えることで気持ちを軽くします。仕事で息詰まった時には見方を変えることで別のアイデアや思考の幅を広げることができます。

アンカリング

アンカリングとは、特定の行動や感情を引き出すために身体的な動作や言葉を利用する手法です。例えば、特定の音楽を聴くとリラックスできるという経験は誰にでもあります。これを意図的に利用して、目標達成に有益な感情を引き出すことができます。

目標達成するために日常で活用するヒント

NLPを活用して、目標達成に向けたルーティンを設けてみましょう。例えば、毎朝5分の瞑想をすると集中力が増し、目標に向かうモチベーションが高まります。また一度達成すればそのルーティンは成功できるルーティンへととらえ方が変化しています。

目標を視覚的にイメージする

目標を紙に書いたり、ビジョンボードを作成したりすると、日々のモチベーションが維持できます。視覚化することで、目標への道のりがより明確になります。また小さな成功体験を生むことも大切なので手の届く目標も掲示しましょう。

 

まとめ

「チームのパフォーマンスを引き上げる」ための具体的な方法を説明してきました。明確かつ具体的な目標設定、役割分担の明確化、定期的なフィードバック、成果の認知、そしてチームワークの促進が鍵です。また目標設定後は達成に向けて日々のコミュニケーションが必要です。声のかけ方、物事の捉え方が変わることで皆のモチベーションの向上に繋がり成果も変わっていきます。

これを実行すれば、きっとあなたのチームのパフォーマンスは飛躍的に向上します。実践は少しずつ進めても大丈夫。まずは小さな一歩から始めてみてくださいね。リーダーの皆さんの成功を心から応援しています!

この記事を参考に、あなたのチームが一丸となり、素晴らしいパフォーマンスを発揮できることを願っています。