目次
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  1. 1. 日本語講師になるにはどうしたらいいか?
  2. 1. 日本語教師になる3つの方法
  3. 2. 国家資格化によって変化する可能性がある
  4. 2. 最短で日本語教師として活躍するためには
  5. 1. 大卒の場合
  6. 2. 中卒・高卒・専門学校卒の場合
  7. 3. 日本語教師に向いている人【必要なスキル・資質】
  8. 1. 柔軟なコミュニケーション力
  9. 2. 適応力
  10. 3. メンタルの強さ
  11. 4. まとめ

 

「日本語教師になりたい」と思ったときに、まず気になるのは「最短で日本語教師になれる方法」と「必要な資格」ではないでしょうか。近年では日本へやって来る外国人も増えているため、日本語教師のニーズも高まっている割に「どうしたら日本語教師になれるのか」については、わかりにくい部分があるのも実情です。

そこで、ここでは日本語教師になるためのルートや最短で日本語教師になる方法にくわえ、必要な資格やスキルなどについて解説します。(2020年1月現在の情報です。)

日本語講師になるにはどうしたらいいか?

 

はじめに、日本語教師になるための基本的なルートを解説します。

 

2020年2月14日、文化審議会国語分科会日本語教育小委員会にて、外国人らに日本語を教えるための新たな国家資格「公認日本語教師(仮称)」を創設する報告書案の大枠を了承されました。

以下本文掲載内容につきましては、「公認日本語教師」の国家資格制度が施行されるまでの情報となります。(2020年2月19日追記)

日本語教師になる3つの方法

日本語教師になるおもなルートには、以下の3つの方法が挙げられます。

 

・大学で日本語教育を履修、または日本語教育養成課程を修了する

日本語の教育に必要な科目やコースを設置している大学に入学し、日本語教育に関する科目を履修するか、日本語教育を主専攻として、日本語教育養成課程を修了して日本語教師を目指すルートです。

日本語教育養成講座として文化庁に届け出がなされているものを修了する必要があり、通信制の大学で学ぶ場合には、420単位中120単位以上は対面(メディアを利用した対面含む)による受講であることが条件となります。

 

・日本語教育能力検定試験に合格する

大学へ入学せず、中卒や高卒、専門学校卒などから日本語教師を目指したい場合に選ぶルートです。日本語教育能力試験には受検資格を特にもうけていないため、学歴や年齢を問わず受検できます。

 

・大卒で、なおかつ420時間以上の日本語教師養成講座を修了する

日本語教育に関する科目を履修せず大学を卒業した人が、420時間以上の日本語教師養成講座を受講して修了しても、日本語教師を目指せます。大学を卒業してから日本語教師を目指そうと考える人にとって、もっとも選択しやすいルートであるといえるでしょう。

日本語教師になるにあたり、現在のところ基本的に取得が必須の資格はありません。ただし、大学を卒業していない人が日本語教師になる場合には、日本語教育能力試験に合格することが重要となります。また、2109年1月現在では、日本語教師の国家資格化が検討されています。これから目指す方はそちらの情報も追っておくとよいでしょう。

国家資格化によって変化する可能性がある

現在、日本語教師の国家資格化が国によって検討されており、2020年以降は国家資格をもつ日本語教師「公認日本語教師(仮)」ができる可能性が高まっています。

現状国家資格を持たない状態で日本語教師として働いている人も多くいるため、日本語教師になるために国家資格の取得が必須になるとは限りませんが、国家資格化によって、上記で紹介した日本語教師になるルートや採用条件、重要とされる指針などについて、将来的に変わってくる可能性も考えられるでしょう。

最短で日本語教師として活躍するためには

 

日本語教師になるためのルートがわかったところで、次に最短で日本語教師になれるルートとその詳細について解説します。日本語教師が国家資格化した場合には変化する可能性もありますが、現状の最短ルートとしては以下のようになります。

 

大卒の場合

日本語教育に関する科目を履修せず大学を卒業した人の場合は、420時間以上の日本語教師養成講座を修了するのが最短ルートとなります。

現在文化庁が届け出を受理した日本語教師養成講座は、通学による講座がおもなものとなり、およそ6ヵ月程度勉強する必要があります。

学校によっては午前・午後のフルタイムで勉強し、3ヵ月で修了を目指せるようなコースもありますが、最短の目安としては半年を見ておくとよいでしょう。

中卒・高卒・専門学校卒の場合

大学を卒業せずに日本語教師を目指す最短ルートとしては、日本語教育能力検定の試験への合格が挙げられます。

日本語教育能力検定とは、日本語を教えるにあたり必要となる基礎知識、能力などが身についているかどうかを問う内容の検定で、年に1回、全国7都市で開催されており、受検資格もなく誰でも受検することが可能です。

合格率については、令和元年度は約28%となっており、簡単であるとはいえないものの、準備をしっかりと事前にしておけば、合格の可能性は大いに期待できるレベルの試験だといえます。

独学であれば過去問を徹底的に解いてみる、テキストをしっかりと読み込むといった対策のほか、日本語教師養成講座や、日本語教育能力検定試験対策講座を活用する方法もあります。

最短の目安としては、独学の勉強量や養成講座の利用の有無にもよりますが、これも6ヵ月程度集中して対策を取れば合格の可能性は高まるでしょう。

日本語教師に向いている人【必要なスキル・資質】

 

日本語教師になるために机上で学ぶこと以外には、どのようなスキルが必要なのでしょうか。また、どのような人が向いているのかについても解説していきます。

柔軟なコミュニケーション力

日本語を学ぼうとする生徒は、日本語をネイティブとしない外国人が対象となります。国によっては日本語の文法や表現に似た言語を使っているところもあれば、まったく構造のことなる言語や文化、気質などを持っている人もいるでしょう。そのため、日本語教育の授業では生徒の理解度やクラスの雰囲気に合わせながら、授業の流れを柔軟に変えていく必要があります。コミュニケーション能力も重要となってくるでしょう。

適応力

日本語教師の仕事は日本国内に限らず、海外で働くこともできる職業です。海外を拠点に働く場合には、異文化や新しい暮らしへの適応能力も必要です。日本以外の国が持つ文化や背景、生活習慣に馴染むことが、日本語教育に活かされる側面もあります。

メンタルの強さ

ことなる文化や宗教、家庭環境を持つ生徒と交流する際には、想定できないようなアクシデントが起こる可能性もあります。そのような場合でも、冷静に判断できるメンタルと問題解決を自ら積極的におこなえるバイタリティを持った人が日本語教師に向いているといえるでしょう。

現時点でこれらの資質にあまり自信がなくても「人に教えることが好き」「自分自身も学ぶことが好き」「日本が好き」という気持ちがあれば、スキルは自然と身についていきます。「日本語教師になりたい」というシンプルな思いを大切にすれば、道はきっと開けるでしょう。

まとめ

 

最短で日本語教師になるためには、大学で養成課程を修了するルートと、日本語教育能力検定試験に合格するルート、大学卒業後に420時間以上の養成講座を修了するルートの3つがあります。現在日本語教師を国家資格化しようとする動きがあり、将来的にこれらのルートに影響を及ぼす可能性はありますが、国家資格を取らなくても日本語教師になることは可能です。どのルートも最短の目安はおよそ6ヵ月となります。コミュニケーション力やバイタリティ、日本語教師を目指す熱意があるなら、最短ルートで日本語教師を目指してみてはいかがでしょうか。