目次
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  1. 1. タイで日本語教師として活躍中! 五十嵐さんインタビュー
  2. 2. 海外と日本のつなぎ役としてのやりがいを感じます。
  3. 3. 自分を見つめ直すことができる。それも魅力のひとつ。

 

大学卒業後、飲食・サービス業へ就職するも、このままではつまらない人生になってしまうと感じ、転職を決意した五十嵐さん。

日本らしい仕事をしたいと考え、日本語学校も運営しているヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座を受講。お仕事をされながら学ばれました。修了後は、日本語教師として日本で働いたのち、現在ではタイで日本語教師を務めています。

 

タイで日本語教師として活躍中! 五十嵐さんインタビュー

 

そんな五十嵐さんに「なぜタイでの日本語教師に挑戦したのか」、「海外での日本語学校の実態」、「今後の目標や夢」など色々と伺いました。海外で働く日本語教師の貴重な生の声をぜひご覧ください。

 

 お話を伺った人:

 お名前:五十嵐 大暁さん
 現在のお仕事:日本語教師、IT技術者のための教育プログラムを作成、授業のサポート

海外と日本のつなぎ役としてのやりがいを感じます。

海外勤務の日本語教師を目指したきっかけはなんでしょうか?

日本語教師を始めて3年目に入ろうとしていたときに、海外で日本語教師として勤務するというのはどうか、と話を頂きました。子供のころから海外で仕事をしてみたいという夢を持っていたので、あまり迷わずに決めました。

 

現在のお仕事先と仕事内容、日本語教師歴を教えてください。

日本語教師歴は約3年です。養成講座を修了した後、日本語学校に入社し、現在に至ります。現在はタイに勤務していて、任期は約1年の予定で来ました。

タイでの主な仕事内容は、日本でIT技術者として働く人のための教育プログラムを作成し、現地の先生が運用できるようにすることと、講師として授業に入りながら、現地の先生が授業を作るのをサポートすることです。

 

ご自身の活躍の場に、タイを選んだ理由をお聞かせください。

実は国についての希望はありませんでしたので、タイをあえて選んだというわけではないんです。ただ、海外という環境に身を置けるチャンスがあったので、そこに飛び込んだという感じです。

 

海外で日本語教師をやっていて良かったと思う瞬間はどんなときですか? また、海外での仕事はどんなところにやりがいを感じますか?

海外で日本語教師をやっていて良かったと思ったのは、自分が教えた生徒達の夢がかなったときですね。

例えば教えた生徒の日本語能力が認められて生徒が日本に行けるようになったときや、日本で仕事が見つかったときに喜びを感じました。

今後は、彼らが世界で活躍しているということを知った際にも喜びを感じられるのかもしれませんね。

また、海外では日本のことをよく質問されます。自分の生まれた国が他国の人に興味、関心を持たれていることを実感できて、そのつなぎ役として自分がいることにやりがいを感じます。

 

海外で日本語教師として働いてきた中で、心に残るエピソードがあれば教えてください。

クラスの生徒の提案で、みんなで出かけて、タイの案内をしてくれたことです。お寺や、自然公園に行ったのですが、そのために事前に調べたり計画を立ててくれたかと思いますので、ありがたく思いました。

タイマッサージに連れて行ってもらったり、彼女を紹介されたり、食用の虫を食べさせられたりということもありましたね。

 

海外の日本語学校ならではの苦労や、海外ならではの醍醐味についてお聞かせください。

海外の日本語学校の先生は、現地で採用した方が多いですが、先生であっても日本語でのコミュニケーションが100%できるわけではありません。

 

もちろん日本語はできるのですが、意思疎通ができているかと思っていると違うことをしていたり、違った捉え方をしていたりすることもあります。ですので、確認やチェックが本当に大事です。ただ、そういった文化や人の傾向を知ることも海外で働く醍醐味であると思います。

自分を見つめ直すことができる。それも魅力のひとつ。

海外で日本語教師として働く魅力を人にPRするとしたら?

タイでは意外と落ち着いて仕事や生活ができています。休日になると、周りは知らない言葉や文化に囲まれますが、そのせいもあってか色々と見つめなおすことができるので、そこは魅力だと感じます。

 

また、現地にいる日本語の先生がどのようにして日本語を習得したのか、躓きやすいところはどこかなどを聞くことができるのですが、日本語学習において、難しかったところを日本語で説明してくれる人は日本にいては中々会えません。そういったことをゆっくりと話せる時間があるのも、海外にいるからこそだと思います。

 

日本語教師になってみて養成講座での学びが活かされていると感じるのは、どんなときですか?

学生から質問されたときに、何を頼りに答えるかといえば、学校で学んだことになります。これは養成講座を受講中のときは実感できずにいましたが、実際に海外で働くと学びを実感することができます。養成講座で学習したことが質問されたり、アドバイスするのに役立つことが多いです。

 

教壇に立ってみての感想、外国人生徒さんの印象は?また、日本人学生と比べてどうですか?

タイの学生は、日本人と似ているかと思います。まじめでちょっと固い。優柔不断のようですが、相手を尊重しているといった感じです。

これは、どこの国の人であっても同じことだとは思いますが、「何のために学ぶのか」という目的意識を実感として持てていると強いですね。それがあるかどうかで授業態度や吸収量が違うと感じました。それは、海外の学生、日本にいる外国人、日本人に関係なくいえることかと思います。

 

今後の目標・夢などをお聞かせください。

現在のプロジェクトを形にすることが当面の目標です。短期間での日本語習得が課題なので、これが形になればこのプロジェクトだけでなく、色々なことに応用できると思っています。社会の変化とともに生徒が日本語を勉強する理由も変わってくるので、目的に合わせたプログラムを提供できるようになれたらと思います。

 

これから海外での日本語教師を目指す方に、アドバイスやメッセージをお願いします。

私は、現在海外で仕事をさせてもらっていますが、4年前は海外にいるとは思っていませんでした。

養成講座を終えていきなり海外へ行くイメージができず、日本で働きながら考えようとも思っていました。結果的にこうなっていますが、海外で仕事をしてみたいということでしたら、海外に展開している会社や海外を視野に入れている会社で仕事をすると、機会があるかもしれません。

個人で生活やビザなどの準備をするよりも、ノウハウがあるところでアドバイスを受けながら進めて行ったほうが安心ですし、仕事に打ち込めると思います。

 

日本らしい仕事をしたい、ということで始めた日本語教師ですが、私自身としては、職を変えたというより、今までの仕事の延長にあるような気がしています。

日本に興味のある人にとって、日本人である私達の話はとても面白いようですし、今までの人生経験が活かされていると感じられます。日本での経験もフル活用して学生さんの夢をかなえてあげる、そんな仕事だと思っています。

 

 

 

ありがとうございました。