目次
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  1. 1. 畳の歴史から見る日本の文化
  2. 1. 畳は平安時代からあった
  3. 2. 鎌倉時代
  4. 3. 安土桃山
  5. 4. 江戸時代
  6. 5. 昭和
  7. 6. 現代
  8. 2. 海外輸出も増えた畳・外国人から見る魅力とは?
  9. 1. 日本に住む外国人に和室が好評
  10. 2. 外国では和室を取り入れた家作りも行なわれている
  11. 3. 外国からの注文のために外国の寸法をサイトに記載
  12. 3. まとめ

代表的な日本文化といえば、「畳」をイメージする方も多いのではないでしょうか。
最近の住宅はフローリングが多くなっていますが、それでも、畳はリラックスできるという声が多いのも事実です。

この記事では、畳の歴史と日本文化、外国人から見た畳の魅力をご紹介します。今一度、畳の魅力について触れてみましょう。

畳の歴史から見る日本の文化

 

日本の文化は中国から伝わってきたものが多いなか、畳だけは日本固有の文化となっています。現代まで日本文化の象徴となっている畳について、日本の歴史とともに振り返っていきましょう。

畳は平安時代からあった

畳のような敷物は古事記にも記載されていますが、畳が今のような形状になったのは平安時代からとされています。
しかし現在のように部屋全体に敷くという使い方ではなく、板敷に寝具として置く使い方をしていたようです。

この頃の畳は使う人の身分によって厚さやヘリの柄が違っていたため、現代のように誰でも使用していたというわけではありません。

鎌倉時代

鎌倉時代になると、ようやく部屋全体に敷き詰めるスタイルになっていきます。このスタイルを提唱し始めたのは銀閣寺で、建物の造りが書院造になったことがきっかけでした。

もちろんこの頃も畳は贅沢品だったため、天皇や位の高い貴族のみが畳を使った生活をしていました。

ちなみに、畳の縁にはさまざまな模様があり、貴族の位を表すものだったので、縁を踏むことは御法度とされていました。
このマナーは現代にも残っており、畳の縁を踏むのはタブーとされています。

安土桃山

安土桃山時代からは茶道が発展したこともあり、庶民にも畳が広まり始めます。
炉の位置によって畳の敷き方が変わっていったのもこの時代です。

江戸時代

本格的に畳が庶民のものとなったのは江戸時代からです。

茶道の文化とともに畳を庶民へ広めたのは千利休とされています。
千利休が広めた茶道文化によって、庶民にも部屋全体に畳を敷く文化が広がったのです。茶道を行なう「茶室」は農民や武士、貴族などの身分が平等になることができる唯一の空間でした。

そして江戸の町民によって畳はとても重宝され、長く使っていくための知恵が生み出されました。これまでの畳は野生のものを使っていましたが、江戸時代からは本格的にい草の栽培が始まり、江戸時代後期には職業としての「畳屋」「畳職人」が生まれたのです。

昭和

昭和になると高度経済成長の影響もあり、人々の暮らしが西洋風へと変化していきます。これまでの和室で座る生活から椅子やソファに座る生活へ変わっていったのです。

そのような変化のなかでも、住まいには必ず和室がありました。

現代

現代ではフローリングが普及したこともあり、畳のある和室は減少していきました。
畳の維持が大変、障子など付属するものが必要、和室の設置で費用がかかるという理由から住まいに和室を作らない人々が増えたのです。

しかし最近では、化学素材を使い維持しやすい畳や、置くだけの畳など、私たちの生活の変化に合わせた畳が作られ始め、再び畳人気が復活してきています。

海外輸出も増えた畳・外国人から見る魅力とは?

 

最近では海外からの人気も高い畳。外国人から見た畳の魅力とはどのようなものなのでしょうか。
海外で畳が人気の理由をご紹介します。

日本に住む外国人に和室が好評

日本に住む外国人に和室が人気となっています。日本文化に興味があって日本で暮らしている外国人にとって、和室は日本を感じられる要素の1つです。

「匂いが好き」「落ち着く」など、日本人でなくても、畳の魅力に惹かれてしまうようです。

外国では和室を取り入れた家作りも行なわれている

海外では日本文化を取り入れた家づくりが人気となっています。

畳や障子などの日本の文化をインテリアとして取り入れ、よりリラックスできる空間を作り出しているのです。
海外では畳の上にベッドを置いたり、フローリングの上に畳とフロアベッドを配置するなど、自由な発想で家づくりが行なわれています。

日本古来からの文化も、スタイリッシュに変化させることができるのが人気の秘訣のようです。

外国からの注文のために外国の寸法をサイトに記載

海外からの畳の注文が増えているため、日本の畳店では外国の寸法をサイトに記載する店舗が増えています。日本と海外では家の寸法なども変わってくるため、なかなか注文しづらい部分がありましたが、近年の畳人気によって海外からも注文がしやすいように工夫されているのです。

注文者は海外に住む日本人や、日本文化を取り入れたい外国人などさまざまです。海外向けの畳の出荷割合はどんどん増えており、4割を占めている店舗もあります。

まとめ

この記事では、海外からの人気も高まっている畳について、畳の歴史と日本文化、外国人から見た畳の魅力についてご紹介しました。

最近では海外に住む日本人だけでなく、インテリアに取り入れたい外国人からの注文が増えている畳。
これまで減少傾向だった日本国内での畳人気も復活してきていることもありますし、やはり畳によってリラックスできることが国内外問わず人気の秘訣といえます。

ぜひこの機会に、畳の魅力を再確認してみてはいかがでしょうか。