目次
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  1. 1. 盆踊りの由来・起源とは
  2. 1. 仏教の念仏踊りから由来
  3. 2. 娯楽的な要素もあわせ持つ
  4. 2. 盆踊りの基本~ハウツー盆踊り~
  5. 1. 基本的には、誰でも気軽に参加できる
  6. 2. 盆踊りは足の動きが一番のポイント!
  7. 3. 浴衣で参加すればさらにテンションが上がる!
  8. 3. 日本各地の盆踊りをピックアップして紹介!
  9. 1. 阿波踊り(徳島)
  10. 2. 西馬音内の盆踊り(にしもないのぼんおどり/秋田)
  11. 3. 郡上踊り(岐阜)
  12. 4. まとめ

夏祭りのイベントの1つである「盆踊り」に参加したことはありますか?盆踊りを「ただの踊り」と考えている人も多いかもしれませんが、盆踊りには本来、お盆で迎えたご先祖様の霊を送り出すという意味が込められています。

この記事では、日本人もあまり知らない盆踊りの由来や楽しみ方についてご紹介します。盆踊りを1度も踊ったことがないという人も、踊ったことはあるけど意味まで知らなかったという人も、ぜひ最後まで読んでみてください。

盆踊りの由来・起源とは

 

はじめに、盆踊りの由来や起源についてご紹介します。

仏教の念仏踊りから由来

そもそも盆踊りとは、お盆の時期にお迎えしたご先祖様の霊をもてなし、一緒に過ごして送り出す行事です。夏のイベントの1つではありますが、ただの踊りではなく神聖な行事といえます。

盆踊りの由来は、仏教の「念仏踊り」だとされています。この念仏踊りとは、自分自身で念仏を唱えながら踊るもので、後に踊る人と念仏を唱える人が分かれた「踊り念仏」に発展しました。

これらの民俗芸能がお盆と結びつき、現代の盆踊りになります。お盆にちなみ8月15日に踊って、16日にご先祖様の霊を送り出すという流れです。室町時代から始まったものであり、およそ500年の歴史を持つ厳かな行事の1つといえます。

娯楽的な要素もあわせ持つ

盆踊りはご先祖様のおもてなしをするという意味合いのほかに、地域の人々との交流という要素もあわせ持っています。これは家を出て独立している人が久しぶりにお盆の時期に帰省し、盆踊りで旧友と再会したり、近所の人々と楽しく会話して踊ったりすることで仲を深められるからです。

また、江戸時代からは、男女の出会いの場としての機能も果たすようになりました。昔は、多くの男女が一緒に集まるイベントはほとんどありませんでした。当時の人々からしてみれば、心までも踊るような気持ちだったはずです。盆踊りの晩(旧暦では7月15日)は満月。照明がなくても明るく照らされていたことで、気持ちが高揚しやすい状況だったと思われます。

 

盆踊りの基本~ハウツー盆踊り~

 

次に、盆踊りの基本について具体的にご説明します。

基本的には、誰でも気軽に参加できる

盆踊りは基本的に誰でも気軽に参加できるイベントです。地域によっては踊り手が決められている場合もありますが、ほとんどの場合、飛び入り参加がOKとなっています。そのため「初めは踊る気がなかったけど、見ていたら踊りたくなった」と途中参加する人も多いです。

盆踊りは日本の伝統文化のため、特に外国人観光客から人気があり、旅行のアクティビティにもなりつつあります。従来は「音頭」や「民謡」に合わせて踊っていましたが、最近では「J-pop」や「アニメソング」に合わせることも多くなりました。子どもや若者も楽しんで踊れるように工夫されているのですね。

盆踊りは足の動きが一番のポイント!

盆踊りの動きは手よりも足の動きに重点を置いて振り付けられています。これは「地上にいる人間が地面を踏むことで、お盆にお迎えしたご先祖様の霊を封じ込める」という意味の振り付けです。

楽しそうに見える盆踊りですが、ご先祖様を送り出す儀式でもあるため、少し切ない雰囲気も漂わせています。また反対に、お盆に入り霊を迎えるときに踊る「舞」は、手を中心とした振り付けです。

初めて踊る人は難しく感じるかもしれませんが、見よう見まねで大丈夫です。ぜひその場の「楽しくも切ない」雰囲気に身を任せて、楽しんでみましょう。

浴衣で参加すればさらにテンションが上がる!

盆踊りは普段着でも大丈夫ですが、テンションを上げるなら、ぜひ浴衣で参加してみてください。写真映えしますし、より一層楽しい時間を過ごせるはずです。ちなみに、盆踊りは浴衣を着ていても踊りやすいような振り付けになっているので、浴衣でも動きに問題はありません。

日本各地の盆踊りをピックアップして紹介!

 

最後に、日本各地の盆踊りのなかで、特に有名な「日本三大盆踊り」をご紹介します。

阿波踊り(徳島)

踊り子や観客数、規模に関して日本一の盆踊りです。1804年〜1830年、文化文政年間に徳島の商人たちが盛んに踊るようになったことで、現代にも引き継がれています。

太鼓や三味線、篠笛などの伴奏により踊り子たちが徳島市街を踊り歩きます。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」というフレーズも有名で、徳島全体がやる気と熱気に包まれるのが特徴です。

西馬音内の盆踊り(にしもないのぼんおどり/秋田)

秋田県羽後町で毎年8月16日〜18日におこなわれている「西馬音内の盆踊り」。これは、豊かな実りを願ってご先祖様たちと一緒に踊る行事で、見た目の芸術性が素晴らしいと評価されています。明治40年には、俳人であった河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)が「初めて絵になる盆踊りを見た」と書に残しているほどです。

郡上踊り(岐阜)

岐阜県郡上市で毎年7月中旬〜9月上旬まで、約32日間(夜)踊る盆踊りです。この期間中にお盆がやってくるため、8月13日〜16日には「盂蘭盆会」という徹夜踊りが開催されます。

中世の古い踊りの流れを取り入れつつ、江戸時代から本格的に盆踊りとして広まりました。当時、階級などは気にせず無礼講で踊るのが良いとされていた名残があるため、現代も、地域の人や観光客、大人から子どもまで、分け隔てなく1つの輪になって踊る魅了的な盆踊りです。

まとめ

現代の若い世代は、「お盆でお迎えしたご先祖様の霊を送り出す行事」 という盆踊りの本来の意味を知らない人も多いかもしれません。しかし意味や由来を知って理解を深めておくことで、盆踊りへの楽しみ方が変わり、引き継いでいくべき文化だと自覚できることでしょう。

ぜひ、踊り手が決まっていない盆踊りを見つけたら、気軽に参加してみてくださいね。 そして、肌でその場の雰囲気や楽しさを感じてみましょう。