目次
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  1. 1. AIとは?
  2. 1. AIを作るにはプログラミングスキルが必要
  3. 2. AIエンジニアの仕事内容
  4. 3. AI学習とディープラーニングの違い
  5. 2. AIの学習で必要なプログラミングスキル
  6. 1. Python(パイソン)
  7. 2. SQL
  8. 3. AIの効率的な学習方法
  9. 1. AI学習専門のスクールに通う
  10. 2. 独学でAIプログラミング学習サービスを利用する
  11. 4. AI分野で活躍できるエンジニアになろう

AIとはArtificial Intelligence(人工知能)の略であり、AI分野で活躍するエンジニアも増えてきました。この記事ではAIを効率的に学ぶための勉強方法とおすすめの学習サービスを紹介します。

AIとは?

AIとはArtificial Intelligence(人工知能)の略です。人工的に作られた知能であり、将来的には人間の知能レベルを上回ってくる可能性があるとされています。専門家の中でもAIの正確な定義は定まっておらず、様々な領域の専門家が別の定義でAIという言葉を使用しているようです。

また、AIは「特化型人工知能」と「汎用人工知能」の2つに分けられます。

特化型人工知能とは、一つのことに特化した人工知能を指します。例えば画像認識や音声認識といった技術や自動運転技術やPonanzaなどの将棋AIも特化型人工知能と言えます。現在では、人工知能関連の研究のほとんどがこの特化型人工知能の研究になっています。

一方、汎用人工知能は、色んなことができる人工知能です。特化型人工知能は一つのことしかできませんが、汎用人工知能は与えられた情報をもとに自ら考えて、応用することができる人工知能です。とても人に近い考え方をする、というイメージです。

汎用人工知能が人間最後の発明になるとも言われています。汎用人工知能が完成した時、シンギュラリティが起きるといわれています。

「シンギュラリティ」は「技術的特異点」であり、人間を超える知能をもつ人工知能が発明された時のことを指します。人間が人間を超える人工知能を発明することができたということは、その人工知能がさらに優秀な人工知能を作り出すことができたことになります。

そうなると今までとは比べ物にならないくらい速いスピードで知能の高い人工知能が開発されるでしょう。やがては人間には到底想像も出来ない人工知能がどんどん生み出されて生活が一変すると言われています。未来学者のレイ・カーツワイル氏はシンギュラリティが2045年に到達すると予想しています。

AIを作るにはプログラミングスキルが必要

AIの知識があるだけでは、AIを作ることはできません。AIは情報技術によって作られているので、プログラミング能力も重要です。AI開発でよく用いられるプログラム言語である、PythonやC/C++のコーディングスキルは必須となります。

また、一般的に“AIの仕事”は大量のデータを分析し、ビジネスに役立つ情報を提供することであるため、データを取り扱うためのSQLやデータベース知識も外せません。また、プログラミング能力だけではなく、TensorFlowやPyTorchなどのライブラリやフレームワークを使いこなせる能力が必要です。

とはいえ最近では、AutoMLなどのプログラミングせずにAI開発をできるサービスが出てきたので、将来的にはプログラミングが必須ではなくなるかもしれません。

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアとは、最先端技術である人工知能の開発に携わる技術者です。また、AI技術自体の研究・開発に取り組むエンジニアを指すこともあれば、AIを使ったデータの解析やシステムの開発・実装を仕事とするエンジニアのことをAIエンジニアと呼ぶこともあります。仕事や職業としての定義は定まっておらず、AIエンジニアと呼ばれていない人も人工知能に関する領域で仕事をしていることも少なくありません。

AIエンジニアが行う仕事の例としては、AI技術の研究や海外論文などのリサーチ、学習モデルやアルゴリズムの開発、AIを使用したデータ解析やシステム開発、精度向上のためのチューニング、学習用データの構造化と整理、などが挙げられます。

また、AIエンジニアに関連した職業として、データサイエンティストや機械学習エンジニアという名前の職種が存在しています。いずれも機械学習やデータサイエンスに関わる職業です。この職種にも定義はなく、それらの肩書は企業が自分たちの都合で決めたものが多いです。そのため、名前は違えども実際には同じ仕事内容を指すこともあります。

データサイエンティストはビッグデータの解析やITコンサルティングなどのアナリティクス分野の職種として用いられることが多いです。

機械学習エンジニアはAIエンジニアに含まれる概念ですが、AI技術のひとつの分野である機械学習に特化したエンジニアであるといえます。エンジニアという名称がつくので、機械学習エンジニアはデータサイエンティストよりもエンジニア寄りの業務に就く傾向にあります。

AI技術は日々進歩しているため、常に新たな知識を得ていく必要があるでしょう。従来の成功例をそのまま実装するスタンスでは無く、現状のビジネスに合わせたシステムを実装する必要があります。

クライアントがどのような課題を持っているのか、どのようにAIで解決することができるのか、そもそもAI技術を用いるべきなのか、など様々な視点からコンサルテーションする必要があります。

そのためには、AIに関する専門的な知識や技術のほか、ビジネスへの理解が必要になることもあります。よって、クライアントや他のエンジニアなどとの円滑なコミュニケーション能力が求められます。

Webサービスや業務用アプリケーションなど、ほとんどの開発プロジェクトでは、モデルを作るAIエンジニアのほかに、データエンジニアやWeb系エンジニアと協力することになります。

AI学習とディープラーニングの違い

ディープラーニングはAIの機械学習をさらに発展させたものです。機械学習との大きな違いは、情報やデータを分析する際に使う枠組みが異なっていることです。

機械学習は同じプログラムを使い続けるのに対して、ディープラーニングは目的に合った新たなプログラムが生み出されているイメージです。

人間の神経を真似て作った「ニューラルネットワーク」という概念を用いて、コンピューターによるデータの分析と学習をより強力なものにしています。ディープラーニングは沢山のデータを見ることによって、どこに注目すればよいかを自分で学習することです。よって、人間からの指示を待たずにコンピューターが自動で賢くなっていきます。

「機械学習」と「ディープラーニング」については、AIの仕組みではあるものの、機能強化の自動化を推し進めているという違いがあると言えます。特に、分析の対象を区別する際に「目の付けどころ(「特徴量」といいます)」を自動的に見つけ出す点で、進化していると言えるでしょう。

特にディープラーニングは、言葉で特徴を定義するのが難しい場合に高い効果を発揮します。例えば、商品の検索にディープラーニングを利用することは有効です。ファッションにおける服や靴の好みは言語での表現が難しいですが、AIは消費者がどの商品をクリックしたかという情報を元に、消費者の好みに合いそうな商品を絞り込んで提案してくれます。

また、機械学習による学習は人間がある程度は方向性をコントロールすることができますが、ディープラーニングによる学習はコントロールすることができません。人間が予想できない方向に学習が進む可能性があります。何のデータを読み込ませるかを慎重に選ぶことにより、より効率的にコンピューターが学習すると期待する向きもあります。

AIの学習で必要なプログラミングスキル

それでは、AIの学習ではどの程度のプログラミングスキルが必要になるのでしょうか。

一般的にAIの学習においてよく利用されているのはPythonとSQLという2つのプログラミング言語です。これらの言語について具体的に解説していきます。

Python(パイソン)

Pythonは、機械学習のプログラミングにとって必須のスキルです。

機械学習は大量のデータをAIに学習させる技術のため、Pythonでのデータ処理計算や統計処理が必要になります。他の言語と比べライブラリが豊富なため、プログラミング言語の中でも特にAI開発で利用されています。

ちなみに、FacebookやGoogleでも採用されている言語です。Pythonは、初心者がこれからプログラミングを覚える際にも使いやすい言語です。

少ないコード量でプログラムを組むことができ、シンプルなコードで読みやすいといった特徴をそなえています。そのため、よく名前をきく「C言語」や「Java」などの言語よりも、習得の難易度が低いと言われています。

作りたいAIの種類によってPythonの習得に必要な期間は異なります。Python を使用してWebシステムを開発できるレベルになるために必要な勉強時間の目安は、およそ300から400時間かかると言われています。

 

AI学習にPython(パイソン)がおすすめな理由

Pythonがおすすめできる理由としては、プログラムを書いたらすぐに実行することができ、実際に動かすことができるという点です。これを対話型のプログラミングといい、特にコーディングに慣れていない初心者にとっては嬉しいポイントです。

逆にC言語のようなコンパイルが必要なプログラミング言語で学習する場合は、作ったものを実行する度にコンパイルが必要になります。よって、自分が作ったものが上手くできているのかフィードバックを得るまでに時間がかかります。

特に学習初期には、PythonもCも実行速度が気になるレベルにはなりません。そのため、Pythonのようなすぐにフィードバックが得られるわかりやすい言語が広く用いられるようになっています。

また、Pythonは、数学で使う行列や統計、ベクトルなどの計算に使うライブラリが充実しています。機械学習やAIは統計や行列を多用しますので、これが簡単に使えることは初学者にとって大きなメリットです。

AIエンジニアをこれから目指す場合、数学とプログラミングをどちらも習得する必要があります。Pythonを使ってプログラミングを行い、手を動かしながら、その意味合いを数学から紐解いていく、という順の学習も可能です。もちろん理屈をしってからプログラムする、というのも可能です。

この双方向性が、プログラミングの学習においてとても好ましいです。また、Pythonはデータ分析からWeb開発まで幅広く実行可能な汎用プログラミング言語です。汎用性の高さも、Pythonが選ばれるようになっている理由の1つです。

SQL

SQLは、データベースに関するプログラミング言語であり、機械学習に必須のスキルです。SQLを覚えるとデータベースの定義や操作を行うことができます。

AIに与える学習データを用意するためには、前処理と呼ばれるデータを構造化し、抽出・加工する作業があります。データの前処理は、AI開発の8割を占めるとも言われているとても重要な作業です。そのため、SQLとあわせデータベースに関する知識もAIを作る際に必須と言えるでしょう。

SQLは、どのデータベースであっても同じ構文で操作可能なため、Python以外のJavaやC++、Rubyなど他のどのプログラミング言語とも組み合わせて利用可能です。

AIの効率的な学習方法

AIエンジニアは将来性のある素敵な職業ではありますが、専門的な知識やスキルを必要とするため、多くの知識とスキルを必要とします。

これからAIエンジニアを目指す人はどのように勉強すると良いのでしょうか?ここではAI学習の効率的な方法をまとめていきます。

AI学習専門のスクールに通う

AI学習専門のスクールに通うことでAIに関する専門的な知識を学ぶことができます。また、初心者向けの内容であれば無料で講座を受けることができるスクールもあります。

スクールに通うことで学習用のコミュニティに属することができ、モチベーションを高く保ちながら勉強することもできます。スクールに通うメリットは分からないことがあった場合にすぐ周囲の人に聞くことができる点です。

周りの力を得ながら挫折せずに進めることができるでしょう。ただ、AI技術の習得には実務の経験が重要であり、知識を付けるだけではなく、実際にデータを用いて繰り返し試すことで理解が深まります。

スクールの教師は現役のAIエンジニアの方が担当している場合があります。普段の実務で知識をどのように活用しているのかを聞くことができるのもメリットの1つでしょう。

独学でAIプログラミング学習サービスを利用する

AIエンジニアには専門的なスクールや大学で学んだ人だけではなく、独学で学んでスキルを身に付けた方も多いです。オンラインでの学習サービスを利用することで、時間と場所を選ばずにAIの基礎から応用まで学ぶことができます。

今の仕事と平行して勉強することもできるので、副業としてのスキル習得も可能です。ただし、難しいAI技術をたった一人で独学するのはなかなか大変なことです。勉強会やイベントに参加して、同じような立場のエンジニアと交流しながら情報収集するのも有効です。

最初は分からないことも多いかもしれませんが、一緒に学べる仲間を見つけて、実践でチャレンジを積んでいくのがAIエンジニアへの道を拓く近道です。

AI分野で活躍できるエンジニアになろう

AIに関する知識を深めて、AI分野で活躍できるエンジニアになりましょう。

AIエンジニアになるためには、大学や大学院で学ぶほか、AIエンジニアの専門学校に通うなどいろいろな方法もあります。また、独学で知識を蓄え、AIエンジニアとして活躍している方もいます。資格取得だけにこだわらず、さまざまな方法を検討することをおすすめします。