COLUMN#22
ウェディングプランナー仕事研究④~施行プランナーのやり甲斐とは~(前編)
皆さん、いつもコラムをお読みいただき、ありがとうございます。
今回のテーマは『ウェディングプランナー仕事研究④〜施行プランナーのやり甲斐とは~(前編)』です。
今回は、施行プランナーの日々の業務についてです。施行プランナーは、同時に複数組のお客様を担当していますので、様々なお客様からの問い合わせメールに返信したり、お電話で対応することもあります。
お客様とは、実は担当しているカップルだけではなく、その方たちの親御様やご親戚、時には余興担当の方からのお問い合わせやお電話等も受けることもあるのです。例えば、親御様からは着付けに使用する留袖小物についてのお問い合わせや、余興の方からはリハーサル時間についてや映像の上映確認について等など。これはなかなかイメージが無いかもしれませんね。
以下に、実際の主な業務内容をまとめてみました。
- 主な業務
- プランニング
- 打ち合わせ調整、対応
- 手配業務(各担当者などヒトの手配や、引出物などのモノの手配)
- 問い合わせ対応
- 進行表の作成
- 席次の確認
- 見積り、請求書の作成
- 引出物、引菓子など手配物の検品
- ご結婚式当日のサポート
※会場により、業務内容は若干異なる場合があります。
まだまだ細かな内容はありますが、おおまかにはこのような感じです。ウェディングプランナーの仕事というと、華やかなイメージに見られることが多いです。しかしながら、実態は、上記のように意外にも事務作業が多いです。
また、『体力』を使うことが多い仕事でもあります。例えば、ご結婚式の担当の日には、1日中立ちっぱなし、お客様対応で動きっぱなしなんてことも…。
引出物がぎっしりと詰まって納品された段ボール箱を持ち上げ、必要な場所に移動させたり、それを何往復することもあったりと、ウェディングプランナーにはかなり体力は必要ですね。体力だけではなく、『気』を遣うことが多いというのも特徴でしょうか。
結婚式当日は、新郎新婦様だけがお客様なのではなく、ゲストの方全てがお客様。いつどこで誰に声を掛けられても笑顔で応対できるように、そして歩き方や物の受け渡し方一つとっても、エレガントな立ち居振る舞いができるようにと心がけています。
新郎新婦様からオーダーをいただいた引出物を、1つずつ袋詰めしていくときにも、熨斗(のし)が破れないようにと、丁寧に、でもスピードも重視しながら素早く入れていきます。改めて文字におこしてみると、大変、気を遣う仕事ですね。
私の新人時代をふと振り返ってみました。
私は、ゲストハウスからウェディングプロデュース会社に転職しましたので、どちらの良さも知っています。特に、プロデュース会社での仕事は、私にとって大変大きな影響がありました。
プロデュース会社では、その当時は自社の会場を持っておりませんでしたので、結婚式は、提携先の会場やレストランをお借りして開催することになります。
挙式に使用する祭壇やバージンロード、お支度に使用する全身鏡なども、その都度、当日に大きな車に積み込み、荷下ろしをしていました。祭壇なんて結構重いんですよ。今思うと、よくやっていましたね。
20代の頃には、そんな感じで体力を使い、気も遣い、心身ともに頑張ったなぁと感じます。
土日は結婚式の担当でかなり体力を使っていましたので、明けの休日には、お昼まで寝ているなんてことも多々ありました。ですが、30代も半ばを過ぎた今、その時代があったからこそ、私の今に繋がっているのだと考えられるようになりました。
どんなお仕事に就くのか、どんな企業に就職するのか、そこでどんな方に出会うのかも、全てがご縁で繋がっています。どうか、皆さん、今のうちにたくさんの種を、いろんなところにまいておいてください。その種がいずれ芽を出し、花を咲かせる時がくるはずですから。
でも、一番大事なことは、その基盤となる土。まいた種がどんな土の中で育つのかによって、きっと芽の出かた、花の咲き方も変わってくるということ。
『好き』という気持ちは、土への一番の栄養素になります。『好き』からは、色々な幅が広がりますよ。是非、たっぷりと栄養を与えてあげてくださいね。
次回は『ウェディングプランナー仕事研究④~施行プランナーのやり甲斐とは~(後編)』では、施行プランナーのやり甲斐や、この仕事から得られるコト、その先のキャリアについて、私の経験を元にお話していきたいと思います。どうぞお楽しみに。
- PROFILE
- 山本 優貴Yuki Yamamoto
ゲストハウスやプロデュース会社のウエディングプランナー及び責任者、その後に婚礼システム会社での法人営業を経てフリーランスに転身。
現在は、ブライダル系専門学校での講師やセミナー講師、また式場にて経営管理サポートや自身もフリープランナーとして大好きな結婚式に携わっている。
仕事をする中で、2度の産休・育休を経験し、「ママでも諦めない!」をモットーに、大好きなブライダルの仕事と子育てを上手く両立できるよう、業界内の働き方の多様性を目指し、日々奮闘中!
2014年度 BIA主催ザ マスターオブブライダルコーディネーターコンテスト※において見事グランプリ獲得。
※全国のブライダル業界に従事する方々から、知識・経験・品格を兼ね備えたコーディネーターを選出するコンテスト