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COLUMN#15

【現役ウェディングプランナーインタビューvol.2】続ける力~2児の子育て奮闘中ママ~

前回のコラムに引き続き、ボンボンボンラフェメゾンでブライダルマネージャーとして活躍する柳野麻由美さんにプランナーを続けていくポイントをお伺いしていきましょう。

山本
山本

ウェディングプランナーのお仕事も新規・施行と分担制になっているところもあれば、柳野さんのように一貫性で新規から施行までご担当される場合もあって、様々ですよね。わりとブライダル大手企業さんだと、新規・施行と完全分担制のところが多いように見受けられます。どちらが自分に合っているのかは、やってみてわかる部分も大きいですよね。私なんかは、やはりお客様の結婚式を自分の会場で決めていただいて、当日まで一緒に創りあげていく一貫性のところに、この仕事のやり甲斐を見出しました。逆に、自分には新規しか出来ない、向いていないって方もいますし、そのまた逆もあります。だからこそ、これからこの仕事を目指される皆さんには、最初から自分の向き・不向きを決めずに、色々なことにチャレンジしてほしいなと思うんです。
今の時代は、結婚、出産されてもこのお仕事を続けていらっしゃる方がだいぶん増えてきました。柳野さんもそのお1人でもありますが・・・子育てをしながら仕事を続けていける秘訣は何でしょうか?

柳野
柳野

秘訣・・・。いかに要領よく、限られた時間の中でパフォーマンスができるかということ。自分の中で優先順位をつけ、決断力を持って仕事に取り組むこと。主人の理解・連携。自分だけで頑張らず、周りに頼ること。時には息抜きをすること。最後はやはり、『子供に誇れる仕事をすること!!』ですかね。

山本
山本

おぉ!素晴らしい志ですね。自分の好きなことを仕事に出来ているだけでも本当に有難いことだと私も常日頃から感じています。その仕事を続けていくためには、やはり色々な工夫が必要なんですね。目に見える物理的な工夫から、目に見えない心持ちの工夫まで。自分が置かれている現状も、自分の考え方を少し変えるだけで、乗り越えられることもありますし。私もその点においては、過去のことを後悔していることもありますが、もしも今ならどんと来い!と言えそうな気がしています。(笑)
社会にはいろんな人がいます。皆、自分と同じ考え方、価値観ではないのは当然のことなのに、それを忘れてしまうこともあるんですよね。だから、勝手にイライラしたり、気分が悪くなったりする。社会も夫婦生活と同じで、大事なのは『相手のことを受け入れる』ではないかなと思うんです。そうしたら、そういう人もいるのが大前提なので、そんなことどうでも良くなります。むしろ、そんなイライラすることに時間を使う暇があれば、もっと自分に役立つ他のことに目を向けた方が良いですよね。だから、全て自分次第。自分の心持ち次第なんです。
ブライダルのお仕事は、お客様の大切なご結婚式を担うという責任重大な反面、それを上回るやり甲斐もあります。柳野さんが思う、ブライダルのお仕事に、向いている性格とはどんな性格だと思われますか?

柳野
柳野

そうですね。難しい質問ですが…どんな性格でも、ブライダルが好きな人は向いてます。どんな性格でも、ブライダルが好きではない人は向きません。『好き』が気持ちの土台にある人にやってほしい、そんな職種だと思います。

山本
山本

いや、本当にその通りだと思います!『好き』っていう気持ち、大事ですよね。私もそれだけでここまでやってこられたようなものです。好きだから、頑張れることってありますしね。では、この質問でラストになりますが、これからウェディング業界を目指される方に対して一言アドバイスをお願いできますか?

柳野
柳野

総合的に見ると、とっても幸せな業界だと思います。ただ、日々を切り取ると心身ともにすごくハードです。一見華やかな業界に見られますが、裏では全力で走っていたり、エレベーターを使用できず階段の上り下りで息切れしていたり、重い重い引出物の段ボールを運んだり。プライベートで自分が辛いときにも、笑っていなければいけないこともあります。でも、それを上回る何かを得る瞬間がいつか訪れるはずです。人それぞれ、やりがいは違うと思います。これからブライダル業界を目指す方々にも、ぜひ自分なりのやり甲斐を見付けていただけたら嬉しいです。

山本
山本

そうですね、柳野さんが仰る通り、幸せな業界ですよね。特に現場を経験してきた人間は、その幸せな瞬間に毎週のよう立ち合いますし、日々、結婚式を控えて幸せなカップルと向き合うことができます。だからこそ、自分が幸せでないと出来ない仕事、それがウェディングプランナーです。 どんな仕事でも、ずっとずっと走り続けなくても良いと思っているんです。良いパフォーマンスをするには、途中の休憩も意外に大事じゃないですか。
ウェディングプランナーという仕事柄、ついつい自分のことよりもお客様のことを考えてしまいがちで、自分のこと、特にメンタル面のリフレッシュは後回しになっている方って多いように感じます。お客様の大切な人生の節目に立ち会うためにも、自分の心をちゃんと整えられる人、自分をちゃんとメンテナンスできる人が、お客様に幸せな結婚式をご提供きると、私はそう信じています。だからこそ、マイナスの出来事があっても、それをプラスに転換して考えられる、そんなスキルがこの仕事には特に重要なんですよね。現実にある1つの『事実』をどう捉えられるか?それこそ、メンタルスキルです。
柳野さん、長時間のインタビューにお付き合いいただき、本当に有難うございました!働くママ、お互いに頑張りましょう。いつまでも応援しています!

親しみやすい素敵なお人柄の柳野さんは、お客様やパートナー企業様ともすぐに仲良くなれてしまう方です。それも大きな才能ですよね。そのコミュニケーション能力は、きっとこの業界に入られてから、より磨きがかかったのではないでしょうか。
結婚式は、大変高額にも関わらず、結婚式当日までどんなものになるのか見ること・試すことができない商品でもあります。そんな結婚式を、自身の言葉とご案内ツールでプレゼンテーションし、実際にはまだ見えないものの価値を伝えていくのがウェディングプランナーの仕事の1つでもあります。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、自分の発する言葉で、お客様の未来が変わります。迷っていたお客様が『私に任せたい』と結婚式を決めてくれる、そんな経験を是非皆さんにも味わっていただきたいと思います。目に見えない高価格・高付加価値商品を売れる!という自信は、きっとあなたのキャリアアップにも役立ち、仕事の選択肢も広がりますよ。

次回は、『〜結婚式後も幸せを共有できる!?お客様との繋がりとは〜』をお話しします。お楽しみに。


PROFILE
山本 優貴Yuki Yamamoto 山本 優貴

ゲストハウスやプロデュース会社のウエディングプランナー及び責任者、その後に婚礼システム会社での法人営業を経てフリーランスに転身。
現在は、ブライダル系専門学校での講師やセミナー講師、また式場にて経営管理サポートや自身もフリープランナーとして大好きな結婚式に携わっている。
仕事をする中で、2度の産休・育休を経験し、「ママでも諦めない!」をモットーに、大好きなブライダルの仕事と子育てを上手く両立できるよう、業界内の働き方の多様性を目指し、日々奮闘中!

2014年度 BIA主催ザ マスターオブブライダルコーディネーターコンテストにおいて見事グランプリ獲得。

※全国のブライダル業界に従事する方々から、知識・経験・品格を兼ね備えたコーディネーターを選出するコンテスト