BRIDAL
COLUMN#2

華やかなウエディングプランナーの仕事、その実態とは!?

前回のコラムでは、こんな人がウエディングプランナーに向いているというお話をしました。
今回は、実際のプランナーのお仕事の中でも普段は見られない舞台裏について詳しくお伝えしていこうと思います。
さて、『ウエディングプランナーのお仕事』というと、何をイメージされますか?
恐らく、多くの方のご想像は、結婚式のお手伝いに携わり、インカムをしたスーツ姿のウエディングプランナーをイメージされるのではないでしょうか。結婚式の華やかな場面におりますので、プランナーの仕事自体も華やかそうだと思われることが多いです。
ただそれはあくまでも、結婚式の1シーンのこと。実際の業務においては、地道にコツコツ進めるような作業も多いのです。
私が初めてウエディングプランナーとして就職したゲストハウスでは、自社で作っている引菓子の箱1つ1つにリボンをかけるのもプランナーの仕事でした。婚礼組数分の引菓子なので、多い時には200個近い数に及びます。
結婚式の準備段階では、当日の結婚式を滞りなく進行するために、細かな準備を入念に行います。ここでは、3つ程、実際の事例を挙げてご紹介していきたいと思います。

まず1つ目、お客様の引出物の検品。
引出物や引菓子が納品されてから、数に間違いがないか、包装が破れていないか、箱が潰れていないか、熨斗(のし)の掛け間違いがないか等、1つ1つ丁寧にチェックします。しっかりと確認し、万が一何かトラブルがあった場合でも、その後の段取りをいかに整えられるかもプランナーに必要な能力です。
2番目に、引出物の袋詰め。
検品した引出物や引菓子などを箱から取り出し、1つずつ丁寧に袋に入れていきます。その際には、何十個という袋の向きを揃えてセットし、かつ袋の中に入れる引出物や引菓子などにも向きがあるので、それに気を配りながらセットしていきます。
特に内熨斗の場合には、ぱっと見は中の熨斗が見えませんが、それでも透かして確認した上で、上下を誤らないようにセットする必要があります。
今は、『贈りわけ』といって、ゲストの方に応じて贈る引出物を変えている新郎新婦様が多いです。ゲストの皆様に、間違った引出物をお渡しする訳にはいきませんので、袋詰め間違いやお渡し間違いのないように、より細かな確認作業が求められます。
ちなみに、こういった作業は、ウエディングプランナーではなく、サービススタッフが行う会場もあります。

3番目に、席札や席次表の確認。
いわゆるペーパーアイテムと言われるものです。皆さんが結婚式に招待された際に、受付でもらう席次表がありますよね。そして、席次表をもとに指定の席に着くと、目の前には席札があります。そのようなペーパーアイテム類の確認を全てウエディングプランナーが行っています。
ゲストお一人お一人のお名前の漢字が間違っていないか、肩書きが間違っていないか、お名前の漏れがないかを確認していきます。新郎新婦様からいただいたリストと照らし合わせて1名ずつしっかりと確認します。お名前と一言で言っても、「高橋様」と「髙橋様」や、「渡邊様」と「渡邉様」など、ご本人が気にされる場合も多々あります。くれぐれも、ご不快な思いをさせることのないよう、確認には細心の注意を払っています。
ウエディングプランナーが行っている日常業務のほんの一部をご覧いただきましたが、いかがでしたでしょうか?日々、表には見えないところで、ウエディングプランナーたちは、こんな仕事をしているのです。結婚式は、その日1日だけですが、新郎新婦様の結婚生活はそこからがスタートです。後にも先にもない、そんな大切な1日に、新郎新婦様やゲストの皆様に心からご満足いただきたい一心で、ウエディングプランナーは、今日も縁の下の力持ちとして結婚式を支えているのです。

※次回コラムは、『ウエディングプランナーが忙しい時期ってあるの?』をお届けします。


PROFILE
山本 優貴Yuki Yamamoto 山本 優貴

ゲストハウスやプロデュース会社のウエディングプランナー及び責任者、その後に婚礼システム会社での法人営業を経てフリーランスに転身。
現在は、ブライダル系専門学校での講師やセミナー講師、また式場にて経営管理サポートや自身もフリープランナーとして大好きな結婚式に携わっている。
仕事をする中で、2度の産休・育休を経験し、「ママでも諦めない!」をモットーに、大好きなブライダルの仕事と子育てを上手く両立できるよう、業界内の働き方の多様性を目指し、日々奮闘中!

2014年度 BIA主催ザ マスターオブブライダルコーディネーターコンテストにおいて見事グランプリ獲得。

※全国のブライダル業界に従事する方々から、知識・経験・品格を兼ね備えたコーディネーターを選出するコンテスト