日々の仕事に追われてストレスがたまる……そう感じている方は多いのではないでしょうか?ストレス社会と言われている昨今の日本において、ストレスケアの方法を知っておくことはとても重要です。しかし、どのようにストレスケアをしたら良いのかを知っていて、実践している方は実はとても少ないのが現状です。
そこで本記事ではストレスケアとは何なのか、ストレスケアの詳しい方法などをご紹介していきます。職場でできる簡単なストレス解消法も併せてご紹介するので、ストレスに悩まされている方は是非チェックしてみてください。
ストレスケアとは
そもそも、ストレスケアとはどういったものを指すのかご存知でしょうか?世間一般に広く知られている「ストレス解消法」と同義に捉えられていることが多いですが、実は意味は違います。
ストレス解消法は、ストレスがたまったらその都度解消する一時的な対処に過ぎないのに対し、ストレスケアは長期的な試みでストレスをためにくくする対処法です。一時的な効果はストレス解消法よりも小さいかもしれませんが、長い目で見ればストレスケアの方が良いということがわかるでしょう。
そんなストレスケアを行うために、そもそもストレスとは何なのか、ストレスを感じる原因やためやすい人のタイプを知っておくことは重要です。以下をチェックしておきましょう
そもそもストレスって何?
ストレスとは、心や体に外部から刺激を受けたことにより生じる心身の反応のこと。特に仕事でのストレスは「心理的・社会的ストレッサー(刺激)」によるものが多いです。ストレスの起こるメカニズムを簡単に説明すると、以下の通りです。
1.心理的・社会的な刺激を受ける
2.刺激をフィルターに通す
3.許容量を超えるとストレス発生
フィルターとは刺激を受けた人の経験や思考、状況、捉え方のことで、人や状況によって許容量が決まっており、許容量以下であればストレスは発生することがないですが、許容量を超える刺激だと負荷となり、心身にストレス反応が生じるのです。
精神的・身体的に生じる代表的なストレスは次の通りです。
・精神的
怒り・不安・悲しみ
憂鬱感・絶望感・無力感
集中力の低下
・身体的
自律神経の乱れ(心拍数の上昇・急な発汗など)
胃潰瘍
ストレスがたまっている自覚がなくても、以上のようなストレス反応が出ているときには心身からのSOSのサインなので、見逃さないように注意しましょう。
ストレスを感じる原因とためやすい人のタイプ
上述したように、ストレスを感じるか感じないかの違いは「フィルター」にあります。つまり、これまでの経験で対応できない事象が起きたときや、自分の考えとは全く異なる人と出会ったときにストレスを感じやすいということ。
そこから、ストレスをためやすい人のタイプは以下が挙げられることがわかるでしょう。
・完璧主義
・責任感が強い
・心配性
・引っ込み思案
・せっかち
・負けず嫌い
どれも「物事はこうしなくてはいけない」という思い込みの強さが原因。その思い込みによって他者の行動にストレスを感じることはもちろんですが、自分の行動の理想と現実の差にストレスを感じることもあります。
ストレスケアの方法・やり方
それでは実際、どのようにストレスケアを行えば良いのでしょうか?ここでは、効果的な4つの方法についてご紹介します。
物事の捉え方を変える
ストレスを生じさせる大きな要因は外部からの刺激ですが、刺激そのものを無くすことは、特に職場においては不可能ですよね。そこで変えるべきは「フィルター」です。
自分の予想とは違う事態が起こったときに深く考えすぎてしまったり、最悪の事態を想定したりなど、ネガティブな方向に突き進んでしまうとストレスはたまりやすくなります。また、自分だけの価値観で物事を判断するのも危険。以下の点に注意して物事の捉え方を変えるようにしましょう。
・深刻になりすぎない
・物事を客観視する
・新たな考え方を取り入れる
客観視するためには、物事を紙に書くのがおすすめ。新たな考え方を取り入れるためには、職場以外の人間関係を構築するのがおすすめです。
睡眠時間は6時間~8時間は取ろう
睡眠は脳を休ませる行為なので、実はストレスケアに効果的。睡眠不足は脳に疲労がたまり、以下の症状を引き起こします。
・集中力の低下
・感情のコントロールがしにくい
・判断ミス
・自律神経やホルモンバランスの乱れによる体調不良
睡眠不足自体がストレスになるだけでなく、睡眠不足によるミスが起こるとそれもストレスに感じてしまい、悪循環を作り出すことにもなりかねません。
脳の疲労をしっかりとれる理想的な睡眠時間は6〜8時間と言われているので、しっかりと睡眠時間は確保しましょう。また、同じ6〜8時間睡眠であっても、昼夜逆転していては良質な睡眠になりません。朝に日の光を浴び、日中に運動するなどの正しい生活リズムを身に付けましょう。
ストレスケアに有効な食材を摂取する
食材とストレスは一見関係ないように思えますが、実は密接な関係にあります。油分や糖分は過剰に摂取すればストレスを感じやすくなると言われており、野菜や豆類・乳製品などのタンパク質はストレスケアに効果的だと言われています。
更に、以下の栄養素を取ると心身の安定に繋がるので、チェックしておきましょう。
・カルシウム
・ミネラル
・ビタミン
悩んだり不安に感じるときは周囲の人、または専門家に相談しよう
強いストレスの場合、自分だけで解決できないことも多々あります。自分の考えを人に話すだけでもストレスは軽減されるので、周囲の人に相談してみるのもストレスケアとして有効な手段。
ただし、周囲の人に相談しても自分と意見が違う場合、逆にストレスを感じてしまうこともあります。そういったときは、カウンセラーなどの専門家に相談しましょう。特に不安が恐怖にまで肥大した場合や、血圧の上昇などの身体的な異常が出てきた場合は早急に専門家に相談するのがおすすめです。
職場はストレスの原因になりやすい!簡単にできるストレス解消法
長期的なスパンで解決を図るストレスケアと併せて、こまめにストレス解消法を実践するのもおすすめ。ここでは、ストレスの原因になりやすい職場で行えるストレス解消法を4つご紹介します。
トイレに立って気分転換
常に同じ環境にて緊張感を保つことは、ストレスの大きな原因です。尿意や便意の有無にかかわらず、トイレに立つことで気分転換を図りましょう。深呼吸や軽く体操を行うと更に効果が得られるので、おすすめ。
もちろん環境が変わるのであれば散歩などでも構いませんが、仕事中に抜け出す口実としてはトイレ休憩がベストでしょう。
ガムを噛む
仕事中にガムを噛むことが許されているのであれば、ガムを噛むのもおすすめ。アゴの筋肉が伸縮することで脳に刺激が与えられ、リフレッシュ効果が得られます。不安な気持ちを落ち着かせるリラックス効果も得られるので、緊張感をほぐしたいときに噛んでみましょう。
飲み物は緑茶がGOOD
仕事中にコーヒーを飲んでいるという方は多いですが、実はコーヒーや紅茶に含まれるカフェインは心拍数を上げてストレス反応を強める作用があります。そこでおすすめなのが、緑茶。アミノ酸の一種であるテアニンが含まれており、カフェインの作用を弱めてくれます。
自分の落ち着ける空間を作る
お気に入りの画像をPCの壁紙にする、好きなぬいぐるみを飾るなど、自分好みの環境をオフィスで作り上げましょう。特に植物を飾ると、血圧を下げる効果や生産性を向上させるなどの効果が得られるのでおすすめ。ただし、会社によって飾って良いものとダメなものの判断は異なります。事前に社内の規則を確認しておきましょう。
まとめ
仕事内容や職場の環境、人間関係など、職場はストレスを感じやすい場所です。そんなストレスをため込んでしまうと、心身共に不調になってしまう可能性もあります。もちろん、その都度今回ご紹介したようなストレス解消法を行ってストレスをこまめに発散することも大切ですが、そもそもストレスをためにくくするような方法を行うのが長期的に見れば効果的。
本記事で紹介したストレスケアの4つの方法を日々実践し、ストレスの悩みから解放されましょう。