働き方改革の推進や新型コロナウイルスの影響により、いわゆる「在宅勤務」が増えています。仕事環境が大きく変わるのはもちろん、コミュニケーションの希薄化や成果へのプレッシャーといった問題も起こりやすくなるため、ストレスの原因になりがちです。
そこでこの記事では、在宅勤務とストレスの関連性を踏まえつつ、おすすめのストレス解消法や働き方について解説します。在宅勤務でストレスがたまるという人は、ぜひ参考にしてみてください。
在宅勤務でストレスを感じる原因とは?
在宅勤務には、通勤時間の削減や3密の回避といったメリットがある一方、仕事環境の変化に伴うデメリットもあります。そのデメリットこそが、ストレスの原因です。具体的には、以下の5つです。
1、生活リズムが崩れる
2、運動不足
3、孤独感
4、成果を出さなければいけないというプレッシャー
5、現状への不安
それぞれ、見ていきましょう。
生活リズムが崩れる
在宅勤務になると住み慣れた自宅で働くことになるので、仕事とプライベートの切り替えが難しくなります。メリハリがつかず長時間労働になったり、寝起きする時間が遅くなって昼夜逆転したりするなど、生活リズムが崩れてしまいがちです。
上司や同僚の目も届かなくなるので、しっかりスケジュールを組んで働かないと、思うように仕事が進まずダラけてしまいやすくなります。
運動不足
在宅勤務はデスクワークがほとんどなので、長時間パソコンの前に座って働くことになります。運動代わりになっていた通勤時間がなくなる分、体を動かす機会も減ってしまうため、運動不足に陥りがちです。
運動不足の状況が続くと、ストレスがたまりやすくなるのはもちろん、腰痛・肩こり・頭痛といった症状も起こりやすくなります。
孤独感
在宅勤務でもチャットや電話を活用すれば、仕事上のやり取りは可能です。しかし、直接コミュニケーションをとる機会はどうしても減るので、孤独感を感じたり疎外感を味わったりする可能性が高くなります。
また、休憩時間にちょっとした世間話をしたり、愚痴を言い合ったりする機会もなくなるため、ストレスもたまりやすくなるでしょう。
成果を出さなければいけないというプレッシャー
お互い働いている状況が見えない分、在宅勤務は成果ありきの傾向が強いです。提出物や納品物といった成果から、どれだけ仕事をしたのかが明らかになります。
そのため、成果を出さなければならない、怠けていないことを伝えなければならないというプレッシャーから、頑張りすぎてしまうケースも多いです。必要以上のプレッシャーは、結果的にストレスの原因となってしまいます。
現状への不安
新型コロナウイルスの影響で在宅勤務になっている場合、この現状がいつまで続くのか先行きが見えず、不安を感じてしまう可能性が高いです。不安によるストレスが長期化すれば、いわゆる「コロナ疲れ」の状態に陥ってしまいます。
コロナ疲れになると気分が落ち込むだけではなく、疲労感や不眠といった症状も出てくるため、早めに対処する必要があります。
在宅勤務でたまったストレスのおすすめ解消法
在宅勤務はその性質上、オフィス勤務とは別のストレスがたまりやすいため、それを踏まえて対処することが大切です。そこで、在宅勤務をしている方におすすめしたい、ストレス解消法をご紹介します。
環境を変える
在宅勤務は自宅というプライベート空間で働くため、仕事環境を自由に変えることができます。例えば、いつもと違う場所をワークスペースにすることも可能です。大きなソファがあるリビングや、テーブルを設置したバルコニーなど、オフィス勤務だと考えられない場所でも働くことができます。
また、好きなアーティストの音楽を流したり、アロマキャンドルで心地よい香りを漂わせたりするのもおすすめです。
体を動かす
在宅勤務による運動不足を解消したいなら、短時間でも構わないので散歩に出かけてみましょう。日光を浴びると、リラックス効果があるセロトニンが分泌されるため、仕事の効率アップにつながります。また、自宅内でストレッチやエクササイズを行なうのもおすすめです。
声を出す
在宅勤務の場合、チャットやメールなど文字でのやり取りが増えるため、たまに声を出すこともストレス解消法として有効です。近所迷惑にならない程度に好きな曲を歌ったり、本を朗読してみたりすると、気分も晴れてきます。
プライベートの時間を充実させる
在宅勤務は通勤時間がない分、プライベートの時間を確保しやすいです。自宅で過ごす時間が多い現状、読書・映画・ゲーム・ガーデニングなど取り組めることはたくさんあります。
また、凝った料理を作ったり、部屋の模様替えをしたりするなど、普段できないことにチャレンジしてみてもいいでしょう。
ストレスのたまらない在宅勤務の仕方
自分に合ったストレス解消法を見つけるだけでなく、在宅勤務の仕方を見直してストレスを抑制することも大切です。
メリハリをつける
在宅勤務で働くにあたり、最も大切なのはメリハリです。勤務時間・始業時間・終業時間・休憩時間など事前に決めたうえで、仕事とプライベートをしっかり切り替える必要があります。
そのため、タイマーを使って勤務時間を徹底的に管理したり、オフィス勤務時と同じ服装やメイクにしたりするのがおすすめです。
生活リズムを整える
在宅勤務の場合、勤務時間や寝起きする時間がバラバラになりがちなので、オフィス勤務以上に自己管理を徹底する必要があります。オフィス勤務時と同じように規則正しい生活を送って、生活リズムを整えましょう。
特に在宅勤務では「睡眠リズム」が大切です。決まった時間に起床して、勤務時間の分だけきっちり働き、最後は決まった時間に就寝すれば、睡眠の質を上げることができます。
意識してコミュニケーションをとる
在宅勤務による孤独感・疎外感を抑えたいなら、遠隔でもしっかり社員同士のコミュニケーションをとることが大切です。Webカメラで顔を映しながら会議したり、雑談の時間を設けたり、いつも以上にコミュニケーションを重視しましょう。
まとめ
在宅勤務における仕事環境はオフィス勤務のそれと大きく異なるため、ストレスの発生原因も独特です。心身の健康を保ちつつ効率的に仕事を進めたいなら、在宅勤務の性質を踏まえたストレス解消法を検討する必要があります。
また、在宅勤務の仕事のやり方そのものを見直して、ストレスがたまらない働き方を模索することも大切です。ストレスの原因を根幹から改善すれば、仕事もプライベートも、より充実することでしょう。