人間関係や仕事内容など、職場にはストレスの要因となるものがたくさんあります。しかし、そんな仕事から帰って安らぐ場所であるはずの家庭にも、ストレスをもたらす原因が存在するのです。
本記事では、こうした要因となりうるものを知った上で、上手なストレス解消法を学び、日々蓄積される疲れに対処できるようになることを目指します。「仕事でも家庭でも疲れてしまう」という方は、ぜひ参考にしてください。
仕事だけでなく家庭でもストレスを感じていませんか?
毎日仕事をする中で、誰しもストレスを抱えてしまうものです。そうして職場で溜まった疲れは、自宅に帰ってからしっかりと癒すのが理想でしょう。
しかし、仕事の疲れを癒す場所であるはずの家庭で、さらなるストレスを溜めてしまう人も少なくないようです。
リンナイ株式会社が行った調査によると、職場でストレスを感じている人は全体の約7割。そのうち、職場だけでなく家庭でもストレスを感じていると答えた人は、なんと半数以上を占めました。職場と家庭の両方でストレスに追い詰められている人は、意外と多いことがわかります。
仕事と家庭の両方に潜むストレス要因
仕事と家庭、それぞれの環境で、ストレス要因となりやすいものを以下にリストアップしました。はっきり自覚していなくても、日々の疲れやストレスの原因になっているものがあるかもしれません。
またこのリストは、自分自身の行動が誰かにとってのストレス要因となっていないかをチェックし、同僚や家族とのトラブルを回避するのにも役立ちます。各項目を参考にしながら、毎日の生活を振り返ってみましょう。
仕事でのストレス要因
- 上司からの評価に納得がいかない
- 部下の考えていることがわからない
- 同僚との人間関係がうまくいかない
- 仕事内容やレベルに不満がある
- 給与や手当が少ない
- 満員電車での通勤で疲労が溜まる
- 残業や休日出勤が多すぎる
家庭でのストレス要因
- 家事や育児の負担が偏っている
- 家事や育児に対する価値観が相手と合わない
- 家族が部屋の片付けをしてくれない
- 食事が必要かどうか、帰りが遅くなるかどうかなどの連絡がない、もしくは遅すぎる
- 家族の物言いにイライラする
- 夫や妻が身なりに気を遣わなくなったのが不満
- 喧嘩が絶えない
- 義理の家族とうまくいかない
- 不倫問題が発生している
仕事と家庭の両方で溜まるストレスの上手な解消法とは?
安らぎの場であるはずの家庭がストレスの原因となってしまうと、ストレスの総量が増えるだけでなく、疲れを癒すことのできる空間と時間が失われてしまいます。この状態を放っておくと、どんどんストレスが蓄積され、精神的な病に陥ってしまう可能性も否定できません。
そこで、仕事でも家庭もストレスを溜めてしまう人に向けて、効果的な解消法や打開策を紹介します。
第三者に相談する
友人や、離れて暮らす実家の家族などに、職場や家庭での悩みを相談してみましょう。カウンセラーなどの専門家に話を聞いてもらうのもおすすめです。
人は誰かに話をすることで、自分の頭の中を整理することができます。解決策が浮かぶこともありますし、悩んでいたことがどうでもよくなってしまう場合もあります。
ストレスを自覚できているときはもちろん、あまり疲れを感じていないときにも、定期的に第三者と話す機会を設けるとよいでしょう。問題を抱え込んで疲れ切ってしまわないためには、ストレスがまだ軽いうちに解消しておくのがポイントです。
完璧を求めない
仕事でも家庭でも、完璧を求めすぎると疲れてしまいます。また、過剰に完璧さを求める気持ちが周りに伝わると、同僚や家族もまた、ストレスを感じてしまうかもしれません。
そこで心がけたいのが、「今できていること」を認めることです。忙しい日々の中、がんばれていることを書き出してみましょう。自分や同僚、家族について「意外とよくやっている」と思うことができれば、ストレスも感じにくくなるのです。
また、仕事量が多いときは誰かに手分けしてもらう、手が回らない家事は代行サービスに外注するなど、周りに頼ることも大切です。
物事の捉え方を変えてみる
物事を見る視点や角度を変えてみるのもよい方法です。特に、できごとを悲観的に捉えるくせがある人は、必要以上にストレスを感じてしまっているかもしれません。
しかし、そのような人がいきなりポジティブに物事を捉えようとすると、自分の気持ちを抑圧し、余計に疲れてしまうこともあります。そこで、まずは「◯◯のようなことがあったから、つらかったよね」というふうに、自分の気持ちを受け入れましょう。その次に、「でも、このようなつらいことが永遠に続くわけではないよね」などと考えてみます。こうすることで、自分の感情を認めつつ、現状を違う見方で捉えることができます。
趣味や娯楽に打ち込んでみる
音楽や映画の鑑賞、読書、創作活動、ガーデニングなどの趣味に打ち込む時間を作るのも効果的です。おいしいものを食べたり、ちょっとしたお出かけやゲームを楽しんだりするのもよいでしょう。日頃の悩みを忘れて他の活動に集中することで気分転換になり、ストレスが解消できます。
このような活動は、職場の同僚や家族と共に行うのもよいですが、それらの人間関係からいったん離れて、ひとりの時間を作るのも効果的です。
軽い運動を行いじゅうぶんな休養を取る
ストレスが溜まっているときには、積極的に身体を動かしてみましょう。過剰に分泌されたアドレナリンを運動で消費することで、心を癒すことができます。軽い全身運動を行うのがおすすめです。
また、そもそも身体が疲れていると、些細なことにもイライラしてストレスが溜まりがちです。休養が足りていない人は、ゆっくりとお風呂に入り、満足するまで眠ってみましょう。そして、普段から睡眠時間をしっかり取れるよう、家族全員の生活を見直すとよいでしょう。
まとめ
現代の日本において、仕事と家庭の両方でストレスを感じている人は少なくありません。職場にも家庭にも、さまざまなストレス要因があります。どのような問題がストレスを招くのかを知っておきましょう。
そして、普段から積極的にストレス解消のための行動を起こすのが大切です。本稿で挙げた5つの対処法を、ぜひ生活の中に取り入れてみてください。職場でも家庭でも生き生きと過ごせるよう、心の健康を保ちましょう。