目次
[ 非表示 ][ open ]
  1. 1. 心理学の種類は大きく分けて2つ
  2. 1. 基礎心理学とは
  3. 2. 応用心理学とは
  4. 2. 基礎心理学の種類
  5. 1. 生理心理学(生物心理学)
  6. 2. 認知心理学
  7. 3. 発達心理学
  8. 4. 学習心理学
  9. 5. 社会心理学
  10. 6. 性格心理学(人格心理学)
  11. 7. 行動心理学
  12. 8. 知覚心理学
  13. 9. 神経心理学
  14. 10. 異常心理学
  15. 11. 言語心理学
  16. 12. 数理心理学(計量心理学)
  17. 3. 応用心理学の種類
  18. 1. 臨床心理学
  19. 2. 犯罪心理学
  20. 3. 産業心理学
  21. 4. 教育心理学
  22. 5. 災害心理学
  23. 6. スポーツ心理学
  24. 7. 家族心理学
  25. 8. 芸術心理学
  26. 9. 学校心理学
  27. 10. 交通心理学
  28. 11. 健康心理学
  29. 12. 環境心理学
  30. 13. 動物心理学
  31. 14. 性心理学
  32. 4. まとめ

心理学は、人間の心のメカニズムを科学的に解明する学問です。心理学は大きく分けて「基礎心理学」と「応用心理学」があり、さらにそのなかにも種類が数多くあることをご存知でしょうか。

 

心理学は日常生活だけでなく、ビジネスやスポーツなど幅広い分野で活用されるため、自分が興味のある分野がどれかを把握すると、キャリアプランの立案に役立つでしょう。

 

この記事では、「基礎心理学」と「応用心理学」の概略を説明し、それぞれどのような種類があるのかを紹介します。ぜひ、ご一読ください。

心理学の種類は大きく分けて2つ

心理学は、大きく「基礎心理学」と「応用心理学」に分かれます。それぞれの概略は以下のとおりです。

基礎心理学とは

基礎心理学とは、すべての人間が持っている心の仕組みを、一般法則として理論的に研究し解明していく学問です。実用性以上に、応用研究の基礎となる根本的真理の探究に重点をおきます。

 

生理(生物)心理学・認知心理学・発達心理学・学習心理学・社会心理学・性格(人格)心理学などが、基礎心理学にあたります。

応用心理学とは

応用心理学とは、基礎心理学をふまえ、生活のなかでの具体的活用を目的にした心理学です。臨床心理学・犯罪心理学・産業心理学・教育心理学・災害心理学・スポーツ心理学などが含まれます。日常生活はもちろん、小説やドラマで取り上げられることも多くあります。

基礎心理学の種類

 

基礎心理学は12種類に分けることができます。それぞれ、どういったものかを見ていきましょう。

生理心理学(生物心理学)

心理状態と身体の反応の関係性を研究する分野です。

例えば、ウソをついているときの心拍数上昇や手の発汗など、心の動きに合わせて脳のどの部分が働き、身体がどう反応するかを研究します。

認知心理学

知覚、記憶、思考など、人間の認知活動を研究する分野です。

例えば、1つの物事を認識する際に、過去の記憶などからどのように情報処理するかを研究します。

発達心理学

年齢を重ねて、心はどう変化するのか研究する心理学です。最もわかりやすい事例は青年期の反抗期でしょう。

 

発達心理学は加齢にともなう人間の発達段階を研究するため、さらに乳幼児心理学・児童心理学・青年心理学・老年心理学の4種類に分けられます。

学習心理学

経験を通じて、行動が変化するプロセスを研究する分野です。

この分野では、食事の前に必ずベルの音を聞かされた犬が、ベルが鳴ると唾液を多く出すようになる「パブロフの犬」という実験が有名です。

社会心理学

社会的要素が個人に与える影響や、集団内の人間関係などを研究する分野です。

現代の生活に密接している、SNSでの人間関係やその影響なども研究しています。

性格心理学(人格心理学)

性格とは、その人を特徴付ける一貫した持続的行動パターンを指し、「パーソナリティ」とも呼ばれます。そのパーソナリティを理解するために研究する分野です。

行動心理学

人間の行動と、その行動を起こす心理を研究する分野です。「このような行動をするときは、どのような感情を持っているのか」を理解するために研究します。

知覚心理学

聴覚・視覚・味覚・嗅覚・触覚など、人間の知覚を研究します。絶対音感などを研究するのもこの分野です。

神経心理学

脳などの神経系と言語・認知などの精神機能が、どのように関係するかを研究する分野です。ケガなどで脳を損傷した患者の治療などに役立てられています。

異常心理学

普段は正常な人の例外的な心理状態・異常行動を研究する分野です。性同一性障害なども研究します。

言語心理学

人間が言語を得るプロセスや言語の生成するプロセス、認知処理など、心理的なプロセスを研究します。言語学と心理学の中間にあり、言語とコミュニケーションを研究する分野です。

数理心理学(計量心理学)

一つの心理的現象を、数学を使って測定・モデル化する分野です。数学的側面からアプローチして問題解決を目指します。

応用心理学の種類

次に、応用心理学14種類を解説します。

臨床心理学

医療の現場で利用される心理学で、心の病気の治療や予防を研究します。精神疾患で苦しむ方に治療を行うための研究をするため、ストレスが問題となっている現代では非常に重要な分野といえます。

犯罪心理学

犯罪や犯罪者について研究する分野です。過去の犯罪者の人格・プロフィールなどから傾向・特質を特定し、解決に役立てます。犯罪者の更生にも貢献するといわれています。

産業心理学

産業活動上の人間心理を研究する分野です。職場環境の改善や災害の防止、疲労回復やストレスケアなども研究対象となります。

教育心理学

心理学を応用し、より効率的な教育や問題解決をめざす分野です。生徒の健全な成長を促すための方法や技術を身につけられるため、教師を目指す人には欠かせない知識といえます。

災害心理学

災害にあったときの人間の心理や行動を研究し、災害発生時の人的な二次災害防止をめざす分野です。自然災害だけでなく、労働災害・家庭内災害・交通災害なども対象になります。

スポーツ心理学

すべてのスポーツに対する課題を、心理学的な側面から明らかにしていく分野です。スポーツの実践や指導に科学的知識を活かし、より高いパフォーマンスをめざします。

家族心理学

数世代同居の大家族から核家族への変化にともない、現代の家族が直面する問題を中心に研究します。少子高齢化が急速に進む日本では、特に注目されている分野です。

芸術心理学

芸術家や芸術作品、芸術活動など、芸術に関するものを研究する分野です。さらに、美術・音楽・演劇・文芸などに分けられます。

学校心理学

学校教育において、子どもがさまざまな課題に取り組むなかで直面する問題の解決をサポートする分野です。子どもの成長・発達過程に重点をおいて研究する教育心理学と違い、学校心理学はより身近な悩みなどの解決をめざします。

交通心理学

交通トラブル防止を目的に、道路交通での行動特性を研究する分野です。あおり運転や高齢者の事故トラブル増加にともない、注目されています。

健康心理学

病気の症状は、心理的要因に左右されるケースが多くあります。健康心理学は、健康の維持・増進、疾病の予防・治療などに対し、心理学側面からアプローチする分野です。

環境心理学

環境が人に与える影響を研究する分野です。例えば、建物などの人工物がどのような影響を人に与えるかを考察し、その影響を改善する方法を研究します。

動物心理学

動物の心的過程や行動を研究し、人間の心理研究に役立てます。動物を自然観察し、そこから得られた行動の分類・分析などを行います。

性心理学

性行動を研究する分野です。ホルモンや脳機制をはじめとした内的・外的要因がどのように性行動と関係するかを研究し、性被害防止などに役立てます。

まとめ

心理学は「基礎心理学」と「応用心理学」の2つに大別されます。基礎心理学は、すべての人間が持つ心のメカニズムを一般法則として、理論的に研究・解明する学問です。そして応用心理学は、基礎心理学をベースに具体的な分野で活用する学問です。

 

「基礎心理学」は12種類、「応用心理学」は14種類に細かく分けられます。自分がどのような分野に関心があり、どのようなキャリアを目指すかで、探求すべき心理学は異なります。それぞれの心理学の特徴を見極めて、キャリアプランの立案に役立てましょう。