目次
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  1. 1. 上司と部下の良い関係は組織の要
  2. 1. 上司と部下の人間関係は悩みのタネになりがち
  3. 2. 上司と部下の良好な関係が組織の可能性をひらく
  4. 2. 上司と部下の「理想の関係」とは?
  5. 3. 上司と部下が良い関係を築くための4つのポイント
  6. 1. 積極的にコミュニケーションを図る
  7. 2. 共通の目的を意識する
  8. 3. 適度な距離感を保つ
  9. 4. お互いのタイプを知り、尊重する
  10. 4. まとめ

「部下が言うことを聞いてくれない」

「上司の言っていることに納得できない」

あなたは、職場でこのような悩みを抱えていませんか?

 

同じ目標に向かって仕事をする仲間であるはずの上司と部下。良好な関係でいたいものですが、うまくコミュニケーションを取れなくて困っている人も少なくないのではないでしょうか。今回は職場の人間関係に悩んでいる方に向けて、上司と部下が理想的な関係を築くためのポイントをご紹介します。

上司と部下の良い関係は組織の要

 

上司と部下が良い関係を築くのはなかなか難しいもの。しかしそれでも、両者の関係を良好に保っておくことは、組織全体から見ても重要なことなのです。

上司と部下の人間関係は悩みのタネになりがち

そもそも、仕事において人間関係のストレスに悩む人は多いようです。仕事で抱えるストレスに関する複数の調査で、ストレスの原因ランキングの上位に「人間関係ストレス」がランクインしています。

 

その中でも特に、上司と部下の関係性でストレスを抱える人は多いようです。上司と部下のコミュニケーションでは、同僚との関係とは違って、上下関係を気にしすぎてしまうこともあるでしょう。また、年齢の差が大きいことも多く、世代による価値観の差が両者の関係に水を差すこともありそうです。

上司と部下の良好な関係が組織の可能性をひらく

確かに、上司と部下の関係を良好に保つのはハードルが高いことなのかもしれません。しかし企業の中では、上司と部下が協力しあって業務を進める必要があります。そこで両者の関係があまりよくない場合は、業務効率が下がってしまうことも考えられます。

 

反対に、上司と部下が良好な関係を築けていれば、両者ともに仕事へのモチベーションが上がり、作業効率もアップすることでしょう。コミュニケーションも密になり、その結果、業務の遂行がスムーズになることが予想されます。また、職場全体の雰囲気が良くなることで、多くの従業員が気持ちよく働ける環境が生まれます。上司と部下が良い関係を築くことは、組織全体の運営を円滑にすることにつながるのです。

上司と部下の「理想の関係」とは?

 

上司と部下の間には、さまざまな関係性が生まれる可能性があります。主なタイプを取り上げて、簡単にご説明します。あなたの上司・部下と、あなたとの関係は、どれに一番近いでしょうか。

 

  • 「暴君/下僕」型:失業の恐怖から部下が上司に従う関係
  • 「きつね/たぬき」型:単なる保身の処世術としての付き合い
  • 「カリスマ/信奉者」型:部下が無批判に上司の権威に熱狂する関係
  • 「親分/子分」型:義理人情や派閥によってのみ成り立つ関係
  • 「サポーター/ドリーマー」型:個人的な相互信頼感に基づく関係
  • 「監督者/作業者」型:職務遂行責任のみに基づく単純な関係
  • 「指導者/賢従者」型:相互の信頼感と、ハイレベルな職務遂行責任に基づく関係

 

このうち、一般的な組織で働く上司と部下が目指すべきなのは「指導者/賢従者」型の関係です。お互いの信頼関係がきちんと構築されていて、組織の中でハイレベルな職務遂行責任によって結びついている関係だからです。

 

「監督者/作業者」型の関係は、給料をもらうためにお互いが最低限の仕事をしているだけの一番シンプルな状態です。「指導者/賢従者」型はそこから一歩進んだところにある、さらに深くより健全な関係性であると言うことができます。

上司と部下が良い関係を築くための4つのポイント

 

それでは、上司と部下が理想的な関係を築くためのポイントを4つご紹介します。

積極的にコミュニケーションを図る

まずは、コミュニケーションの機会そのものを増やしましょう。ここで大切なのは、お互いが主体的にコミュニケーションできる場を設けることです。

 

部下は、指示待ちにならず、積極的に上司に話しかけるように意識しましょう。上司は、一方的に指示するのではなく、部下の意見を聞いたり、悩みを話せる雰囲気を作ったりと、部下の主体的な発言を引き出すように努めると良いでしょう。

共通の目的を意識する

上司と部下は、共通の目的に向かって業務に取り組む関係であるはずです。過去の失敗を分析することも大切ですが、いつもお互いのミスばかりに着目していると、なかなか生産的な仕事にはつながりません。

 

そんなときは、共通の目的が何であるのかを改めて意識し直すのがおすすめです。目的や目標を言語化して共有すると良いでしょう。過去を非難するのではなく、未来の目的や目標に向かって協力することをお互いが意識できれば、人間関係のありかたも改善されるはずです。

適度な距離感を保つ

良好な関係とは、必ずしも「親しい関係」であるとは限りません。上司と部下は、あくまでも仕事上の関係です。あまりに距離を縮め過ぎたり、プライベートに踏み込み過ぎたりするのは避けましょう。

 

例えば、上司が相性の良い部下だけに親しく接していると、他の部下からえこひいきだと捉えられてしまうこともあります。また、お互いに個人的な同情心を抱き過ぎると、ビジネスの大切な場面で正しい判断ができない可能性もあるでしょう。そのようなリスクを避けるためにも、常に適切な距離感をキープするよう心がけましょう。

お互いのタイプを知り、尊重する

「上司」「部下」と一口に言っても、それぞれの性格や個性はさまざまです。「上司」「部下」という肩書を見るのではなく、まずはお互いを一人の人間として認めましょう。その上で、お互いのタイプを良く知ることが大切です。

 

人によって、適したコミュニケーション方法は異なります。どんな方法が合っているのかは一朝一夕にわかるものではありません。お互いに気持ちよく仕事ができる方法を根気よく探り、工夫を重ねましょう。

まとめ

調査によると、上司と部下の人間関係でストレスを抱える人は多く、両者が良い関係を築くのが難しいことが見て取れます。しかし、上司と部下が良好な関係を築くことは、個人のモチベーションを上げるだけにとどまらず、組織全体に良い影響を与えます。

 

上司と部下の間にはさまざまな関係性が生まれますが、理想的なのは「指導者/賢従者」型だと言われています。お互いが信頼感を持ち、使命感を持って仕事に取り組める関係です。

 

そのような関係を築くためにできることはたくさんあります。まずはお互いが主体的にコミュニケーションできる機会を増やすことが大切です。そして、共通の目的をお互いが意識した上で、適度な距離感の中で、それぞれの人に適した方法でコミュニケーションを取るように心がけましょう。