- 1. 職場でコミュニケーション不足が発生する原因
- 1. 原因1:縦・横のコミュニケーションが取りづらい
- 2. 原因2:連絡手段・コミュニケーションツールに問題がある
- 2. 職場でコミュケーション不足が与える影響
- 1. 報連相がうまくいかずミスが増える
- 2. 顧客との信頼関係に影響を与える(機会損失)
- 3. 離職率が高くなる
- 4. 仕事の幅が狭まり、スキルアップができない
- 3. 職場でのコミュニケーション不足を解消する方法
- 1. コミュニケーションツールの導入
- 2. 1on1で上司とのコミュニケーションを定期的にはかる
- 3. フリーアドレス制度で座席を自由にする
- 4. アイスブレイクで、緊張をほぐすことを意識する
- 4. コミュニケーション不足を改善することで得られるメリット
- 1. 社員の会社に対する満足度が上がり、離職の防止になる
- 2. 業務効率化がすすみ、より生産的になる
- 3. コミュニケーション不足による業務上のミスを減らすことができる
- 4. 社員のモチベーションを保つことができる
- 5. まとめ
職場のコミュニケーション不足は軽視できない問題です。コミュニケーションが足りていないことで「仕事がしづらい」「生産性が落ちている」「重大な事故に繋がるかも」と悩んでいるなら、トラブルを未然に防ぐための対処法を考えましょう。
ここでは、職場がコミュニケーション不足に陥ってしまう原因や改善方法について解説します。円滑なコミュニケーションを築き、職場に多くのメリットをもたらしましょう。
職場でコミュニケーション不足が発生する原因
職場のコミュニケーションといえば、上司・部下間や同僚間、部署・拠点間などが挙げられます。なかでも仕事に支障をきたしやすいのが上司・部下間、部署・拠点間のコミュニケーション。これらが不足するとミスやトラブルのリスクが上がり、社員個々人の不満も募りやすくなります。
しかし、職場でのコミュニケーションはある日突然消滅してしまうものではありませんよね。現在の組織の体制や部署・拠点が形成されていくにつれ、コミュニケーションの手段や枠組みも確立してきたのではないでしょうか。
年月をかけ“コミュニケーションが不足した職場”になってしまった背景には、どのような原因が隠れているのか、以下で詳しく見ていきましょう。
原因1:縦・横のコミュニケーションが取りづらい
上司・部下間、経営部・社員間のように、上下関係にある社員同士で取るのが縦のコミュニケーションです。部下が会話や相談を持ちかけにくい雰囲気があると、必然的に職場のコミュニケーションは薄れていきます。縦のコミュニケーションが不足すれば部署内や企業内で考え方に差が生じるため、企業の生産性に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。「コミュニケーションを取りにくい上司」になっていないか振り返ってみましょう。
同僚間、部署・拠点間など、対等な立場にいる社員同士で取るのが横のコミュニケーションです。外回りの営業がメインの企業や全国に拠点を設置しているような企業では、横のコミュニケーションが深くなるほど業務の生産性は向上します。しかし、「そもそも関わる機会(接点)がない」「他拠点にどのような社員が働いているか興味がない」など、横のコミュニケーションを取る機会や意欲がなければコミュニケーションは不足していく一方。企業内の連絡手段を見直し、コミュニケーションの輪を広げる意識が重要です。
原因2:連絡手段・コミュニケーションツールに問題がある
社員がコミュニケーションへの意欲を持っていたとしても、コミュニケーション手段に問題があれば職場のコミュニケーションを深めるのにも限界があります。
例えば、メールやチャット、電話やファックスなど、1つの職場で複数のコミュニケーションツールが混在すると、情報が点在し、情報共有や意思疎通に弊害が生じます。コミュニケーションそのものが煩わしく感じられるような環境が続くとコミュニケーションの頻度や質が低下する原因となるため注意しましょう。
職場でコミュケーション不足が与える影響
社員間のコミュニケーションが不足すると、職場に様々なデメリットがあります。以下は、コミュニケーション不足が職場に与える影響をまとめました。
報連相がうまくいかずミスが増える
報告・連絡・相談の機会が減り、情報共有に漏れが生じます。特に、重要事項や緊急連絡の共有が滞ると上司・部下間、部署・拠点間など広範囲の業務に支障をきたすため、ミスやトラブルの原因となります。
顧客との信頼関係に影響を与える(機会損失)
コミュニケーション不足により職場の情報共有・伝達が遅れると、顧客の問い合わせや発注に対応できず、貴重な営業機会を逃してしまう可能性があります。また、部署・拠点間のコミュニケーション不足は企業イメージにも直結し、顧客からの信頼を失ってしまうことにもなりかねません。
離職率が高くなる
コミュニケーション不足によるミスやトラブルが多い職場は、業務に対するストレスが溜まりやすく、放っておくと離職率が高まってしまうため注意しましょう。特に、人間関係の悩みに発展すると社員のモチベーションは低下し、業務効率も著しく低下します。仕事を通じて「働きがい(やりがい)」を感じられるような、風通しの良い職場を目指さなければいけません。
仕事の幅が狭まり、スキルアップができない
コミュニケーションの少ない内向的な業務が続くと、個人でカバーできる難易度・業務量に限界が出るため、社員ひとりひとりのスキルアップが見込めません。部署・拠点間のコミュニケーションを広げ、他者の業務やスキルに触れることが重要です。
職場でのコミュニケーション不足を解消する方法
深刻なコミュニケーション不足を解消するには、職場の形態に合わせ、以下のような改善方法を取り入れることが大切です。
コミュニケーションツールの導入
社内の報連相においては、メールや電話など非効率なコミュニケーション手段を減らし、高効率なチャットサービスや社内SNSを活用することがおすすめです。ミーティングが必要な業務(進捗管理やタスク管理など)も、コミュニケーションツールを導入することで手間を省いて頻度を上げることができるでしょう。
1on1で上司とのコミュニケーションを定期的にはかる
1on1とは、上司と部下1対1で行うミーティングをいいます。定期的な1on1の実施は縦のコミュニケーション形成に有効で、上司・部下間の信頼構築を目指せます。部下が抱える不満や悩みを知り解消のための対策を立てやすいため、職場の風通しを良くするためにも欠かせません。
フリーアドレス制度で座席を自由にする
フリーアドレス制度とは、個人デスクを持たないワークスタイルをいいます。働く場所・席を自由に選べるため、同僚・上司・他部署など社内の幅広い人々と接点を持つことができます。横のコミュニケーション形成に有効で、コミュニケーションの活性化による意欲向上も目指せます。
アイスブレイクで、緊張をほぐすことを意識する
アイスブレイクとは、緊張した氷のような空気を壊す(和ませる)ことをいいます。上司・部下はもちろん、初対面の他部署社員や新入社員など、緊張しやすい場面でアイスブレイクを意識するとコミュニケーションが広がりやすくなります。アイスブレイクには様々なテクニックがありますが、自身の軽い失敗談や成功談、一風変わった自己紹介を交える方法が一般的です。
コミュニケーション不足を改善することで得られるメリット
職場のコミュニケーション不足が改善されると、人間関係だけでなく、企業全体に以下のようなメリットがあります。
社員の会社に対する満足度が上がり、離職の防止になる
豊かなコミュニケーションは社員ひとりひとりの心理的安全性を担保します。心理的安全性とは、自分の一挙一動に不安がない状態のこと。安心して発言や相談ができるような職場は業務に集中しやすく、満足度も高いものになります。また、ストレスのない職場はやりがいを感じやすく、結果として離職の防止に繋がります。
業務効率化がすすみ、より生産的になる
縦・横のコミュニケーションが密になるほど、進捗管理やタスク管理はスムーズになります。また、個人が抱えている業務を部署内外で協力しあうこともできるため、業務効率が上がり、生産性の向上を期待できます。
コミュニケーション不足による業務上のミスを減らすことができる
円滑なコミュニケーションは漏れのない報連相を実現させるためにも欠かせません。細やかな情報の伝達・共有が行われると、ミスやトラブルを未然に防げます。また、トラブルが起きた際はコミュニケーションを取っている周囲の人間が素早くカバーできるなど、事故を防ぐ体制づくりにも役立ちます。
社員のモチベーションを保つことができる
コミュニケーションが活発な職場は、働きやすさや居心地の良さを感じることができるでしょう。職場や会社に対する満足度が向上すると業務に対するモチベーションを高く保つことができるため、社員ひとりひとりの自発的な貢献意欲(=従業員エンゲージメント)を高められます。
まとめ
コミュニケーション不足が職場にどのような影響を与えるのか解説しました。
職場のコミュニケーション問題は部下の離職や生産性の低下など、企業に多くの悪影響を及ぼします。職場の雰囲気・コミュニケーション不足を改善するためにも、今回紹介した内容を参考に、豊かなコミュニケーションが飛び交う職場を目指してみてください。
仕事における意思疎通・コミュニケーションに自信がない方は、専門スクールで実践スキルを身につけてみるのもおすすめです。