目次
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  1. 1. リーダーシップとは
  2. 2. リーダーシップに必要な5つのスキル
  3. 1. 目標設定能力
  4. 2. 指導/育成力
  5. 3. コミュニケーション力
  6. 4. 判断/実行力
  7. 5. 責任を取る能力
  8. 3. リーダーシップ能力を上げるために、今からできること
  9. 1. 相手の話をしっかり聞く「傾聴力」
  10. 2. 経営や基本方針、社内環境を整える「示す力」
  11. 3. 仕事に見落としがないか、社員に異変がないかなど「気づく力」
  12. 4. まとめ

仕事においてリーダーシップを発揮する必要性は感じていても、「リーダーシップとはそもそもどういうことなのだろう?」と、ふと疑問に感じることはないでしょうか。
日頃の姿勢や指導方法は正しいのか、「リーダーシップが取れている」と思っているのに、上司から指摘されて悩んでしまう場合もあるかもしれませんね。

ここでは、リーダーシップの意味や必要なスキル、リーダーシップの能力を向上させるためにできることなどについてまとめています。
リーダーシップについてあらためて理解を深め、対処法を知ることによって、さらなるブラッシュアップをはかりましょう。

リーダーシップとは

リーダーシップとは、英語の”leadership”のことで、「統率する力」「指導力」といった意味合いのほかに、「指導者層」「リーダーとしての地位」といった意味もあります。リーダーシップのほか、「スポーツマンシップ」など”~ship”という接尾語がつくことにより、「状態・能力・集団」といった意味で使われます。

指導者としてのありかたや振る舞い、必要とされる能力や考え方などにくわえ、リーダーとして活動している集団に属する人、と定義することができます。
一般的には「特定の目的に向かうために、チームをまとめる力」「部下の能力を認めて伸ばす力」「トラブルが起こった場合に対処できる力」などをさすことが多く、実際にリーダーとしての立場にあるかどうかにかかわらず、ビジネスにおいて必要な能力であるといえるでしょう。

リーダーシップに必要な5つのスキル

 

リーダーシップを発揮するためには、大まかに分けて5つのスキルが重要となります。
それぞれのスキルについて、以下でくわしく見ていきましょう。

目標設定能力

プロジェクトの企画提出期限や売上達成件数など、週単位や月単位ごとに目標を設定する能力です。目標設定には「数値であらわせる」、「実現可能である」といった点が重要なポイントとなります。

実現可能かどうかの目安は個々の作業量や能力によってもことなるため、状況に応じたヒアリングは必須となります。

指導/育成力

目標設定による実現の可否や、単純な数値による比較だけでない視点もリーダーシップには必要です。
たとえば、数値は悪くても「今月は頑張った」と本人は満足している場合や、目標を達成していても、社員によっては悩みを抱えているケースなどがあるからです。

トータルの目標クリアに満足することなく、個々の能力や希望を聞き取り、必要に応じて適切な指導をおこなうことで、社員の育成やチーム全体のパフォーマンス向上が期待できます。

コミュニケーション力

コミュニケーション力は、リーダーシップでもっとも重要なスキルといえます。
目標設定や社員育成、後述する実行力や責任を取る能力なども、すべては確かなコミュニケーション力のうえに成立するものです。

自分の考えを押しつけるのではなく、相手の意見を尊重して耳を傾け、目標達成に向けて「すり合わせ」をおこなうことが大切です。
威圧感のない話しやすい雰囲気なども、コミュニケーションを円滑にするうえで有効となるでしょう。

判断/実行力

コミュニケーションや目標設定など、可能な限り現実的な選択をする努力は必要ですが、最終的な判断、決断はリーダーが下すべきでしょう。保身のために優柔不断な態度を取ったり、勇気を出した提案をなんとなく流されたりすると、部下や社員の士気や信頼を下げる原因となってしまいます。

自分の裁量を越えた判断は禁物ですが、与えられた職務の中では、可能な限り迅速に判断し、実行にうつす行動力が大切です。
判断の決め手となる理由についても、軸となる説明ができるとなおよいでしょう。

責任を取る能力

リーダーの大きな仕事の1つとして「部下の責任を取る」「チーム全体の責任を取る」といった点も重要です。
たとえ自分のせいではなかったとしても、失敗について「任せた自分の責任だ」と言い切れるリーダーは、部下にとってとても頼もしい存在となります。

ピンチをチャンスに変えるためには、同じ失敗やミスを何度も繰り返さないことも大切です。
トラブルや人選ミスを防ぎ、前向きなチャレンジを応援できるよう、ここでもコミュニケーション力が重要となります。
「リーダーに迷惑をかけてはいけない」と感じて頑張る社員もいることでしょう。
他者の失敗を引き受けて責任を取ることによって、結果的に多くの信頼と人望が得られるケースもあるのです。

リーダーシップ能力を上げるために、今からできること

リーダーシップに必要な5つのスキルを上げるために、今からできる方法についてもご紹介しましょう。

相手の話をしっかり聞く「傾聴力」

5つのスキルのうち、もっとも重要であるコミュニケーション力を上げるには、まず相手の話を正しく理解し、気持ちに寄り添える力を身につけることが大切です。部下やチーム内の社員はもちろん、上司や取引先、他部署とのコミュニケーションも怠らないようにしましょう。

さまざまな立場の人の声に耳を傾けることによって、最終的には自分が取り組むべき課題へと落とし込むことができるようになります。

経営や基本方針、社内環境を整える「示す力」

相手の話を傾聴して理解するだけでなく、基本的な方針や経営といった現場へ反映させる「示す力」も磨きましょう。他者への理解は、変革や推進に活用できてこそのリーダーシップであるともいえます。

問題や課題を解決し、ポジティブな未来を指し示す指導者に共感し、「この人についていこう」と考えるものです。
目標が達成しやすい社内環境づくりや働き方の見直し、業務の割り振りといった体制の改善も、充分なコミュニケーションが下地となることで活かされていきます。

仕事に見落としがないか、社員に異変がないかなど「気づく力」

「相手の話をしっかりと聞き取り、目標や環境改善に反映させているのに、いまいち効果が上がらない」というときは、「自分自身の思い込み」というフィルターがかかっていないか疑ってみることも必要です。

たとえば、「出産を経て復職した社員には、負担にならないよう軽い仕事を任せよう」と考えていると、実際には「多少大変でも、重要な仕事に関わりたい」という本音を持っている社員であった場合、担当する業務にミスマッチが起こる可能性があります。
仕事に対して消極的だと思っていた部下が、自分も忘れていたようなささいなひとことで悩んでいた、というケースもあるでしょう。

昨日まで元気だった人物に突然環境の変化が起こることや、重大なミスの発覚を恐れて挙動不審となる場合もあります。
そういった日々の変化に「気づく力」を持つことも、リーダーシップには必要です。
日頃から社員の態度や業務に対してアンテナを張ることでミスを未然に防ぎ、個々の能力や希望にかなう業務でいきいきと働ける環境が整えられます。

まとめ

リーダーシップとは「指導する力、指導者としての能力」といった意味合いがあり、リーダーシップにはコミュニケーション力や育成力、目標設定や決断力、責任を取るといった5つのスキルが必要となります。
また、リーダーシップ能力を上げるためには、相手の気持ちに寄り添う「傾聴力」、方針や指針を体現できる「示す力」、思い込みによらず他者の変化に「気づく力」という3つの力も養うことが大切です。

部下に限らず、顧客や上司の話を傾聴したり、改善提案をしたりできる力も、リーダーシップの1つといえます。
地道にコツコツと仕事のスキルを上げてきた人であれば、社内でリーダーシップを発揮できるようになるのも、そう遠いことではないでしょう。