目次
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  1. 1. 産業カウンセラーとは?
  2. 2. 産業カウンセラーと他のカウンセラーとの違い
  3. 1. 仕事内容の違い
  4. 2. 働く場所の違い
  5. 3. 待遇の違い
  6. 3. 産業カウンセラーになるには?
  7. 1. 産業カウンセラーに活かせる資格
  8. 2. 専門知識の学び方
  9. 4. まとめ

カウンセリングの仕事や資格に興味がある人なら「産業カウンセラー」という名称を1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

ここでは、産業カウンセラーとは具体的にどのような仕事をするのか、他のカウンセラーとの違いやなり方などについてわかりやすく紹介しています。「産業カウンセラーについてくわしく知りたい」「産業カウンセラーにどうしたらなれるのか」といった疑問の解決にお役立てください。

産業カウンセラーとは?

 

産業カウンセラーとは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が主催・認定している民間の資格です。また、同時に産業カウンセラーという職業をさす場合もあります。

 

産業カウンセラーの仕事は、民間の企業などで働く従業員のメンタルヘルスやストレスチェック、人間関係やキャリア形成などについてのカウンセリングなどが主な内容となります。職場において働く人々のサポートや、仕事上で悩みや問題を抱えている人に対しての職業相談などもおこなう、国内では60年前から存在している心理学を用いた仕事です。

 

もともとは海外発祥の職業ですが、近年では働き方改革などにより、多様な働き方や職場環境の改善、業務効率化などの動きが活発となっており、また転職や仕事に対する将来的な不安を抱える人も増えていることから、今後さらに需要が高まりそうな仕事の1つとなっています。

産業カウンセラーと他のカウンセラーとの違い

産業カウンセラーは、他のカウンセラーの仕事とどのような点がことなるのでしょうか。以下に3つの観点から、産業カウンセラーとその他のカウンセラーとの違いを比較して説明します。

仕事内容の違い

他のカウンセラーと産業カウンセラーの仕事内容のうち、もっとも大きな違いは「雇用や労働基準法に関する知識を活かせる」という点にあります。

 

パワハラ、セクハラといった社内環境におけるメンタルヘルスの改善などは他のカウンセラーでも携わることがありますが、産業カウンセラーはその他にもキャリア開発や労働法規にもとづいた雇用となっているかなど、「企業での仕事」に特化した仕事内容となる点がことなります。そのため、カウンセリング対象となる人物も、企業で雇用されている社員が中心となります。

 

また、産業カウンセラーの仕事は「産業カウンセラー」の資格があれば働くことができますが、他のカウンセラーとして就業する場合には、臨床心理士などの資格を取る必要があります。

働く場所の違い

他のカウンセラーが働く場所としては、病院や福祉施設、学校や公的機関などが一般的ですが、産業カウンセラーは企業内の人事や総務部門へ配属されることが多い職業です。

 

産業カウンセラーの資格を持った人材を募集している企業へ応募するケースと、人事や総務部で長年勤めてきた管理職社員が産業カウンセラーの資格を取ってカウンセリング業務にあたるケースの2通りがあります。

待遇の違い

カウンセラーとして働く際の待遇は、他のカウンセラーの場合キャリアによっては独立開業の道も選べる一方で、病院や公的機関、学校などでは非常勤としての勤務形態も多く、収入が安定しないケースもあります。

 

産業カウンセラーの待遇は社員として企業に雇用される形が多く、収入も200~400万程度と高収入とはいえないものの、継続安定しやすいといえるでしょう。

 

産業カウンセラーの仕事もすべてが正規の仕事ではなく、異動時期や研修時にだけ求人を募集する期間限定の仕事や、週に3日のみの勤務といった非正規の募集もあります。産業カウンセラーとしてのキャリアが乏しい場合には、入口として短期のカウンセラーや非正規雇用として働き、キャリアを積んでから正社員職へ応募する、といった方法も選択可能です。

産業カウンセラーになるには?

 

正社員として企業の人事総務内で働くことが可能で、正規雇用であれば安定した収入が期待できる産業カウンセラーになるためには、資格取得が重要となります。

産業カウンセラーに活かせる資格

産業カウンセラーの仕事に活かせる資格で代表的なものは、やはり「産業カウンセラー」の資格となります。臨床心理士は資格取得に大学と大学院で学ぶ必要がありますが、産業カウンセラーは20歳以上であれば、誰でも受験することができます。

 

産業カウンセラーとして働くために、「産業カウンセラー」の資格が必ずしも必要ではない場合もありますが、やはり資格を取っておいた方が就職の幅は広がります。

 

産業カウンセラーは民間資格とはいえ、簡単に合格できるものではありません。受験対策には、養成講座の受講などで対策を取ることをおすすめします。

 

また、産業カウンセラーの上位資格に相当する国家資格として「キャリアコンサルタント」の資格も挙げられます。産業カウンセラーの資格を取得した後に、さらに学びを続けてキャリアコンサルタントの資格取得を目指すのも1つの方法です。

 

産業カウンセラーの資格を取得するまでの間に、短い対策で取得できる資格として「メンタル心理カウンセラー」や「メンタルケアカウンセラー」、「メンタルケア心理士」などが挙げられます。

 

いずれも臨床心理や心理学の知識が範囲となっており、産業カウンセラーや臨床心理士よりも取得が容易な資格となっているため、入口としてこれらの資格取得を目指してみるのもよいでしょう。

専門知識の学び方

産業カウンセラーの資格を取得するために専門知識を学ぶ方法としては、心理学系の大学や大学院で学ぶほか、民間の養成講座やスクールなどで学ぶ方法もあります。

 

働きながら資格取得を目指す場合や、費用面の負担が大きい場合は、大学や大学院よりも民間の養成講座がおすすめです。

 

安さだけで決めてしまうと受講内容が合わなかったり、うまく対策が取れなかったりして資格取得に余計な時間や費用がかかってしまう場合があるため、合格の実績数や講師陣が充実しているか、教材の使いやすさなどが重要となります。資料請求や体験授業などを利用して、しっかりと学べるスクールを選ぶようにしましょう。

まとめ

産業カウンセラーとは、日本産業カウンセラー協会が認定している民間資格で、主に企業で働く社員のメンタルケアやキャリア支援などをおこなう仕事です。他のカウンセラーに比べて仕事の内容や働く場所などが企業内に特化しており、待遇も正社員としての求人が多い職業でもあります。

 

産業カウンセラーは20歳以上であれば誰でも受験が可能で、ステップアップとして上位国家資格のキャリアコンサルタントを目指すこともできます。自分に合った専門の養成講座やスクールを選ぶには、資料請求や体験授業の利用がおすすめです。