日本語教師として働くには、「どんな資格が必要？就職先はどんなところ？」という疑問を持つ方も多いはずです。日本語教師に必須な資格はないのですが、関連する資格を取得しておいた方がより就職しやすくなります！今回は、日本語教師を目指すのに有利な資格と、日本語教師として活躍できる場所と就職先の探し方についてご紹介します。
日本語教師になるには何が必要？
日本語教師になるために、必要な資格や条件があるのでしょうか？日本語教師を目指す方は、次のことを必ずチェックしましょう！
日本語教師になるために特別な資格は必要？
日本語教師には、教員免許のような特別な資格は必要ないのです。極端にいえば、日本語さえ話せれば誰でも日本語教師になれる、といっても間違いではありません。
しかし、専門的な知識やスキルがなければ、日本語を知らない外国人に日本語を教えることは難しいでしょう。日本語が母国語の日本人では気にならないことも、外国人にとっては疑問に思うことがたくさんあります。このような状況にきちんとした解答を答えるためには、日本語教育の知識が必要なのです。
実際に日本語教師として働く場合は条件がある場合が多い
日本語教師として日本語学校で働く場合、次のような条件が設けられています。
・大学で日本語教育課程を修了
・日本語教育能力検定に合格する
・420時間の日本語教師養成講座を修了
日本語教育を大学で学んでいる方は、即戦力として働くことができるでしょう。しかし、そのような教育を受けていない場合でも、資格取得や養成講座を修了すれば、日本語教師になれるチャンスはあります。
日本語教師になる場合に取得したい資格とは
多くの日本語学校で日本語教師の採用条件となっているのは、条件でも触れた日本語教育能力検定です。日本語の基礎知識と教育する能力、諸外国との関係や文化の理解、日本語でのコミュニケーション教育法など、幅広い知識が問われます。例年の合格率は20％台という高難度の試験ですが、その分、就職できる確率もアップすることでしょう。
そして、日本語教師養成講座は、日本語教育をはじめて勉強する方にピッタリの資格です。文化庁で認可された専門学校に通いながら、日本語を教える実践的な力を身に付けることができます。独学で勉強するのはさびしい…という方は、同じ目標を持つ仲間ができるのもメリットといえますね！
日本語教師として働く就職先・活躍の場所には何があるのか
日本語教師に必要な資格を取得、もしくは養成講座を修了した場合、どのような職場で働けるのか気になるところですよね。そこで、日本語教師の就職先と、活躍できる場所をチェックしていきます！
日本語学校
日本語教師として日本国内で働きたい場合は、求人数が一番多い日本語学校に就職するパターンが一般的です。日本で日本語を学びたい、または日本の大学進学を目的に、さまざまな国の留学生が入学しています。日本語を学ぶ目的が違う留学生が一緒になって勉強することもあって、日本語だけでなく、文化や生活様式なども教えることが大切です。
日本語学校の働き方は、フルタイムの専任講師、パートタイムの非常勤講師のどちらかになります。専任講師は安定して働けることがメリットですが、非常勤講師のシフト管理やカリキュラム作成といった、授業以外の仕事を任されることもあります。
一方、パートタイムは自由な働き方ができますが、時給制やコマ数といった給与体系なので、収入が安定しないのがデメリットでしょう。
日本語のオンラインレッスン
オンラインレッスンはパソコンがあれば仕事ができるので、空いた時間で働きたい主婦の方や、在宅で仕事をしたい人にピッタリです。空いた時間にレッスンが受けられるので、忙しいビジネスマンなどに利用者が増えています。ゆくゆくは結婚・出産を考えている女性なら、オンラインレッスンで教えることも選択肢の1つになりますね。
海外で働く
海外で働くために、日本語教師を職業にすることも1つの方法です。海外の求人に応募した場合、インターネットの通話で面接をして、現地の日本語学校に採用されるようですね。ほかには、公的機関の海外派遣プログラムなどで、日本語教師の募集に応募するといった方法もあります。
日本語を学びたいという需要が高いのは中国やベトナムなどのアジアの国で、日本で働くことを目的にしている方が増えています。しかし、欧米圏で日本語を教えたい場合、日本語の需要が高くないこともあって、現実的に難しいのが現状です。
ボランティアの日本語教室
地方自治体や諸外国の交流協会などが運営する日本語教室は、ほとんどがボランティアの日本語教師が教えています。ボランティアなのでお給料はもらえませんが、日本語教師の経験を積めるのはメリットといえますね。
日本語教師の就職先はどこで探すのか？
日本語教師の就職先を探すには、「インターネットの求人検索を使えばOK」と思っていませんか？実は、日本語教師の就職先は、さまざまな探し方があるのです。
日本語資格のスクールが提供する求人情報
日本語資格に関連するスクールは、「法務省告示の日本語教育機関」に該当するものとそれ以外の2種類があります。該当するスクールを修了した場合、法務省告示機関で認められた「法務省告示校」の日本語学校で働くことができます。ただし、法務省告示校の日本語学校は全体の2割程度と数は限られています。
該当しない残りの8割では、法務省告示校以外の日本語学校、日本語教室、オンライン講師、インターナショナルスクール、出張レッスン、公立小中学校の日本語指導など、さまざまな求人情報を提供してくれます。日本語学校以外で働きたい方にとって、選択肢が増えるのはメリットといえますね。
ハローワーク
日本国内で就職先を探したい場合、力強い味方となるのがハローワークでしょう。日本全国の求人検索ができるので、東京で働きたい方だけでなく、地元に帰って働きたい方にもピッタリです。
口コミ・紹介
知り合いが働いている日本語学校の紹介といった、いわゆる「コネ入社」も働き先を見つける奥の手です。また、変わり種でいうと、日本から人材を呼ぶお金がないアジアの国では、求人サイトの口コミで人材を確保しているというケースも。意外なところで働き先が見つかるかもしれないので、人脈作りや求人サイトのチェックを行うのも有効といえますね！
まとめ
教員免許のような必須資格がない日本語教師でも、日本語教育のスキルや知識は身に付けなければなりません。大学で日本語教育を専攻していない方は、日本語教育能力検定試験か日本語教師養成講座で資格を取得しましょう。日本語教師の働き先はさまざまな形態があるので、自分が望む働き方に合わせて選べるのは日本語教師の魅力といえますね。就職先の探し方はインターネットだけに頼らず、さまざまな方法で探すと意外な求人を見つけられるかもしれません。
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