外国人留学生に日本語を教えるだけでなくキャリアプランの相談にも応じることができる日本語教師へ

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今回、ヒューマンアカデミー名古屋校にて「キャリアコンサルタント養成講座」「日本語教師養成講座」を修了し日本語教師として活躍されている猿爪雅治さんに、日本語教師を目指した経緯から日本語教師の実際の仕事についてまでインタビュー形式でお伺いしました。（2025年4月取材）

Profile

猿爪雅治さん　70歳／男性

受講講座：キャリアコンサルタント養成講座、日本語教師養成講座（ヒューマンアカデミー名古屋校修了生）

大学卒業後、銀行に就職、55歳の管理職定年を迎えるタイミングで学生時代に諦めてしまった「大学院へ進学し研究したかった」気持ちを思い出し、銀行グループ会社で働きながら大学院に入学。修士号・博士号を取得し、会社を退職後は非常勤講師として４大学で授業を受け持つ。学生からの就職相談を受ける機会が多く、的確な助言ができるようキャリアコンサルタントの資格取得を目指しのちに資格を取得。キャリアコンサルタント講座の講師が日本語教師の資格保持者で勧められた影響もあり日本語教師の学習もはじめる。講座修了後は日本語学校で非常勤講師として日本語教師の仕事もスタートする

日本語教師資格をプラスして自分の置かれている環境の中で可能性を広げたい

–猿爪さん、本日はよろしくお願いします。まず、日本語教師を目指したきっかけは何でしたか？

大学で非常勤講師として授業を受け持つ中で私が以前銀行で働いていた経歴があるからなのか、学生から就職の相談を受けることもあり、彼らが就職するにあたって良いスタートをきれるように、国家資格キャリアコンサルタントを取ろうと決めました。キャリアコンサルタントの資格取得を目指し、キャリコンサルタント養成講座を受講していた時に講師の方が実は日本語教師の資格も持っていて日本語学校で日本語を教えている話を聞きました。「今後国内でも外国人の方が増加していく中で、日本語を教えられるキャリアコンサルタントも増えた方が良いのではないかと考えている。猿爪さんも日本語教師も取ってみませんか」と講師に勧められたことがありました。当時はコロナ禍で大学の授業もオンラインに変わっていて時間があることもあり、日本語教師の資格にもチャレンジすることに決めました。両方の資格を取得することで「就職の相談にものれる日本語教師」「日本語も教えられるキャリアコンサルタント」と自分の置かれた環境の中で可能性が広がると考えていました。

–ヒューマンアカデミーを選んだ理由は？

名古屋駅から校舎が近く通学しやすかったことと、受講料が他の学校に比べて良心的で納得できたのでヒューマンアカデミーでキャリアコンサルタント講座の受講を決めました。日本語教師の学習はキャリアコンサルタント受講で慣れていることと、日本語教師として活躍されている方が多いことから、どちらもヒューマンアカデミーで受講することにしました。

仕事と両立しながら学習を頑張れたのは、必ずやり通すという強い気持ちでした

–実際に日本語教師養成講座の学習はいかがでしたか？

科目数も多く、自らすすんでeラーニングで学び、校舎でテストを受け合格をもらう。日本語教師養成講座420時間カリキュラムを修了するには相当な時間と体力が必要だったなと改めて思います。仕事と両立しながら時間をつくって、時には夜遅くまで学んでいたので自分自身でもよく頑張れたなというのが感想です。

–忙しい中で最後まで学習できたモチベーションは何でしたか？

日本語教師の受講をすすめていただいた先生の想いに応える、そして私自身も日本語教師の420時間の学習をすると決めた決断に対して、必ずやり通すという強い気持ちでした。受講料も決して安いものではないので無駄にはしたくなかったです。キャリアコンサルタントの資格と日本語教師の資格の両方を活かすことを目標に定めたので最後まで学びきることができました。

ヒューマンアカデミーで開催された日本語学校説明会で日本語教師採用が決定

–日本語教師養成講座修了後はどのように就職活動をされましたか？

修了のタイミングでヒューマンアカデミー名古屋校が就職サポートの一環として校舎で開催していた「日本語学校が登壇する学校説明会」に参加し情報収集しました。更に別の日にはオンラインで開催された「日本語学校説明会」に参加し日本語学校・名古屋国際学院の話を聞きました。私自身が就職するための条件として求めていた「授業を受け持つようになった際に、自分自身の予定が合わない日は代行で他の先生に授業をお願いできるか」をはじめ、細かな部分まで詳しく確認することができました。不安を全て解消することができたので応募を決意し、無事名古屋国際学院での非常勤講師が決まりました。

–キャリアコンサルタントの資格も活かすことができましたか？

資格取得後も大学で引き続き授業を受け持っていたので学生からの就職相談には活用していました。大学ごとの定年を迎えつつ、今後は日本語教師として外国人の学生たちの就職のアドバイスに活かしていきたいと考えています。日本語学校の新学期を迎える最初の顔合わせの時に自己紹介で自分の職歴なども紹介しているので、外国人留学生の目標は専門学校や大学・大学院への進学などということもあり、学生から面接のアドバイスを求められることも多いです。常勤の先生からもオンラインや授業のある日に面接指導をお願いされるケースも増えてきました。キャリアコンサルタントの資格も活かされていると感じています。

日本語を教える先生としてだけでなく私にしかできないアドバイスも実施していきたい

–日本語教師として教壇に立ち授業を受け持つようになった感想は？

外国人留学生は必死に日本語を勉強しているのが良く伝わってきます。日本人大学生に向けた授業では説明が中心でしたが、日本語学校で日本語を勉強し大学や専門学校への進学を目指している学習意欲が高い学生たちには、イラストやクエッションを多用し文章や会話がイメージできる授業を心掛けています。授業の流れや組み立て方に先生の個性をプラスすることで授業を受ける学生の印象や習得度合いも変わってくることを学びました。日本語教師として成長するために反省と改善の繰り返しだなと思っています。

–どんな日本語教師になりたいですか？

私が今まで経験してきた、銀行に勤めていたこと、大学院で経営学を研究していたこと、大学で講義を受け持ってきたこと、キャリアコンサルタントの資格を取得したこと、日本語教師を学んで日本語教師になったことなど、この私の経歴が語るように「やりたい事はいつの時代でもできる」だから今、目の前の事に一生懸命取り組む中で新たな目標が生まれてくることも伝えていきたいです。外国人留学生は進学のために日本語学校に来ていますが、最終的に何になりたいか明確になっていない学生も多く、そんな学生たちに寄り添い、キャリアプランの相談にも応じられる日本語教師を目指しています。せっかく日本まで来て日本語を学ぶ学生たちにとって日本語を教える先生としてだけでなく、私にしかできないアドバイスをすることで学生達の「人生の選択」の参考にしていただきたいです。