目次
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  1. 1. 運動会は日本だけの文化?
  2. 1. 日本の運動会の特徴
  3. 2. 海外には日本のような運動会がない
  4. 2. アメリカでは「Field day」という運動会のようなイベントがある
  5. 1. 自由参加で子供が体を動かすイベント
  6. 2. 「Field day」と日本の運動会の大きな違い
  7. 3. そもそも海外では「体育」自体も日本とはことなる
  8. 1. 海外の体育が日本とことなる点
  9. 2. 競争や試験のようなものではなく、チームによるゲーム感覚で体育をおこなう国が多い
  10. 3. 中国では体育の授業自体が積極的におこなわれない
  11. 4. まとめ

 

秋や初夏など、涼しく動きやすい季節になるとおこなわれる「運動会」。日本の学校に通っていた人なら、ほとんどの人が参加した経験を持っているでしょう。この運動会、実は日本と海外ではかなり違いがあることをご存じでしょうか。

ここでは、日本の運動会の特徴や歴史にくわえ、海外の運動会にあたるイベントとの違いについて解説しています。

運動会は日本だけの文化?

 

まずは、日本の運動会のはじまりやその特徴と、それに対する海外の反応などについて解説します。

日本の運動会の特徴

現在日本の学校で開催されている運動会は、明治時代の海兵学校でおこなわれたものが始まりだといわれています。もともとの運動会は、19世紀にイギリスのオックスフォード大学で開催されたものが起源とされており、日本の運動会も当初は西洋の文化を参考にしていたようです。しかし、その後いくつかの戦争を経て、第二次世界大戦中には軍事的要素が次第に強まり、訓練を目的とした種目が取り入れられるようになっていきました。現在日本でおこなわれている運動会に騎馬戦や整列、行進などがあるのも、その時の名残りだといわれています。

現代の日本では大学や高校はもちろん、小中学校や幼稚園、保育園でも運動会が開催されており、個人競技と団体競技の両方を含むのが一般的です。

海外には日本のような運動会がない

日本の運動会では、個人競技のほかに開会式での行進や組体操、騎馬戦といった団体競技も多く取り入れられていますが、海外で開かれる運動会では、チームプレーが必要なスポーツを除き、生徒全員が一丸となって1つのことを成し遂げる、といった行事はあまりおこなわれていません。

そのため、海外の人から見た日本の運動会には賛否両論があるようで、「協調と和を大切にしていて日本人らしい」「整った列や行進が美しい」といった賞賛がある一方で、「軍隊のようで怖い」「自分にはできない」「全体練習に時間を費やす意味はあるのか」といったネガティブな反応も見受けられるようです。

日本の運動会に対する海外の反応を見ていると、海外でおこなわれている運動会の内容が気になってきます。アメリカや他の国では、運動会や体育祭にあたるイベントはあるのでしょうか。

 

アメリカでは「Field day」という運動会のようなイベントがある

 

日本の運動会にあたる行事として、アメリカには「Field day」と呼ばれるイベントがあります。Field dayとはどのようなイベントなのか、日本の運動会との違いなどについて解説します。

 

自由参加で子供が体を動かすイベント

Field dayは、文字通り子供たちが運動場やグラウンドなどのフィールドへ出て、体を動かすことを楽しむイベントです。「Field day」には「運動会」「野外活動」といった意味合いもありますが、「楽しくはしゃぐ日」「娯楽に興じる日」といった意味でも使われます。

この時点で、日本の運動会とは少しことなる雰囲気が感じられるのではないでしょうか。

「Field day」と日本の運動会の大きな違い

日本の運動会とアメリカのField dayのもっとも大きな違いは、Field dayが自由参加である点です。日本のように全員参加が必須ではなく、子どもの意思で自由に参加することができます。

自由参加であれば当然参加しない子どももいるため、日本のように土日や祝日などの日程で親や家族が見に来る、といった風景もありません。参加したい子ども達だけがフィールドへ出て、サッカーのゴールキックやバスケットボールのフリースローなど、各自が個人でできる好きな運動を楽しみます。

どちらかというと、運動会というよりも日本の「自由時間」「休み時間」に近い過ごし方といえるかもしれません。

そもそも海外では「体育」自体も日本とはことなる

 

海外と日本では、運動会だけでなく「体育」自体にも以下のような違いがあります。

海外の体育が日本とことなる点

海外の多くの国では、日本の学校で体育の授業をおこなう際に着用する「体操服」のようなものがありません。「動きやすい服」という指定が出る場合はありますが、ジーンズやパーカーにTシャツ、レギンスなど、基本的に服装は個人の自由に任されています。

体育施設についても、日本では公立や私立を問わず各校に体育館などの施設が設置されていますが、アメリカなどの海外では学校の経済状態によって体育施設の有無が左右されるため、体育館がない学校も珍しくありません。特に東アジア諸国など、体育の授業自体が必修となっていない国も多いのです。

競争や試験のようなものではなく、チームによるゲーム感覚で体育をおこなう国が多い

体育の授業をおこなっている海外の学校でも、その授業内容は日本とは大きくことなります。日本の体育とどのような違いがあるのか、以下にアメリカとシンガポール、中国を例にとって見てみましょう。

・アメリカ

アメリカの学校でおこなわれている体育の授業は「PE」と呼ばれており、学校にもよりますが週1~2回程度実施されているのが一般的です。

PEは日本のようにスポーツテストやマラソン、平均台や跳び箱を使った器械体操のような授業ではなく、体を動かすゲームが中心となっています。先生が考えたゲームで遊んだり、乗り物やクライミングをしたりと、子どもたちが遊び感覚で楽しく参加できる授業内容が主流です。

・シンガポール

東アジアの中でも教育に力を入れているシンガポールでは、体育の授業も週に2回設定されていますが、これもサッカーやバスケットボールなど、球技やゲームが中心となっています。

母国語以外に英語や数学といった座学の学習が重視されているため、勉強に疲れた子どもたちの息抜き、レクリエーションといった意味合いで実施されているようです。

中国では体育の授業自体が積極的におこなわれない

中国にも体育の授業を実施している学校はありますが、基本的にスポーツは身体能力に自信がある子どもや、スポーツ選抜などを勝ち抜いたエリートだけが受けられるもの、という位置づけとなっています。

日本の学校ではどこにでもある、体育会系の部活動のようなものも中国にはなく、体を動かす授業を受ける人と受けない人に分かれています。

まとめ

 

日本の運動会や体育の授業は海外とは大きくことなり、海外では自由参加の個人競技やゲームを楽しむ目的のイベントとなっています。全員参加でどこか堅苦しい雰囲気のある日本の運動会は、海外の反応も意見が分かれるところですが、日本人らしい和の精神を培う要因の1つとなっているのかもしれません。