近年海外からの観光客が増えている九州エリア。東京や京都、北海道と並ぶ観光スポットとして注目を浴びています。
ここでは、そんな九州の魅力を日本の歴史も交えながら紐解きつつ、九州7県それぞれの見どころ、観光で訪れたい場所について紹介しています。九州旅行を計画する際や、九州の魅力を海外へ伝える際の参考にしてみてくださいね。
九州は「九」州でも実際は7県!なぜ!?
「九州」と呼ばれているのに、九州エリアにある県は7つだけです。なぜ「七州」ではなく、九州と呼ばれているのでしょうか。歴史的に見た日本における九州の役割や、九州7県の概要についても見てみましょう。
意外と奥深い九州の歴史
九州地方は海に囲まれ、昔から中国や朝鮮半島など、アジア諸国と深いかかわりを持ち発展してきました。魏志倭人伝に登場する邪馬台国も九州にあったといわれており、日向や高千穂など、日本神話との繋がりが深い土地があるのも九州です。
また、近代では長崎の出島やキリスト教など、欧州諸国の文化が入る窓口としての役割もありました。
明治時代初期までは9つの令制国があった?
現在の九州は福岡・佐賀・熊本・長崎・大分・宮崎・鹿児島の7県ですが、これは廃藩置県で7つの県に置き直されたためです。実は明治時代初期頃までは「筑前」「筑後」「薩摩」「大隅」など、9つの国に分けられていました。「九州」と呼ばれているのは、この9国時代の名残りなのです。
九州に属する県とその特徴
それでは九州の7つの県の特徴や見どころなどを紹介していきましょう。
福岡県
九州の玄関口でもある福岡県の福岡市は、人口が九州最大となっています。博多ラーメンや明太子、もつ鍋といったグルメが人気なことは有名ですし、博多を代表するお祭りである博多祇園山笠や太宰府天満宮をご存じの方も多いでしょう。
佐賀県
九州北西に位置する佐賀県では、有田焼や吉野ケ里遺跡など日本の文化が堪能できます。嬉野温泉は日本三大美肌の湯にも数えられ、温泉地としても有名です。
熊本県
「くまモン」でおなじみの熊本県は、阿蘇山や天草五橋といった自然豊かな絶景スポットで知られています。馬肉料理やいきなり団子など、素材を活かしたグルメも人気です。
長崎県
かつて外国文化を繋ぐ窓口だった長崎県は港町としても知られ、異国情緒のある洋館やゴシックな教会といった美しい建造物が堪能できます。閉山した炭鉱都市がそのまま残る軍艦島(端島)があるのも長崎県です。
大分県
福岡の東隣にあり、別府や湯布院など大小さまざまな名湯がある大分県は「おんせん県」とも呼ばれています。名湯巡りのほか、海の幸やとり天なども楽しめます。
宮崎県
九州南東部に位置する宮崎県は、高千穂峡や鵜戸神宮など、日本神話と深い繋がりを感じる神秘的な観光スポットが人気です。また、マンゴーの名産地としても知られています。
鹿児島県
九州最南端にあり、火山「桜島」でも知られる鹿児島県は、幕末の偉人を多く輩出した都市でもあります。かき氷「しろくま」発祥の地でもあり、黒豚料理も有名です。
九州観光で温泉・夜景が楽しめるおすすめスポット!
九州で楽しめる観光スポットのうち、夜景と温泉が楽しめる場所をピックアップしてご紹介します。
夜景が楽しめる九州の観光地・おすすめスポット
長崎県の「稲佐山」は、日本屈指の夜景が美しいスポット。昼はロープウェイで、夜は車で長崎の街が一望できます。同じく長崎のテーマパーク「ハウステンボス」も、夜のライトアップが美しいスポットです。福岡の「門司港レトロ」では、大正時代のレトロな街並みと港の夜景が楽しめます。
温泉が楽しめる九州の観光地・おすすめスポット
温泉といえば外せないのが大分県の「別府温泉」と「湯布院」です。別府の温泉数と湧出量は日本一を誇り、さまざまな泉質が楽しめます。ちょっと変わった温泉なら、鹿児島の「指宿温泉」もおすすめです。砂に埋まる「砂むし風呂」は体の芯まで暖まります。
九州観光で訪れたい歴史的施設・建造物
九州観光では、日本の歴史を今に伝える観光施設も訪れたいところ。おすすめの歴史的施設や建造物には、以下のようなものがあります。
吉野ケ里遺跡
佐賀県神埼郡にある吉野ケ里遺跡は、縄文時代の竪穴式住居などが残されている貴重な遺跡です。周辺には広大な吉野ケ里公園もあり、農業体験など自然と歴史、文化が一度に楽しめるスポットとなっています。
平和記念公園
広島と同じく、原爆が投下された長崎にも平和記念公園があります。原爆の脅威と平和を意味する平和記念像や平和の泉など、戦争の歴史と哀しみを忘れないように訪れておきたい場所の1つです。
端島(軍艦島)
長崎県の端島、通称「軍艦島」は、かつて栄えた炭鉱都市の姿が今も残る場所となっています。島全体に点在する廃墟と化した建造物からは、過去の繁栄と時の流れを感じる貴重な体験ができるでしょう。
熊本城
加藤清正によって建てられた熊本城は、九州だけでなく日本国内でも指折りの名城に数えられます。2016年の熊本地震によって天守や石垣に被害を受けましたが、遠目から見ても黒漆喰の外観は存在感があり、震災復興のシンボル的存在にもなっています。
まとめ
九州エリアには現在7つの県がありますが、過去に9つの国があったことから「九州」と呼ばれています。日本神話との繋がりも深く、海外文化の窓口としても栄えた歴史を持つ九州は、温泉地や夜景、歴史的建造物など見どころがたくさんあります。今回紹介した内容を参考に、九州旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。