今回は、先日ヒューマンアカデミーにて開催された『動画制作を仕事にする!~秘訣はツールを使いこなすこと~』セミナーレポートをお届けします。
株式会社マウンテンスタジオにて、CGディレクターとしてモーショングラフィック映像制作をされている佐藤 太郎氏をお招きして、映像業界のお仕事内容や、業界の最新トピックスなどについて、現場の声を交えながら詳しく解説いただきました!
動画クリエイターの需要は増えている?
佐藤氏(以下、佐藤) – 紹介に預かりました株式会社マウンテンスタジオの佐藤と申します。宜しくお願いします。最初に、私が普段どんなことを仕事としておこなっているのかの紹介を行いたいと思います。
株式会社マウンテンスタジオでは、モーショングラフィックというジャンルの映像の制作を主に行っております。『After effects』や『Premier pro』をメインツールとして3DCGや映像の制作を行い、ゲームであれば、プロモーション映像やオープニング、エンディング、CMの映像、その他ミュージックビデオ、パチンコ、パチスロで使用される映像など、様々なジャンルの映像制作を手掛けています。実写や、フルCG、アニメーションなど、様々な手法を使いながら映像を制作しています。
受注での制作だけでなく、会社の色を出すため、新しい技術に挑戦するために、自主的な取り組みも行っています。
まず、映像業界のことについて簡単にご紹介したいと思います。最近は、動画クリエイターの需要がすごく増えているんですね。
スマートフォンが普及し、Youtube等の動画サイトなどで動画を見る機会が非常に増えています。また、例えば、駅の車両や構内のサイネ―ジなどでCMが流れているのを見たことがあると思います。
テレビはもちろんですが、映画やゲームであったり、本当に様々なところで映像というものを見ると思います。そこからも動画の需要の大きさというのがわかって頂けると思うんですけど、先ほど紹介しましたサイネ―ジなどの「新しいガジェット、製品」が開発されると、それに伴ってそこに入れる動画が必要になります。
こうしたこともあり、今動画クリエイターの需要が非常に増えてきています。
映像業界の最近の動きについて
佐藤 – 次に、 映像業界の最近の動きについて少しご紹介します。近年、映像業界では「5G」が話題です。5Gの普及によって通信が高速になり、スマホゲームなどそれまでデータ量の制約上入れることが出来なかった映像表現を入れることが出来るようになると言われています。
また、少し前に話題になりました「立体視」。
映画館などで4Dの映画を見た方もいらっしゃると思いますが、メガネをかけた状態で3Dに浮き出る映像を作成する仕事もあります。
さらに、今一番話題になりやすいのは「AR(Augmented Reality)」「VR(Virtual Reality)」「MR(Mixed Reality)」、いわゆる「仮想現実」と呼ばれるものです。
「AR」は現実と非現実を重ねて、現実世界を拡張させていることが特徴で、現実世界の見ているものの上にCGが乗ります。『Pokémon GO(ポケモンGO)』が有名ですね。
「VR」はゴーグルを使用し、ゴーグルの中で完全にバーチャルな世界を体感するというものです。
「MR」はは現実世界と仮想世界が連動しているもので、まだ耳慣れない言葉かもしれません。この3つは流行ろうとしています。映像業界としては流行らせようとしているというのが正解かもしれませんが(笑)
撮影技法や映像規格として、「ドローン」と「4K、8K」というものがあります。8Kどころかもっと先もあります。
ドローンを使った映像制作では、法整備などはあるのですが空撮が以前よりも撮りやすくなり、安定した綺麗な絵が作れるようになりました。大金をかけずにきれいな空撮を撮れるようになったというのは映像業界の大きな革新の一つです。
4K、8K※については、制作の現場でいうと、4Kの映像ばかりを制作しているっていう会社もあれば、4Kは全く関わらず基本的に2K、フルHDと呼ばれる規格で制作している会社もあります。
※一般的に4Kというのは画面を構成する横幅がおよそ4キロピクセルある映像フォーマットのことを指します。8Kは8キロピクセルの映像フォーマットのこと。
株式会社マウンテンスタジオで言いますと、実は4K以上の映像制作はあまり行っておりません。規格自体はどんどん進んでいるのですが、実際に編集したり、いざ制作するのに、8Kになってしまうとかなりコストが上がってしまうので、画質をそこまでして上げたい、大きい画質を作りたいクライアントも、そんなに今はまだ多くないのかなという印象があります。
動画制作の仕事はどのようなものがある?
佐藤 – 映像の中にも色々種類があります。
株式会社マウンテンスタジオで扱っているのは3DCGや実写を使いつつ、実写に限りませんがモーションエフェクトをも作りますので、先ほど紹介したものは全て大きく網羅しています。映像すべてを網羅している映像会社というのは、実は業界ではそんなに多くなありません。
ひたすらCGを作る、映画で観るようなキャラクターのモデリング、キャラクターをリアルに作る、最近だとアニメ調に見せるCGを作ることに技術を費やす、実写映像の強い等、専門に特化している会社が多いです。
実写映像をメインにしている会社は、機材を沢山持っていたりとか、カメラマン、照明、そうした専門のスタッフをちゃんと確保して、映像を主体に作っている会社もあります。
モーショングラフィックに特化している会社はすごく少なく、株式会社マウンテンスタジオはそこにあたるので、業界ではちょっとニッチな、変わった映像の作り方をしているかもしれません。
次に動画制作の仕事としてどのようなものがあるのかをご紹介します。
まず、使用する主力ソフトとしては『After effects』や『Premier pro』がほとんどを占めます。それにプラスして、マウンテンスタジオでは『3ds Max』『Cinema 4D』などの3DCGソフトを使用します。他の会社ですと『Maya』という3DCGソフトを使用するところもあります。ゲームであろうと映画であろうとCMであろうと大きくは変わりません。
こうしたソフトを組み合わせて映像制作を行います。
『After effects』や『Premier pro』についてはOSはWindowsでもMacでもどちらでも何ら問題ないのですが3Dとなると基本的にWindowsを使用します。あと、『Photoshop』と『Illustrator』もよく使用しますね。
スマートフォンだけでも4Kなどのかなりきれいな映像が撮影でき、編集もできてしまう今、映像の仕事をプロとして行うことにどういう意味があるのか、と思う人もいるかもしれません。
まず一つ大きいのが、「作品の安定度とノウハウ」の違いです。
作品の安定度については、間を読むとか、デザインのセンスであったり、カット割りのセンスだとか、このご時世、なかなか機材だけでプロの仕事というのは言えなくなってきている中、そうした作品の安定感、センスみたいなものをしっかり発揮できることは強いです。
ソフト、機材トラブルのノウハウについては、何か問題が起こった時に、書き出しに対応できない、この形式で欲しい、このサイズで欲しいとかのクライアントの要望に対するノウハウ、経験値の部分があるかないかで仕事の受注できるかできないかに関わってくることもあると思います。
似た話に「AIの未来」があります。
例えば、AIが世に出ている色々な動画の中から「いいね」がたくさんついている動画の傾向を分析し、それに合わせて自動で編集するなどの機能が出てくるかもしれません。その中でソフトの技術は必要なくなり、センスやノウハウなどでAIと勝負していくといった未来もいつかくるのかもしれないと個人的に思っています。
『Premier pro』と『After effects』の違いは?それぞれの得意なことと苦手なこと。
佐藤 – 先ほどでてきました、『Premier pro』 や 『After effects』について、どういった違いがあるのかを説明したいと思います。
皆さん映像業界を目指すにあたって、『After effects』 と 『Premier pro』 の、どちらから覚えたらいいか悩まれている人もいるのではないでしょうか。それぞれのメリットと、デメリットについても少しふれながら解説していきます。
まず、『 Premier pro 』 についてです。
Premier proの特徴は実写の動画編集を快適、高速に行える、ということです。『After effects』でも映像編集は行えますが、条件が満たしていればすごく快適に待ち時間なくサクサクと編集することが可能という利点があります。
また、ソフトの習得が比較的簡単で、基本的な機能でかなり高度な動画編集が出来てしまいます。
逆に、そこがデメリットにもなります。習得がすごく簡単なので、ライバルがその分多くなり、『Premier pro』だけを武器にしていくのが難しくなってきます。趣味の映像を作る分には全く問題ないのですが…
また、一から何かを作るということは『Premier pro』はあまり得意ではありません。出来ないわけではないですが、何かをデザインする、ソフト上で新たなエフェクトを作る、といったことは得意ではないかなという印象があります。
次に 『 After effects 』 です。
『After effects』のメリットは『Premier pro』が苦手であった、エフェクトやアニメーション、何かを新しく作るといったことが得意、ということです。また、事前に用意されているエフェクトとかフィルタ、その他色々な効果も豊富にそろっていますので、多彩な映像表現が可能です。
ただ、デメリットとしては、習得が非常に困難です。とっつきにくさで言ったら、『 Premier pro 』に比べて圧倒的に『 After effects 』の方がとっつきづらいと思います。基本機能を覚えるのがすごく大変というより、細かなところで丁寧な作業をしていかないとエラーが出たり、思わぬミスが出てしまったり、ぐちゃぐちゃになりやすく、ファイルが崩れてしまいやすい、という印象です。使い始めのころはそうした細かいミスに悩まされるというのが、習得が困難ということにつながっているのかなと思います。
あと、実写、長尺の実写を扱うことや、音の扱いも苦手といった印象です。
続いて、『Premier pro』や『After effects』による仕事の違いをご紹介しようと思います。
まず、『Premier pro』ですと、例えば何かイベント会場で何人かで撮影したい映像をまとめて、イベントの総集編の映像を作りたい、といった時は『Premier pro』が向いています。
また、インタビューにおいて、映像に合わせて文字、もしくはテロップを打つ、ちょっとこの部分が長かったからカットしようとか、間違えて口ごもっちゃって2テイク2テイク目の方を使おうとか、編集をしながら一本の映像に整えるのも『Premier pro』が非常に向いています。
『After effects』の仕事については、例えばゲームのプロモーション映像などが挙げられます。
ゲームで使われるイラスト、ロゴ素材、ゲーム場面、設定資料など諸々のデータがクライアントから支給され、うまく組み合わせて、一本のプロモーション映像を作ってほしい、こんな風にゲーム性を紹介してほしい、後はお任せ、というような案件です。そうした情報から一本の映像にまとめ上げ、モーショングラフィックを足して、デザイン要素を足していきながら、一本の映像にしていくときは『After effects』を使用します。
また、イベント会場で最初に流れるオープニング映像など、その場の音と同期した雰囲気のある映像を求められたりとか、少しゴージャスな感じにしてほしいとか、その時々にでる色々なクライアントからの要望に添いながら映像制作をしていく中で、味付けとして、両側から金色のリボンがでてきて真ん中で蝶々結びをして、そこにロゴが入って…などをする場合、『After effects』では工夫で出来ますが、『Premier pro』だとかなり難しいですね。
動画広告については『Premier pro』や『After effects』どちらでも可能ですが、動画広告は、短尺でキャッチ―なものを望まれることが多く、そうした時にモーショングラフィックスだったり、テキストアニメーション、書いた文字が気持ちよく動かす、などを行う必要がありますので『After effects』 を使用することの方が多いという印象です。
動画制作の魅力って?
佐藤 – 映像制作の魅力についてお話しします。これは主観も入っているのですが、まず「 アイデアを出す楽しさ 」というのがあります。
この業界はたくさんお金儲けが出来るという業界ではないですので、自分の考えたことが形になったり、世に出たりすることがモチベーションになるのかなと思います。「 こういった映像を作ろうかな 」とか、「 あの映像格好良かったから自分もあれくらいのものを作りたいな 」とかそうしたところも制作へのモチベーションになっています。
あとは、「 制作が完了した後の達成感 」です。
作品を納品した後にクライアントさんに褒めて頂ければすごく嬉しいですし、作ったものが世に出て、ツイッターとかでエゴサーチした時に色々なところで評価を得られていれば、すごくやりがいになります。
クラウドソーシング、副業で動画制作をすることについて。
佐藤 – 次に、クラウドソーシングについてお話していきたいと思います。映像はWebなどと同様、自宅作業をしやすく、皆さんの中でも「副業で映像の仕事をしたい」という方も多いのではないでしょうか。
まず、クラウドソーシングでは、映像の仕事は単価が高いです。そもそも映像を扱えるというだけで、少し周りよりアドバンテージがあると言えます。より難しい技術を持っている人は、その需要がちゃんと満たされれば自然と単価は上がります。
動画編集の仕事は今沢山あります。そんな中で、例えば文字のアニメーションをつけられるとか、ロゴもデザイン出来ますよとか、そもそも構成から考えますよ、という仕事の割合が増えてくれば、当然、その分やることも責任も増えますが、単価がよくなってきます。
自由な勤務時間は、クラウドソーシングの魅力の一つです。子育てされている方、私も2歳の子供がおりますが、なかなか作業の時間が取れないと思います。例えば、うちで言ったら、お昼寝もしない時期なんで、完全に夜寝るまでは仕事がなかなか出来ないだろうな、と思います。そうした時に、クラウドソーシングというのは便利ですね。夜寝た後に今日は一時間進めようとか、そもそも少ない物量を受けるということも、選択できるというのが魅力です。
あと、コミュニケーションが少ないというのも魅力の一つかなとは思います。ただ、コミュニケーションを取るメリットも多大にあるので、これが絶対に良いとは限らないですが(笑)
しかし、クラウドソーシングもいいことばかりではありません。まず、コンペが多いです。
コンペは、クライアントが、「 こういう仕様で、こういう風なものを作ってね、ロゴのデザインをしてね 」 と、Web上で依頼します。そこで出てきた作品の中から、クライアントが一番いいと思った作品が採用され、その作者にお金が支払われるというものです。
この場合、せっかく作品を作ってもコンペに勝たないとお金になりません。ただ責任は薄いですよね。作ったものを相手が納得するまで作らなくてもいいわけですから。自分が発表したいものを作り、選ばれればそれがお金になる。しかし、熟練のライバルが沢山いる中で、初心者がコンペに勝つのはなかなか大変で、コツも必要ですが、力量が要るかなと思います。
次に、完全な受注の仕事、つまり「 何万円かでこの映像の編集仕事をお願いします」 というクライアントからの直接の依頼の場合、受注後にもし仮に体の具合が悪くなっても、個人だと特にそれを言い訳に仕事を休む、ということがなかなか出来なかったりします。
「日曜にイベント撮影なのに、金曜の夜に具合が悪くなっちゃって…」 ということはどうしても起こり得てしまいます。もちろん、企業勤めであっても同じトラブルは起こりえますが、企業受けしていると別のスタッフが対応したり等、選択肢が増えます。個人だとそれがどうしても無理してやらなくちゃいけない場合も出てくるのかなと思います。
講座のご紹介、質疑応答
佐藤 – ここまで色々説明してきましたが、最後に、私の監修及び出演している講座の紹介をさせてください。私は今、ヒューマンアカデミーのオンライン講座『 Premier pro講座 』 『 After effects講座 』 にてそれぞれのソフトの使い方を説明しています。
先ほど話した、『 Premier pro 』は比較的覚えやすいとは思いますが、それでも動画編集ソフトのハードルの高さというのは多少あり、独学で覚えるとなかなか覚えづらいかもしれません。本などを使って独学で習得することも可能ですが、全てそれを端からやっていったところで、何かトラブルにあった時に少し困ってしまう時があると思います。
オンライン講座の中では、「こういった時はこういうトラブルが起こりやすいですよ」というフォローもいれながら、進めたりもしていますので、初めての方でもスムーズに学習いただけるのではないかと思います。ご興味のある方はぜひチェックしてください。
ここからは、いただいた質問に答えていきたいと思います。
Q、モチベーションの上げ方、視聴者を増やす方法、魅力的で視線を集めるサムネイルの作成方法を教えてください。
佐藤 – ありがとうございます。ユーチューバ―の方からの質問でしょうか。まず、モチベーションの上げ方から。
自分は参考にならないかもしれないですが、もはや、仕事というか生活の一部になり過ぎていて、さあやるぞ!というよりかは、割と自然過ぎて、モチベーションを特に上げようとはしていません。ただ、同業他社の映像作品とか、世の中で流行ったミュージックビデオとか、格好いいものを見ると「あー、これは負けてられないな」と思いますね。良いものを見るというのが自分の中では一番モチベーションの上げ方ですかね。
次に、視聴者を増やすというのは、明確にわかったら自分もユーチューバ―になっているかもしれないですけど(笑)、視聴者を増やす方法というのは、色々あると思います。
映像だけの質が良いというのもありますし、編集が面白いもありますし、人の話が面白いとか、デザインがいいから面白いのか…それが全部揃ってる、その人にカリスマ性があるから、など動画がみられる理由というのは色々な要素があると思いますので、なかなか一概にこれ!とは言えないのですが…なんでしょうね(笑)
Youtubeとかだと、動画を見ている時に最初の10秒とか20秒だけ見て、あ、もういいや、で離脱する、みたいなこともあると思います。
素人が作れば作るほど、動画って、間が延びるんですよね、見ていて見飽きちゃう。例えば、同じ角度から何秒も見ているのって実はつらい。プロだとインタビュー動画でも定期的に場面を切り替えたりします。間が延びないようにカット割りする。話自体もそうですよね、だらだらと話して必要ないところはカットする、というのも 見やすくなる秘訣かなと。
最近だと、電車でスマホで見られる方がほとんどなので、イヤホンをしてなくて見ていられるようにわかりやすくテロップを丁寧に入れる、というだけでも、すごく見やすい動画というのがつくれるかなとは思います。
あとはサムネイルなんですけど、ここもすごく難しくて、いわゆるユーチューバ―っぽいものを目指すかどうかによって変わります。
ユーチューバ―っぽいものを目指すと、キャッチ―な顔がでていて、大き目のフォントで、画面の端を埋めるように内容を書くとか、あおりの言葉を入れると思うんですが、それが必ず正解かと言われるとそこもちょっと悩むとこです。それもまたYoutubeですごく人気のある人がどんなサムネイルを作っているかっていうのを研究されるっていうのが一番いいかもしれないですね。
その人らしさがすごく出ていても、例えば企業の公式チャンネルにそれはそぐわないな、ということもあると思うので、なかなか一概には言えないですけど…自分が気を付けるとしたら、その時のクライアントの考え方に合わせながら、サムネイルをポップに作るかポップに作らないでかっこいいのをひたすら目指すか、というのを切り替えると思います。
Q、動画編集のお勧めのPCスペックを教えて下さい。
佐藤 – adobeの公式サイトに、最新バージョンのソフトに必要なスペックが掲載されていますのでぜひご確認いただければと思います。
近年ちょっと要求スペックが上がっていて、いわゆる、ゲーミングPCのようなグラフィックボードが積んである、メモリがそこそこ多いパソコン、というのが要求されます。もしわからなかったら、「こういったスペックが必要です」 と家電量販店やパソコンショップの店員の方に見せながらご相談されるのがよいかなと思います。
『After effects 』 の方が実はちょっと要求スペックが高いです。メインで『Premier pro』だけをやろうと思っていたけれど、やっているうちに『After effects』 も触ってみたいなとなった時、スペックがたりない!ということも起こりえますので、そこは注意が必要です。
Q、ツールの学習方法について、何を勉強したらいいのでしょうか、また、どのようにしたらよいでしょうか。
佐藤 – 勉強方法はですね、先ほど話した、私が監修、出演しているオンライン講座がありますので、もしご興味あればチェックしてほしいのですが、自分でその他やるとしたら、例えば、本で学習する方法でしょうか。
でも本はですね、バージョンが違ったり、本の通りにやってもうまくいかないこともあるので初心者にはあまりお勧めしません。ある程度基礎知識があった上であれば、本やWeb上のチュートリアルなど色んな方法で覚えていけるのかなとは思います。
最初の最初は、出来れば何かオンライン講座か、もし人から教わる機会が作れるのであればスクールなどで、直接教えてもらいながら、トラブルが発生した時にも助けてもらう、というようなことが出来るとよいかなと思います。ちなみに、私が出演しているオンライン講座では、わからないところをシステム上で質問頂くことも出来るのでそちらも活用していただければと思います。
Q、パソコンが少し苦手なのですが、未経験でも仕事が出来るようになるまで、勉強したら成長出来るのか心配です。
佐藤 – 新しいものを覚える時っていつもそうなりがちなのかなって思うんですが、完全に、『After effects 』 や『Premier pro』、パソコンのことを熟知する状況が出来てから仕事にするかどうか、っていうところが悩ましいところだと思います。
勿論、完全に習得すれば仕事はやりやすいですが、ちょっとやりやすそうなところから身を投じてやってしまうっていうのがいいのではないかなと思います。これだったら何とかできそうだなという仕事をなんとか見つけて、それをやってみる。
それの何がいいかっていうと、仕事になったり 「やらなくちゃいけない!」 という時に、初めてトラブルに真剣に向き合うことになるんですよね。例えば、前のパソコンだったらこれが出来たのに、これが出来なくなっちゃった、とか。どうしてだろうと調べ出すと、知らず知らず色んなことに詳しくなります。機材にも詳しくなりますし、何度も検証して、こうしたらどうかな、ああしたらどうかなとなって、段々わかってきて、経験値が溜まります。
パソコン自体全くの初心者であったり、ツール自体全然わからなくても、これくらいのものだったら自分でも手に負えるかもっていうものをやり始めることが出来ると、第一歩としていいかなと思います。ぜひチャレンジしてみてください。
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現場で使用している方ならではの詳しいソフトの説明もあり、映像業界のことについてとても参考になるセミナーだったのではないでしょうか。
参加された皆様、登壇された佐藤さん、ありがとうございました!
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