目次
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  1. 1. 動画制作の基本的な5つの手順
  2. 1. 【企画】目的や内容を考える
  3. 2. 【構成】目的に従って組み合わせるものや長さを考える
  4. 3. 【撮影】仕上がりをイメージして絵コンテなどを作成
  5. 4. 【編集】動画をつないで文字・音声を入れる
  6. 5. 【公開】動画をアップロード
  7. 2. 動画制作のための準備~これだけあれば動画ができる~
  8. 1. 撮影機材
  9. 2. 編集機器
  10. 3. 編集ソフト
  11. 4. 動画制作~目的別3選~
  12. 1. 家庭用など個人で楽しむための動画
  13. 2. YouTube・TikTokなど再生数を稼ぐための動画
  14. 3. マーケティングなど業務用の動画
  15. 5. まとめ

ここ数年で動画投稿サイトの利用者が一気に増えたこともあり、動画を作ってみたいと考える人も多いのではないでしょうか。手元にあるスマートフォンだけでも、動画制作は可能です。今回は、初心者でもチャレンジできる動画制作について解説します。

動画制作の基本的な5つの手順

動画制作はそれほど難しくありませんが、1本の動画を完成させるにあたって、以下のような手順を踏む必要があります。


1. 企画
2. 構成
3. 撮影
4. 編集
5.公開

【企画】目的や内容を考える

企画は難しく考える必要はありません。どのような動画を作りたいか、頭の中で描いていることを書き出してみましょう。

・タイトルを考える

動画の内容がどのようなものか、パッと見ただけでわかるようなタイトルを20~30文字で考えます。仮のものでもよいので、まずはテーマをはっきりさせることが大切です。例えばお菓子作りの動画であれば…

A「初めてでも失敗しない!3つの材料でできるチョコレートケーキ」
B「プロの味を再現!特別な日に作りたいデコレーションケーキ」

といったように、タイトルだけでその動画がどのような人に向けたものか、わかるようなワードを入れましょう。

・ターゲットを絞る

どのような人に見てほしいかを考えます。ターゲットによって動画の雰囲気や言葉遣いなどが変わりますよね。上記の2つのタイトルを比較すると、Aはお菓子作りの初心者向け、Bは中級者~上級者向けであることがわかります。

【構成】目的に従って組み合わせるものや長さを考える

ターゲットが求めていることは何か、簡潔にまとめて全体の長さを考えます。ここで大切なのは、視聴者が動画を見る「目的」です。先ほどの「初めてでも失敗しない!3つの材料でできるチョコレートケーキ」について考えてみましょう。動画を見る人は、チョコレートケーキが作りたいと思っています。

どのようなものが完成するのか
材料は何か
どのような手順で進めるか
うまく作るコツは何か

知りたいのはこのような点でしょう。それなのに、冒頭で長々と自分の近況などを話してしまうと、「早く本題に入ってくれ!」ともどかしい気持ちにさせてしまいます。そのようなことを踏まえて、どのようなシーンが必要か、長さはどれくらいかを考えましょう。

【撮影】仕上がりをイメージして絵コンテなどを作成

必要なシーンがわかったらすぐに撮影してもよいのですが、絵コンテを作成すると全体像が明確になります。絵が描けなくても、絵コンテは作れます。撮影範囲と構図をどのようにするか、カメラワークはどうするかなど、自分が見てわかる程度にまとめておきましょう。

下図のように、左側にカメラや人、物の動き、右側にセリフやBGM、効果音などについてまとめます。撮影の際は、絵コンテに沿って進めていくと撮り忘れがありません。

【編集】動画をつないで文字・音声を入れる

素材がそろったら、編集ソフトに取り込んで動画の切り貼りをします。不要部分を切り取って、必要な場面をつなぎ合わせる「トリミング」という作業です。同じ動作が続いているところを早送りにするといった工夫も必要です。

最後にタイトルを入れたり、BGMやナレーションをつけたりして仕上げます。テキストに装飾を施す、動きをつけるといったメリハリも大切です。この作業は「エフェクト」といって、伝えたい部分を強調したり、視聴者が飽きないような演出をしたりするもので、方法はさまざまです。エフェクト素材を使いこなすことで、動画のクオリティーがどんどん高まります。

【公開】動画をアップロード

一連の作業を終えたら、公開するメディアに合ったファイル形式に変換してアップロードします。

動画制作のための準備~これだけあれば動画ができる~

動画制作の流れについて解説しましたが、実際に制作をするためには少なくとも以下のものが必要です。

撮影機材
編集機器
編集ソフト

撮影機材

素材となる動画を撮影するための機材です。動画制作の目的によって求められる画質や音質に違いがありますよね。質の高い動画を撮影する場合は、さまざまな機能を備えた撮影機材が必要です。

・スマートフォン
最近は、スマートフォンでもクオリティーの高い動画を撮影できるようになりましたよね。気軽に動画制作を楽しむなら、スマートフォンでも十分です。手ブレや揺れを抑えてくれる「ジンバル」があれば、滑らかな映像を撮影できます。

・アクションカメラ(ウェアラブルカメラ)
動きながら撮影する際、手で持つだけでなく身体に装着したり、バイクや自転車などの乗り物に固定して走行したりすることもできるカメラです。身につけて使用することからウェアラブルカメラとも呼ばれ、撮影者の目線で臨場感のある動画を撮影できます。広角レンズが採用されているアクションカメラであれば、広範囲の撮影も可能です。小型かつ軽量で防水性・耐衝撃性も高いので、サーフィンなどでも使用できます。

・ビデオカメラ(ハンディーカメラ)
バッテリーの持続時間が長く、長時間の録画が可能です。光学ズーム性能に優れているので、遠くからでも高画質の動画を撮影できます。最近は、4K撮影ができるものも増えました。

・一眼レフカメラ
一眼レフでも動画撮影ができます。他の機材との大きな違いは、暗い場所でもきれいに撮影できることです。レンズのバリエーションが多いので、さまざまな表現ができるというメリットがありますが、バッテリーがあまり持たないので、長時間の撮影には不向きです。

・照明・音声
写真撮影ではフラッシュやストロボを使用しますが、動画では定常光ライトを設置すると、よりきれいな画質で撮影できます。YouTuberは光が上下左右から当たって、顔全体を明るくきれいに照らしてくれるリング状のライトを使用する人が多いようです。

また、ナレーションなどを録音する際には内蔵マイクよりも性能がよい外付けマイク、動きながら話す場合は服などにつけるピンマイクがあると音質がクリアになります。

編集機器

本格的に動画制作を行うなら、編集作業にパソコンが不可欠です。スマートフォンやタブレットでも編集はできますが、エフェクト素材が少なかったり、容量不足で作業中にフリーズしてしまったりするので、手順を覚える程度と考えておきましょう。

パソコンを準備する際には、まずはスペックをしっかり確認してください。

・メモリ:16GB以上
パソコンで処理するデータを一時的に保管しておくための場所です。

・SSD:250GB以上
データやプログラムを一時的に記憶する装置です。容量が大きいものほど処理速度が速くなります。

・CPU:Core i7
アプリケーションやデータなどを保存する装置です。読み出し速度が速く、起動もスムーズです。メインの情報処理装置で、CPUのシリーズにはCore i7の他に3、5、9があります。

WindowsとMacのどちらがよいかと悩む人も多いようですが、どちらを選んでも動画編集はできます。ただし、デスクトップとノートを比較すると、同じ価格でも高性能なのはデスクトップです。

動画編集をスムーズに行えるパソコンは初期投資としては少々高めですが、動画編集者として仕事をしたいと考えるなら効率良くこなすために必要なスペックと考えましょう。

編集ソフト

「趣味で動画編集をしてみたい」という場合は、スマートフォンでも使用できる無料アプリや、パソコンにダウンロードする無料ソフトでも十分楽しめます。仕事として動画編集を行うようになったら、機能が豊富な有料ソフトを使いましょう。

スマートフォンで動画を作れる無料アプリをご紹介します。

・PowerDirector
iPhone、Androidのどちらでも使用できる動画編集アプリです。動画を切り貼りするところからエフェクト、動画の書き出しまで無料で行って、メディアにアップロードできます。

・iMovie
iPhoneやMacなどのApple 製品で使用できる無料の動画編集アプリです。撮影から編集まで行って、そのままメディアにアップロードできます。操作が簡単なので、初心者でも本格的な動画を作れます。

・Filmora
iPhone、Androidのどちらでも使用できる動画編集アプリです。1,000以上の著作権フリーの音楽を利用できます。

無料版は機能が制限されるだけでなく、動画の隅に透かしのロゴが入ったり、商用利用ができなかったりする場合もあるので、注意が必要です。

次に、パソコンで動画を作れるおすすめの有料ソフトをご紹介します。

・Adobe Premiere Pro
動画編集ソフトの定番といわれている、シェアNo.1の編集ソフトです。macOS、Windowsのどちらでも使用でき、多機能でプロ向けです。無料体験後に月々または年間のプランに加入して使用します。使用している限り支払いは続くので、月額数千円の料金が苦にならない人におすすめです。

・Adobe Premiere Rush
macOS、Windowsだけでなく、iPhoneやAndroidでも使用できる初心者向けの編集ソフト・アプリです。書き出し3回までの無料期間後は、月々1,000円程度で使用できます。まずは「Rush」で動画を作ってみて、もの足りなくなったら「Pro」にアップグレードするという使い方がおすすめです。

動画制作~目的別3選~

動画制作は、その目的によって制作方法やかける費用が変わります。動画制作の目的は、大きく以下の3つに分かれます。

家庭用など個人で楽しむための動画
YouTube・TikTokなど再生数を稼ぐための動画
マーケティングなど業務用の動画

家庭用など個人で楽しむための動画

家族の思い出として作る動画や友だちと共有して楽しむ動画であれば、スマートフォンで撮影して無料のアプリで編集するという手順でも十分でしょう。ただし、結婚式やイベントなどで使用する際は、音楽の著作権に気をつけましょう。

YouTube・TikTokなど再生数を稼ぐための動画

趣味のチャンネルを作って楽しむという目的であればスマートフォンだけでも十分ですが、収益化したいなら本格的な撮影機器や有料の編集ソフトでクオリティーの高い動画を目指すべきです。また、多くの人を惹きつける動画を作るためのノウハウも必要です。

マーケティングなど業務用の動画

企業のPR用動画や物を売るための動画の制作は、登録者数や再生回数を伸ばすだけではなく、問い合わせ件数や販売数などの「成果」を得ることが重要視されます。このような動画制作を請負うようになるには、分析力や表現力、周囲とのコミュニケーション能力も磨かなければなりません。

未経験から短期間でスキルアップして収入を得たいなら、動画編集者として必要なことを集中して学べるスクールを利用するのが近道です。

まとめ

動画制作は決して難しいものではなく、スマートフォンだけで気軽に始められます。まずは動画を撮影して、無料の編集アプリを使って編集してみましょう。切り貼りの工夫やエフェクトを追加していくことで表現の幅が広がり、動画のクオリティーがどんどん上がっていきます。

近年は、テレビを見るようにSNSで動画を視聴することが習慣になっている人も多く、PRやマーケティングに動画を取り入れる企業も増えています。5Gの普及によって、今後はさらに動画を視聴する人が増えるでしょう。ヒューマンアカデミーの「動画クリエイター講座」では未経験でも動画編集スキルを身につけることができます。「動画編集のスキルを習得して、動画編集者として活躍したい」と考えている人は、この機会に最初の一歩踏み出してみませんか。

<執筆者>
氏名:立川 芽衣
所属:編集プロダクション ジェイアクト代表
プロフィール:Web ディレクターとしてWebサイトの企画立案やSEO施策提案、制作管理を行う傍ら、YouTube動画やマーケティング動画を制作。