- 1. ポジティブ心理学とはどのようなもの?
- 1. 1998年に誕生した新しい心理学の領域
- 2. あらゆる分野で広がりを見せている
- 2. ポジティブ心理学における「強み」とは?
- 1. 普遍的な強みとして24個規定されている
- 2. VIAキャラクターストレングスで強みを見ることができる
- 3. ポジティブ心理学の強みを活用するコツ5つ
- 1. チームでそれぞれの強み・弱みを共有する
- 2. 定期的に振り返りを行い、補い合えていたかどうかを確認する
- 3. 上司は公平に評価することを忘れない
- 4. 上司もチームの一員であることを自覚する
- 5. 他人の強みに嫉妬しない・させない仕組みを作る
- 4. まとめ
- 5. 2021年2月開講決定!ポジティブ心理学を学ぶならヒューマンアカデミー
人から「あなたの強みは何ですか?」と質問されたとき、「私の強みは○○です」とすぐに答えられる人はそこまで多くないでしょう。
普段から強みを意識していない人のほうが多いため、答えられないのは当然です。しかし、自分の強みを知っていて、その強みが十分に発揮できる環境で仕事や生活ができればいうことはありません。
本記事では、ポジティブ心理学とは何かをはじめとし、強みの見つけ方や組織で活用するコツを解説していきます。
ポジティブ心理学とはどのようなもの?
「ポジティブ心理学」と聞くと、「ポジティブ思考」と混同する人は少なくないでしょう。まずは、ポジティブ心理学がどういうものかを紹介します。
1998年に誕生した新しい心理学の領域
「ポジティブ心理学」が誕生したのは1998年。アメリカ心理学会の元会長であるマーティン・セリグマン博士が新たな心理学としてポジティブ心理学を唱えました。
ポジティブ心理学は幸福論、勇気と忍耐、強み、困難の克服、その応用などに焦点を当て、人が仕事や生活でやりがいや生きがいをより感じ、幸せに生きるための科学を追求する学問です。
また、ポジティブ心理学は社会心理学や臨床心理学よりも、道徳心理学・徳倫理学による研究手法を使い、統計とデータによる実証を行います。
あらゆる分野で広がりを見せている
ポジティブ心理学は、個人の幸福を構成する「PERMA」という5つの要素が満たされることで個人や組織、地域社会の繁栄度が向上すると考えられています。その考えのもとに研究が進められており、現在ではあらゆる分野で広がりを見せています。
例えば、ビジネスの現場では、ポジティブ心理学の成果を応用した組織づくりやリーダーシップ教育、組織活性化などがIT企業やコンサルティング会社などで導入されています。そして教育の現場では、小学校から大学までにおける教育やキャリア形成、不登校児・生徒への対応などでの応用事例が発表されています。
ポジティブ心理学における「強み」とは?
心理学のなかで、最も人の強みにフォーカスしているのがポジティブ心理学です。
人の強みはいくつか定義づけされていますが、セリグマン博士とクリストファー・ピーターソン博士が中心となって定義したものが、「キャラクター・ストレングス」です。
ここでは、キャラクター・ストレングスの理論に基づき、ポジティブ心理学における強みの定義を解説していきます。
普遍的な強みとして24個規定されている
「キャラクター・ストレングス」を日本語にすると、「性格の強み」や「強みとしての特性」という意味になります。
世界規模で約3年にわたって研究が行われ、「国や地域などの文化的背景を超えて普遍的に認識されている」「性質そのものに価値があり、道徳的に評価される」など10以上の基準によって、次の24の強みが定義されました。
- 創造性
- 好奇心
- 向学心
- 柔軟性
- 大局観
- 誠実さ
- 勇敢さ
- 忍耐力
- 熱意
- 親切心
- 愛情
- 社会的知能
- 公平さ
- リーダーシップ
- チームワーク
- 寛容さ
- 謙虚さ
- 思慮深さ
- 自制心
- 審美眼
- 感謝
- 希望
- ユーモア
スピリチュアリティ
VIAキャラクターストレングスで強みを見ることができる
「VIA-IS」はアメリカのVIA研究所が提供し、世界190ヵ国 で利用される強み診断ツールです。
設問は全部で120問あります。120問と聞くと多く感じる人もいるかもしれませんが、5つの選択肢のなかから選ぶだけなので、10~15分前後あれば最後まで回答できるでしょう。
回答すると24種類の強みが数値化され、それぞれが以下のように表示されます。
- 上位5個: YOUR SIGNATURE STRENGTHS
- 中位14個: YOUR MIDDLE STRENGTHS
- 下位5個: YOUR LESSER STRENGTHS
無料で診断した場合は、上記の強みを順番どおりに見ることが可能です。
その他、有料オプションとして以下があります。
- 上位5個の強みレポート:19米ドル
- 24個の強みレポート:49米ドル
最初のみ登録が必要ですが、有料オプションを購入しなければ無料です。興味のある人は受けてみてはいかがでしょうか。
ポジティブ心理学の強みを活用するコツ5つ
「VIA-IS」を使えば、自分の強みを見つけることができます。特に強い強みが5つ、普通のものが14個、弱みが5つ出てきます。
ただし、診断するだけでは意味がないので、診断された強み・弱みをしっかりと把握していきましょう。「弱み」というとネガティブなイメージもありますが、「表だって発揮されていない」という意味であり、その要素を持ち合わせていないという意味ではありません。
強みは弱みを補うものでもあり、組織を強くするための材料となります。会社などの組織はもちろん、学校や普段の人間関係構築などへも応用が可能です。
こちらでは、診断した強みを活用するためのコツを5つ紹介します。
チームでそれぞれの強み・弱みを共有する
診断結果の強みや弱みをチームで共有することが大切です。
「強み診断」を行うと、どうしても強みにばかり目が向きがちです。実際、強みを活かすという考えからいくと間違いではありませんが、そこにばかりフォーカスして弱みを無視してしまうのは得策ではありません。
誰にでも強みと弱みはあるので、自分自身も含めてチームメンバーの強みと弱みを知っておくことが大切です。必ず全員の強み・弱みを隠すことなく共有するようにしましょう。
定期的に振り返りを行い、補い合えていたかどうかを確認する
会社などの組織に限らず、社会での人間関係のすべては、お互いの強み・弱みを補い合うことで成り立っていることを忘れてはいけません。
誰かが誰かを一方的に助けてばかりいるということはなく、助けられてばかりいるということもないでしょう。特に会社組織では、「助けられてばかり」「助けてばかり」という思い込みにとらわれがちです。
定期的にミーティングなどで振り返りを行い、補い合えていたかどうかを確認しましょう。
上司は公平に評価することを忘れない
人間は、自分と同じ強みを持っていない人に対する評価が、厳しくなることがあります。例えば、自分には理解できない価値観を持っている部下に対して、つい邪険にしてしまったことのある人がいるかもしれません。
公平に評価されていないと感じたら、部下はモチベーションが下がってしまい、成果の上がりにくい組織になってしまうでしょう。上司が部下を評価する際は、必ず公平に評価することが大切です。
上司もチームの一員であることを自覚する
会社組織では、上司と部下もしくは先輩と後輩のような上下関係ができあがっています。組織である以上、誰かがまとめなければならないのでリーダーは必要です。
しかし、それはあくまでもチームをまとめていくという理由で必要なだけで、特別な地位ではありません。
リーダ・上司も、あくまで「チームの一員である」ことを忘れないようにしましょう。
他人の強みに嫉妬しない・させない仕組みを作る
人間は、自分が持っていない強みを持っている人に嫉妬心を抱きがちです。「チームで成果を出す」「チームを強固なものにする」観点からすると、こうした嫉妬心が発展の妨げとなってしまいます。
チーム全体で他人の強みに嫉妬しない・させない仕組みを作ることが大切です。
まとめ
ポジティブ心理学は、人が仕事や生活においてやりがいや生きがいを感じ、より幸福に生きるための科学を追求する学問です。
そのために「キャラクター・ストレングス」と呼ばれる強みを活用して、それぞれの強みを活かし、弱みを補完し合うことを重要視しています。
ポジティブ心理学の強みは、組織・社会の一員として誰でも活かすことができるという点です。もちろん、自分自身の人生・生活のなかでも大いに役立つので、ぜひ学んでみてください。
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ヒューマンアカデミーでは、ポジティブ心理学の創始者であるマーティン・セリグマン氏の理論に基づき、ポジティブ心理学の基礎から応用、実践方法までを体系的に学んでいきます。
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