外国人と交流を持つときに、お互いに楽しく話をしたり、一緒に遊んだりして理解し合うことができればとても幸せなことです。
とはいっても、言葉が通じにくかったり、文化や考え方が異なったりするなどの理由から、異文化交流に苦労してしまうケースも珍しくありません。
この記事では、異文化交流で大切なポイントを5点、ご紹介します。
5つのポイントを意識して外国の方と接することができれば、互いを尊重しあって良い関係性が築けるはずです。ぜひ参考にしてください。
異文化交流で大切な5つのこと
異文化交流をする際に押さえておきたいポイントは、以下の5つです。
- 相手を理解・交流したいと思う気持ち
- 間違いを恐れない
- 言語だけでなく、表情や仕草も大切
- 日本の文化や習慣を押し付けない
- 差別をしない
それぞれ、見ていきましょう。
相手を理解・交流したいと思う気持ち
異文化交流において、最初に重要になるのは気持ちの部分です。
つまり、相手のことを理解して交流したいという気持ちがなければ、円滑なコミュニケーションをはかることができないということです。
客人をもてなすときには、相手のことを大切に思う気持ちが重要であることは、相手が外国人でも日本人でも同じことですが、外国人の場合は言葉や文化、風習、民族などが異なるため、より一層の気遣いが重要です。
そして、相手と積極的に交流したいと願う気持ちが、意欲的なコミュニケーションに繋がります。
間違いを恐れない
異文化交流をする際に重要なことの2つ目は、間違いを恐れないことです。
日本でTOEICの試験を運営している国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)がおこなったアンケート調査によると、全体の約85%ものビジネスパーソンが「英語を話すのが好き・どちらかといえば好き」と回答しているにもかかわらず、「英語に自信がないため英語で話したくないと思ったことがある」と回答した人が64.4%もいます。
しかし、コミュニケーションにおいては、間違いを恐れずに自分の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。
間違いを恐れて引っ込み思案になってしまうと、意思の疎通をはかることができません。
間違いを恐れずにコミュニケーションをする努力をすれば、互いに理解しあえる可能性があります。
言語だけでなく、表情や仕草も大切
異文化交流では、言語によるコミュニケーションも大切ですが、表情や仕草も大切なコミュニケーションツールの一つです。細かな仕草については国や地域によって異なる場合がありますが、笑顔やあいさつは万国共通なので、日ごろからにこやかな表情で積極的に挨拶をするよう心がけましょう。
メラビアンの法則によると、視覚・聴覚・言葉の内容の内、聞き手に最も大きな影響を与えるのは視覚であるということです。態度や仕草が言葉以上に影響を与えるということを理解したうえで、コミュニケーションを図りましょう。
メラビアンの法則は、態度と言葉の内容が異なったときに、相手方は態度のほうを信用する傾向が強いという法則です。具体的には、怒りの表情を浮かべながら「あなたは素晴らしい」と伝えた場合に、褒められていると思うよりも怒られていると感じるということです。
文化や習慣を押し付けない
世界各国にはさまざまな文化があるため、日本の文化を押し付けないように意識することがとても大切です。
たとえば、家の中に入るときには靴を脱ぐことや、食事の際には器を持って食べることなどが日本では当たり前です。
しかし、外国人にとって、これらの文化は当たり前ではないことを理解したうえで接しましょう。
差別をしない
異文化交流をする上でのマナーというより、どちらかといえばモラルに関わる部分ですが、外国人であることを理由に差別をしないように意識しましょう。
平成28年度に法務省が発表している資料「外国人住民調査報告書」によると、「外国人であることを理由に、侮辱など差別的な発言をされたことがある」と回答している外国人の割合は全体の29.8%です。
また、直接的に差別的な発言をされていないケースでも、住宅や仕事を探しているときに外国人であることを理由に断られてしまった、ジロジロ見られたなどにより、訪日外国人に嫌な思いをさせてしまっているケースがあります。
意識的な差別はもちろんのこと、無意識に差別をしてしまうことがないように、お互いに人間であるという意識をもって接するように強く心がけましょう。
まとめ
外国人との異文化交流をする際には、どうしても引っ込み思案になってしまいがちですが、今回紹介する5つのポイントさえ意識すれば、恐れることはありません。特に、最初に紹介した相手と交流したいという気持ちさえ持てれば、自然と表情も柔らかく、笑顔でコミュニケーションをはかることができるはずです。
語学力に自信がなかったり、文化が異なったりするなど、日本人同士とは勝手が異なる場面も生じるとは思いますが、それも含めて異文化交流です。
せっかくの貴重な機会ですので、ぜひ積極的に異文化交流を楽しみましょう。