目次
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  1. 1. 世界各国の大晦日・お正月事情
  2. 1. アメリカ
  3. 2. 中国
  4. 3. 韓国
  5. 4. フランス
  6. 5. ドイツ
  7. 6. ロシア
  8. 7. タイ
  9. 8. デンマーク
  10. 2. まとめ

12月31日の大晦日からお正月にかけて、毎年全国的にお祝いムード一色となる日本。世界のお正月事情はどのような感じなのか気になるところですね。そこで、ここでは世界各国の大晦日からお正月にかけての過ごし方や、新年の前後に行われる風習などについてご紹介します。年越しそばやお雑煮を食べながら、世界の新年について思いを馳せてみるのもよいでしょう。

 

世界各国の大晦日・お正月事情

 

日本のように、世界中どこでも大晦日からお正月の3が日の期間まで長く休みを取るわけではありません。3が日より前に休みを取ったり、2月にお正月を祝ったりする国もあります。世界各国の大晦日・お正月事情について、ピックアップして見ていきましょう。

アメリカ

アメリカでは、大晦日の前日や大晦日当日は休まず、お正月も1月1日の1日だけしか休みがありません。11月下旬のサンクスギビング(感謝祭)の頃から、クリスマスあたりまでが日本の年末年始の休日ムードに似た雰囲気となり、クリスマスが終われば通常の過ごし方へと変わっていきます。

とはいえ、アメリカでも年明けを祝う気持ちは多くの人が持っており、大晦日であるニューイヤーイブには、各地でカウントダウンパーティーが開催されます。家族と自宅でのんびりと過ごす日本とは違い、夜の街へ繰り出して大勢の人と一緒に賑やかに新年を祝います。年が明けたら側にいる人とハグやキスをするとハッピーに過ごせると信じられており、カウントダウン後は打ち上げ花火やライブなど、夜通しのイベントで盛り上がります。

広大な国であるアメリカは、季節や行事ごとに出される食べ物にも地域によって結構違いがありますが、アメリカ南部では日本のように、お正月に食べる料理が存在します。「ブラック・アイド・ピー」と呼ばれる豆の煮込みで、表面に黒い点のある「黒目豆(ブラックアイドピー)」に玉ねぎやベーコンなどを入れ、トマト味に仕上げた料理です。

お正月にブラックアイドピーを食べる理由には諸説あり「黒目豆がコインに似ているため、その年の金運が上がる」、「お正月にしっかり食べることで1年健康に過ごせる」等と信じられています。

中国

中国のお正月は1月ではなく、旧正月が採用されています。「春節」と呼ばれるこの時期は、西暦の1月下旬から2月中旬の間にかけて毎年移動するため、その年ごとに春節の期間は変わります。近年多くの中国系観光客が旅行に訪れることから、日本でも春節の知名度は高まってきており、耳にしたことのある人もいるでしょう。春節の時期になると、中国では1週間程度の休暇を取り、海外旅行へ出かけたり、故郷へ帰って家族とお正月を祝ったりします。大量の爆竹を鳴らす風習も有名ですね。

中国も国が大きいため、お正月の料理には地域によって細かな違いがありますが、お正月には家族揃って餃子を食べることが多いのです。北京では元旦ではなく、大晦日に餃子が食べられます。また、中国南部では湯圓(タンユエン)と呼ばれる、白玉入りのスープが食べられています。

韓国

韓国も中国同様、お正月のお祝いは旧正月に行われます。家族との繋がりを大切にする韓国では、「ソルラル」と呼ばれる旧正月の元旦になると親族同士で挨拶回りをしたり、新品の服を身につけたりして新たな気持ちでお正月を迎えます。

韓国のお正月に食べられる料理は歳饌(セチャン)と呼び、「トッ」と呼ばれるお餅入りのお雑煮や「シッケ」というお米入りの甘い飲み物などが代表的です。

フランス

フランスには、お正月に食べる伝統菓子として「ガレットデロワ」が挙げられます。パイやブリオッシュなど地域によって生地に違いがあるものの、アーモンドクリームを使うところと、中に「フェーブ」と呼ばれる小さな人形をしのばせるのが特徴です。

家族でガレットデロワを切り分ける時に、中に人形が入っていたらその人は1年幸運に過ごせるのだとか。フランスのお正月祝いに欠かせないお菓子となっています。

ドイツ

ドイツ人はパンが大好き!クリスマスに食べるパン「シュトレン」も有名ですが、お正月にもパンを食べます。お正月用のパンは「ノイヤールスブレーツェル(新年のプレッツェル)」と呼ばれ、パン生地を編んで輪のようにした素朴な味わいのパンを食べます。

また、ドイツでは大晦日に食べるパンもあり、「ベルリーナー・プファンクーヘン」と呼ばれています。ジャム入りの揚げパンのようなもので、全体的に新年のお祝いも食事もシンプルなのがドイツの特徴です。

ロシア

ロシア正教徒の多いロシアでは、キリスト教の行事であるクリスマスよりも新年のお祝いが大切にされています。新年が近づくと、「ヨールカ」と呼ばれるクリスマスツリーのようなもみの木の飾りを作り「マロースおじいさん」というサンタクロースに似たおじいさんから子どもたちへプレゼントが配られます。

「スネグローチカ」という、マロースじいさんの孫娘が一緒にプレゼントを配るところもロシアならでは。クリスマスを盛大に祝う習慣のないロシアでは、新年がクリスマスのような感覚となっています。

タイ

中国と陸続きになっており、世界中から多くの観光客を迎えるタイでは、さまざまな文化がミックスされています。そのため、お正月のお祝いも西暦の新年(1月1日)、中華圏の旧正月(1月下旬~2月中旬)、「ソンクラーン」と呼ばれるタイ独自の旧正月(4月)と、新年が3回も祝われているのです。

3つのお正月の中でも、やはりタイ人にとって大切なのはソンクラーンがある4月のようで、この時期に長めの休暇を取るのが一般的。また、タイ北部のチェンマイで行われるソンクラーンのお祭りは盛大で、大量の水をかけあう珍しい風習はタイ観光の目玉の1つともなっています。

デンマーク

デンマークでは、大晦日になると友人や親族の家の玄関へ行き、ドアに古いお皿を投げて割るというちょっと変わった風習があります。お皿を割ると幸運と人脈に恵まれるとされており、家の前に割れたお皿が多ければ多いほど、友人や家族が多い証明となります。

また、年が明けた瞬間に椅子からジャンプする風習もあります。空中で新年を迎えると1年がハッピーになると信じられているのだとか。お祝いムードは1月1日までで、2日からはいつも通りになるところは他の国と同じです。

まとめ

 

世界のお正月事情は国によってさまざまですが、新しい年のスタートを喜ぶ気持ちは世界共通であることがわかります。1月2日以降は普通の日常に戻る国も多いなか、年の始めを丁寧に祝う日本の文化も大切にしていきたいものですね。