新型コロナウイルスの影響で、 オンライン化に切り替える学校などが増えたことにより、オンライン日本語教師の求人が増えています。
その求人に興味はあるとしても、オンライン日本語教師には資格や経験が必要なのか、収入はどれくらいなのか、と詳細をよく知らない人は多いのではないでしょうか。
この記事では、オンライン日本語教師の仕事内容やメリット・デメリット、平均収入などをまとめています。オンライン日本語教師になる方法や求人情報も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
日本語教師の仕事内容とは
はじめに、日本語教師の仕事内容を説明します。また、オンライン日本語教師になるには資格が必要かどうか、一般的な平均年収について見ていきましょう。
日本語教師の仕事内容
日本語教師とは、外国人などに対して日本語を教える仕事です。生徒には、日本語を母国語としない日本人も含まれます。日本語は、世界的に習得が特に難しいといわれている言語であるため、教えるには高度なティーチングスキルが必要です。
外国人にとって難易度の高い文法や、日本独特の表現方法などをわかりやすく説明する必要があります。日本語検定試験を目指す生徒に教える際には、試験対策の指導スキルも求められるでしょう。
また、外国人ははっきりと意思表示をする人が多い傾向があります。このような生徒の特性や特質などを理解したうえでの対応や教授が求められるため、コミュニケーションスキルも不可欠です。日本語がまったく話せない人に教える場合は、英語などの共通言語によるコミュニケーションが必要となるでしょう。
オンライン日本語教師に資格は必要？
オンライン日本語教師は、基本的には教員免許や日本語教育に関する資格を持っていなくてもできる仕事です。オンライン日本語教師のなかには、サイトに登録して本業とかけ持ちしている人も少なくありません。そのうち、資格を持たずに教えている人も多数います。
ただ、無資格でできる仕事とはいえ、日本語教育のスキルは必須です。選ばれる教師になるために、養成講座や技能試験を受けてスキルアップを図っている人もいます。
オンライン日本語教師の平均収入は？
オンライン日本語教師という仕事に興味をお持ちの方は、どれくらいの収入が得られるかについても気になるところでしょう。オンライン講師の多くが、日本語を学びたい人と教えたい人をつなぐサイトを活用しています。
教える頻度・回数や登録するサイトによって変わってきますが、時給にするとだいたい1,200円～4,000円となります。
ただし、サイトに登録して日本語を教える場合は、手数料が20％～35％前後かかるため、手取り額は下がるでしょう。サイトごとに手数料の額は異なります。
オンライン日本語教師のメリット・デメリット
オンラインで行なう日本語教師の仕事には、多くのメリットがあります。デメリットと併せて見ていきましょう。
オンライン日本語教師のメリット
オンライン日本語教師は、資格や教えた経験がなくてもできるため、はじめやすい仕事です。インターネット環境とオンライン通話のできるパソコンなどの機器があれば、好きな場所で講師活動ができます。
自分の都合に合わせたスケジュールを組みやすいことも特徴です。育児などとの両立もしやすく、副業にもピッタリでしょう。この自由度の高さが、オンライン日本語教師の仕事の大きな魅力でもあります。
講師として、受講者からの需要がキープできれば、長く続けていけるはずです。また、世界中の人たちと触れ合うことができ、世界観や視野を広げる良いきっかけとなるでしょう。
オンライン日本語教師のデメリット
オンライン日本語教師になっても、誰もがコンスタントに仕事が取れるわけではありません。仕事があるかどうかは、講師自身のティーチングやコミュニケーションのスキルに大きく左右されます。
前述しましたが、時給にして1,200円～4,000円前後、サイト利用の手数料がかかる場合はそれよりもさらに下がります。仕事ができたとしても、基本的に大きな収入にはつながりにくいようです。
特に、日本語教師として教えることに慣れていない間は、レッスンの前準備が大変かもしれません。受講者のレベルに合わせた教材を選んだり、わかりやすく伝えるために教材や資料を作成したりと、意外に時間がかかります。
また、レッスンではパソコンやスマートフォンをはじめ、SkypeやZoomなどのオンライン通話用のアプリを使います。もちろん、Wi-Fiなどで良好なインターネット回線を確保することも大切です。インターネットやデバイス操作などについて、ある程度の知識がある人でないと難しいかもしれません。
資格なし・未経験でも日本語教師になる方法は？
資格や経験がなくても、オンライン日本語教師になることは可能な場合もあります。資格や経験のない人がオンライン日本語教師の仕事をはじめるには、以下のような方法があります。
まずはオンライン日本語教室などのサイトに登録する
簡単なのは、オンライン日本語教室などが運営しているサイトに、講師として登録する方法です。オンライン日本語教師としての活動が可能なサイトは、数多く存在しています。
サイトによって登録要件や開始までに必要な手続きは異なりますが、資格や経験がなくても登録できるところは少なくありません。このようなサイトには、日本語を学びたい外国人も講師を探しによく訪れています。比較的、簡単に生徒と出会える可能性が高いです。
ただし、会社の方針に合わせなければいけないため、はじめのうちは準備に時間がかかったり、収入が低くなったりすることもあります。
個人で集客する
特定のサイトやプラットフォームを使わずに、個人で集客して教えることもできます。レッスン料や使う教材について自由に決められ、サイトの利用手数料などが不要な点がメリットです。
ただ、自分自身でゼロから集客しなければなりません。例えば、Twitter、FacebookなどのSNSやブログを使った情報発信・宣伝活動をする方法があります。資格や経験がなくても可能ですが、資格や豊富な講師経験を持つ人のほうが講師としての信頼は得やすいでしょう。
経験を積むためにボランティアで活動する選択もあり
収入は得られませんが、ボランティアでオンライン日本語講師をする方法もあります。例えば、日本語教育に関するNPO法人などのサイトを探してみると、高校生やシニアでも採用してくれる、ボランティア講師の募集が見つかります。
資格や講師経験がないと、自分が日本語講師として教えることに不安があるという人も多いかもしれません。ボランティアとして教える経験を積み重ねていけば、レッスンの進め方や伝え方を知ることができます。日本語講師としての自信もつくでしょう。
オンライン日本語教師の求人情報
では、現在出されているオンライン日本語教師の求人情報の一例を紹介します。なお、これらは予告なく変更される場合があります。
◇【ケース1】日本語講師の求人
会社名 ：BABEL METHOD株式会社（東京）
雇用形態 ：業務委託契約（1年）
仕事内容 ：オンラインレッスン／レッスン記録の入力
勤務条件 ：60分×週3日、全60回コース
固定報酬 ：時給800円
応募資格
- 日本語ネイティブ＋以下のいずれか
- 日本語教師養成講座の修了
- 大学で日本語教育関係が主・副専攻
- 日本語教育能力検定試験の合格
◇【ケース2】日本語講師の求人
会社名 ：東京ノアランゲージスクール（東京）
雇用形態 ：正社員
仕事内容 ：留学生への日本語指導
中国へのオンライン授業の配信 など
勤務条件 ：月～金／9時～18時
固定報酬 ：月給20万円～
応募資格
- 大卒以上で養成講座修了者
- 日本語教育能力検定試験の合格
- オンライン授業などICT（パワーポイント、ペンタブレット）を用いた授業ができる方
- 指定テキストで授業計画表を作れる方 など
◇【ケース3】indeedの日本語講師の求人
企業名 ：株式会社タレントリーグ（東京）
雇用形態 ：業務委託
仕事内容 ：海外向けオンライン日本語教育プラットフォーム「HI!Schools」に登録
海外在住の日本留学志望者や日本に関心を持つ方にオンラインで日本語指導
勤務時間 ：勤務時間は自由に設定
報酬 ：1,000円～5,000円
求める人材（必須）
- 基本的なパソコン／Webの知識・操作
◇【ケース4】indeedの日本語講師の求人
企業名 ：Duunokid（東京）
雇用形態 ：（完全在宅）正社員・アルバイト・パート
仕事内容 ：完全在宅で各レッスンは15分間
幼い子（0歳～12歳）に簡単な日本語を指導
勤務時間 ：相談可能、稼働時間に応じたレッスン
時給 ：1,700円～2,000円
求める人材
- 日本語ネイティブ＋基本的な英語力（面接は英語）
- 子供との付き合いが得意
- 情熱的で明るい性格
まとめ
オンライン日本語講師の仕事は、資格や講師経験がなくてもできます。オンラインで完結できるため、都合に合わせて講師活動のスケジュール設定が可能です。
オンライン日本語講師の仕事に興味のある方は、まずは日本語教室のサイトを探してみましょう。また、「日本語講師」「オンライン」などのキーワードで検索してみると求人情報も見つかりますので、一度チェックしてみてください。
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