目次
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  1. 1. 日本語教育能力検定試験について
  2. 1. 日本語教育能力検定試験とは?
  3. 2. 日本語教育能力検定試験の受験が必要な人
  4. 3. 日本語教育能力検定試験の受験について
  5. 2. 日本語教育能力検定試験の合格率
  6. 1. 例年の合格率は26%前後
  7. 2. 日本語教育能力検定試験の難易度が高い理由
  8. 3. 日本語教育能力検定試験に一発合格するための勉強のポイント
  9. 1. 過去問を解く
  10. 2. 苦手分野の把握と克服
  11. 3. 独学でも努力次第で合格は可能、講座の受講でより確実度を上げる
  12. 4. まとめ

 

日本語教師を目指すにあたり、日本語教育能力検定試験の資格を取ろうと考えている人にとって、合格率がどの程度なのかは気になるところではないでしょうか。

ここでは、日本語教育能力検定試験の概要や合格率、難易度の高さなどについて解説しています。日本語教育能力検定試験の資格が必要な人についてもご紹介していますので、受験を検討する際の参考にしてみてください。

 

日本語教育能力検定試験について

 

はじめに、日本語教育能力検定試験の概要や受験が必要な人について解説します。

日本語教育能力検定試験とは?

日本語教育能力検定試験とは、JEES(日本国際教育支援協会)主催の試験で、日本語教師として必要な能力や基礎知識が身についているかを問われる内容となっています。

日本語教師になるために必ずしも必要な資格ではありませんが、日本語学校の採用条件の中で「日本語教育能力検定試験合格」もしくは「大学卒業後に日本語教師養成講座の420時間コースを修了」のいずれかが挙げられていることが多く、資格取得を目指す人が増えてきている試験です。

また、すでに現在日本語教師として働いている人にとっても、日本語教育の専門家として必要な基礎知識が一定水準にあることを証明できる検定となっています。

日本語教育能力検定試験の受験が必要な人

日本語教育能力検定試験の受験は、中卒や高卒、または専門学校卒から日本語教師を目指す場合には重要となります。日本語教師は就職する際に学歴を問わない募集が多く、大学を卒業していなくても「日本語教育としての一定の実力」が証明できる資格があれば、日本語教師になれる可能性が高まります。

大卒から日本語教師を目指す場合は、日本語教師養成講座 420時間コースを修了することで日本語教師への道が開かれるため、日本語教育能力検定試験の受験は不要となります。なお、2020年1月現在、日本語教師は国家資格化が検討されています。日本語教師を目指す方は、国の動向についても注目しておきましょう。

日本語教育能力検定試験の受験について

日本語教育能力検定試験に受験者の制限はなく、誰でも受験することが可能です。試験は年に1度、東京や大阪、名古屋、福岡、札幌、広島、仙台の7都市で開催され、試験日は1日のみの3部構成となっており、90分間の基礎知識を問う試験、30分間の音声による試験、120分間の実践知識を問う試験がおこなわれます。

 

日本語教育能力検定試験の合格率

 

次に、日本語教育能力検定試験の合格率や難易度について解説します。

例年の合格率は26%前後

JEESが発表している受験者数と合格者数のデータから合格率を求めると、日本語教育能力検定試験の直近3年における合格率は令和元年度28.2%、平成30年度28.3%、平成29年度25.3%となります。

合格率自体は30%に満たないため、決して合格率の高い試験であるとはいえませんが、近年の受験者数増加に比例して、合格率も緩やかな上昇傾向にあるようです。

日本語教育能力検定試験の難易度が高い理由

上記の合格率を見れば、日本語教育能力検定試験は比較的難易度の高い試験に分類されます。難易度が高めとなる理由としては、日本語教育に関する言語学の質問だけでなく、国際文化コミュニケーションなど、出題範囲の幅が非常に広い点が挙げられます。

また、音声によるリスニング試験もあるうえ、合格圏内に入るには正答率70%以上は取っておく必要があると考えると、対策なしに一発合格するのは難しい試験だといえるでしょう。

日本語教育能力検定試験に一発合格するための勉強のポイント

 

日本語教育能力検定試験を一発で合格したい人のために、勉強方法や試験対策のポイントについても解説します。

 

過去問を解く

日本語教育能力検定試験に限ったことではありませんが、難易度が高めの試験に臨むには、過去問を徹底的に復習して繰り返し解くことがとても有効です。

実際に試験で使われた問題を解くことで出題形式に慣れ、試験当日の解答スピードを上げるねらいに加え、出題の傾向やどのような点を問われるか、同じ質問が毎年出題されているかどうかといった分析も可能です。

日本語教育能力検定試験の過去問は市販されているため入手もしやすくなっています。音声による出題も、CDを何度も繰り返し聞くことで理解を深めることができるでしょう。

自習の計画を立てる際には過去問を解く時間を積極的に組み込み、最低でも過去5年分を複数回は網羅するのが、一発合格を助ける道となります。

苦手分野の把握と克服

出題範囲の広い日本語教育能力検定試験では、苦手分野の把握も重要です。これも過去問を解いていくことで、どの部分が苦手なのか、どのような設問で迷うのかが把握できるようになってきます。

聞き取りが苦手な場合は、音声のスピードにも慣れる必要があるでしょう。通勤や通学などの空いた時間を利用して、CDを繰り返し聞くのもおすすめです。

記述式の問題が苦手な場合は、文章の構成など作文の能力も問われるため、効率的な対策を取るのは少し難しくなります。自分の伝えたいことがしっかりと記述できるようになるために、過去問の記述問題を解く以外に、模範解答の文章表現を参考にするのもよいでしょう。記述試験や論文などでは「起」「承」「結」の3つを明確にすることが重要です。記述問題は、自分の考えを文章にするのが得意な人にとっては、点数を稼げるチャンスとなります。

独学でも努力次第で合格は可能、講座の受講でより確実度を上げる

学校や講座に頼らず、独学のみで合格を目指すことも努力次第では可能ですが、何も前提知識を持たない人の場合は、試験勉強の対策について要領がわかっているか、根気よく学習する習慣が身についていないとなかなか難しいものです。

効率良く学習し、日本語教育能力検定試験への最短一発合格を目指したいなら、講師のサポートを受けて体系的に学習できる日本語教師養成講座の受講をおすすめします。

まとめ

 

日本語教育能力検定試験は、日本語教師を目指している人が一定の教育能力を証明できる資格として、近年受験者数の上昇している検定です。特に大卒以外から日本語教師になる人にとっては重要な資格となりますが、合格率は30%以下と比較的難易度の高い試験でもあります。

対策と努力次第では、独学による一発合格も不可能ではありませんが、効率良く体系的に学習したいなら、講座を受講した方がよりスムーズに試験を突破できるでしょう。