Webデザイン学習で使える補助金・給付金は?種類や条件を分かりやすく解説
Webデザインを学ぶための費用は、国の補助金や給付金を利用すれば「最大70〜80%オフ」と大幅に抑えられます。
「Webデザインを本格的に学びたいけど、スクール費用が高額でなかなか踏み出せない……」 と悩んでいませんか?
実は一定の条件を満たせば、国から学習費用の一部が支給・還元される制度があります。
本記事では、Webデザイン学習に使える2つの代表的な制度「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」と「教育訓練給付制度」について、それぞれの違いや利用条件、具体的な申請の流れまでを分かりやすく解説します。
まずは自分が制度の対象かどうかを確認し、Webデザインの学習をスタートしましょう。
※本記事では、正式名称である「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を、文中では便宜上「リスキリング補助金」と表記している場合があります。
なお、「リスキリング補助金」は特定の制度名ではなく、リスキリングに関連する補助金・給付金の総称として一般的に用いられる表現です。
Webデザイン学習で利用できる補助金・給付金とは
Webデザインの学習費用に利用できる制度は、主に2つあります。どちらも国が設けた制度ですが、所管省庁・対象者・給付内容はそれぞれ異なります。
まずは2つの制度の概要を把握してから、自分に合った制度を確認していきましょう。
| 項目 | リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | 教育訓練給付制度(通称:教育訓練給付金) |
|---|---|---|
| 所管 | 経済産業省 | 厚生労働省 |
| 対象者 | 転職を目指す在職者 | 雇用保険に加入している(またはしていた)方※離職後1年以内の方も対象 |
| 補助率 | 最大70%(受講修了で受講費用の50%〈上限40万円〉、転職後1年間継続就業で追加で受講費用の20%〈上限16万円〉) | 最大80%(種類による) |
| 受け取り時期 | 受講修了後+転職後1年間継続就業後 | 受講中・修了後・就職後など(種類や条件によって異なる) |
| 離職中の利用 | 不可 | 条件を満たせば可 |
Webデザイン学習で利用できるリスキリング補助金とは
(画像出典:経済産業省|リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業)
「リスキリング補助金」の正式名称は「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」で、経済産業省が2023年に開始した制度です。
以下の3つのポイントで支援制度について解説します。
なお、教育訓練給付制度との違いは「リスキリング補助金と教育訓練給付制度の使い分け」で解説しています。気になる方は先にチェックしてみてください。
制度ができた背景
デジタル分野を中心とした人材不足を解消するため、国がリスキリングへの投資を積極的に推進していることが背景にあります。
「学びたいが費用が高い」「転職したいがスキルがない」という社会人が抱える課題の解消を目的に設計されており、「キャリア相談→スキル習得→転職」という流れを一貫してサポートする制度です。
なお、本制度は実施期間が定められており、恒常的な制度ではありません。受講終了は2027年1月31日まで、転職完了は2027年4月30日まで、1年間継続就業の確認は2028年3月31日までとなっています。Webデザイン講座の受講期間はコースによって異なるため、受講を検討している方は早めに動くことをおすすめします。
利用できる人の条件
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を利用できる人の条件は以下のとおりです。
- 現在、企業と雇用契約を結んで在職中
- 雇用形態不問(正社員・契約社員・パート等)
- 転職意思の申告(申込時に必須)
- 経営者・個人事業主・フリーランスは対象外
- 対象スクールの対象講座への申し込み
特に注意したいのは、転職意思の申告です。スクール入会時に転職を目的として明示しない場合、制度の対象外となる可能性があります。
補助される金額と受け取りのタイミング
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」で支給される補助金の金額とタイミングは以下のとおりです。
| タイミング | 補助額 | 条件 |
|---|---|---|
| 受講修了後 | 受講費用の最大50%(上限40万円) | 対象講座の修了 |
| 転職・就業定着後 | 受講費用の最大20%(上限16万円) | 転職後1年間の継続就業 |
| 合計 | 最大70%(上限56万円) | 上記の条件をいずれも達成した場合 |
本制度は、対象となるスクール等の「補助事業者」に対して補助金が支給される仕組みです。
受講修了後の補助(最大50%)を受け取るには2027年1月31日までに受講を終了する必要があるため注意しましょう。たとえば、受講期間が6ヶ月の講座であれば、2026年7月末までに受講を開始する必要があります。
また、追加の補助(転職後の最大20%)については、2027年4月30日までに転職を完了し、その後1年間の継続就業が条件です。
Webデザイン学習で利用できる教育訓練給付制度
(画像出典:厚生労働省|教育訓練給付金 検索システム)
教育訓練給付制度は厚生労働省の制度で、在職社会人のスキルアップや再就職を支援することを目的に設けられています。以下の3つのポイントで支援制度について解説します。
制度ができた背景
在職社会人のスキルアップと雇用の安定・再就職の促進を目的として設けられた制度です。
技術の変化や産業構造の変化に対応するために、社会人が学びやすい・学び直しやすい環境を国として整備する狙いがあります。
指定された講座を修了すると、受講費用の一部がハローワークから支給される仕組みです。給付率は講座の種類によって異なり、最大で受講費用の80%が給付対象になります。リスキリング補助金と比べて歴史が長く、広く普及している点が特徴です。
利用できる人の条件
教育訓練給付制度を利用できる人の条件は以下のとおりです。
- 雇用保険に加入している(またはしていた)方
- 離職後1年以内であれば離職者も対象
- 一般教育訓練・特定一般教育訓練:雇用保険の加入期間3年以上(初回のみ1年以上)
- 専門実践教育訓練:雇用保険の加入期間3年以上(初回のみ2年以上)
リスキリング補助金と異なり、離職中でも一定の条件を満たせば利用できる点が特徴です。
ただし、専門実践教育訓練と特定一般教育訓練は、受講開始日の2週間前までにハローワークで事前手続きが必要です。手続きを忘れると給付が受けられない可能性があるため、早めに確認しておきましょう。
補助される金額と受け取りのタイミング
支給される給付金は3種類に分かれており、給付率・上限額・受け取りタイミングがそれぞれ異なります。
受講する講座がどの種類に該当するかは、厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で確認可能です。Webデザイン系スクールは「専門実践教育訓練」または「特定一般教育訓練」に該当するケースが多いです。
| 種類 | 給付率 | 上限額 | 受け取りタイミング |
|---|---|---|---|
| 専門実践教育訓練給付金 | 最大80% | 年間64万円(最大3年) | 受講中6ヶ月ごと+資格取得または就職後 |
| 特定一般教育訓練給付金 | 最大50% | 25万円 | 修了後(資格取得または就職で追加給付) |
| 一般教育訓練給付金 | 20% | 10万円 | 修了後 |
各種類の詳細を見ていきましょう。
専門実践教育訓練給付金
3種類の中で最も給付率が高く、長期・専門的な学習を支援する給付金です。
受講費用の50%が受講中6ヶ月ごとに支給され、修了後に資格取得や就職が確認されるとさらに20%が追加で支給されます。また、訓練修了後の賃金が受講開始前と比較して5%以上上昇し、所定の期間内(資格取得や就職から1年以内)に申請した場合には、受講費用の10%が追加給付の対象となります(合計最大80%)。支給額の年間上限は64万円で、最大3年間適用されます。
特定一般教育訓練給付金
受講費用の40%が修了後に一括で支給されます。
資格取得や就職が確認された場合は、さらに10%が追加で支給されます(最大50%、上限25万円)。専門実践教育訓練ほど給付率は高くありませんが、比較的短期の講座に対応しており、対象講座の幅も広いです。
一般教育訓練給付金
3種類の中で最もシンプルな給付金です。
受講費用の20%が修了後に支給され、上限は10万円です。給付率は低めですが、対象講座数が最も多く、語学や資格取得などさまざまなジャンルの講座が対象になります。
リスキリング補助金と教育訓練給付制度の使い分け
2つの制度は目的や対象者が異なるため、自分の状況に合った方を選びましょう。なお、両制度は併用できません。
| 状況 | おすすめの制度 |
|---|---|
| 在職中・転職意思あり | リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 |
| 離職中(1年以内)・転職意思あり | 教育訓練給付制度 |
| 在職中・転職意思なし(スキルアップ目的) | 教育訓練給付制度 |
| 個人事業主・フリーランス | 原則対象外(条件により教育訓練給付制度の対象になる場合あり) |
| 雇用保険未加入・加入期間不足 | 両制度とも要確認 |
転職意思がある在職者には、雇用保険の加入状況にかかわらず利用できる「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」がおすすめです。補助率も最大70%と高く、キャリア相談から転職支援まで一貫したサポートを受けられます。
離職中の方や転職意思がまだ固まっていない方は、教育訓練給付制度の利用も検討できます。雇用保険に加入している(またはしていた)方であれば、離職後1年以内も対象です。現在の自分の状況と照らし合わせて最適な制度を選択しましょう。
Webデザイン学習の補助金・給付金を受け取るまでの流れ
補助金・給付金は申請のタイミングや手順が決まっています。制度ごとの流れを事前に把握しておくことで、受け取り漏れを防げます。各補助金の受け取りの流れを解説します。
どちらの制度も受講前から手続きが発生するケースがあります。流れを確認しておき、丁寧に申し込みを行いましょう。
リスキリング補助金の場合
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」を利用する場合、対象スクールでのキャリア相談から始まります。申請の流れは以下のとおりです。
- キャリア相談(対象スクール経由で実施)
- 対象講座への申し込み・受講料支払い(全額)
- 受講・修了
- 修了後に受講費用50%分の支給申請
- 転職・1年間の就業確認後に20%の追加支給の申請
受講費用は一旦全額を自己負担する必要があります。受講費用50%の申請は対象スクールのサポートを受けながら進める形です。
ただし、転職して1年間継続就業した際の追加補助(20%分)については、条件達成後にスクール等を通じて還付等の形で実質的な負担軽減がなされる仕組みとなるため、すべての補助が適用されるまでには時間がかかります。手続きの詳細は各事業者にご確認ください。
教育訓練給付制度の場合
教育訓練給付制度を利用する場合、講座の種類によって手続きの流れが異なる点に注意が必要です。専門実践教育訓練・特定一般教育訓練の場合、申請の流れは以下のとおりです。
- 受講開始の2週間前までにハローワークで受給資格確認手続き
- 講座への申し込み・受講料の全額前払い
- 受講・修了
- 修了後1ヶ月以内にハローワークで支給申請
- 審査後、給付金の受け取り
一般教育訓練の場合は事前手続きが不要で、修了後の申請のみで対応できます。
専門実践教育訓練の場合は、受講中6ヶ月ごとに支給申請が必要です。追加給付の申請期限はタイミングによって異なるため、受講中もスケジュールを随時確認し、漏れのないように行いましょう。
Webデザイン学習の補助金制度を利用する前に確認すべき3つの注意点
制度の仕組みを理解していても、事前確認を怠ると補助を受けられない場合があります。申し込み前に押さえておきたい3つの注意点を解説します。
1.補助金が適用されるタイミング
教育訓練給付制度は後払いが原則です。受講開始時は受講費用の全額を自己負担し、修了後に給付金が支給されます。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の場合は、スクールによって対応が異なります。最初から割引価格で受講できるケースと、全額を支払った後にキャッシュバックされるケースがあります。
どちらの制度でも、受講開始時点での必要資金を事前に確認しておくことが重要です。受講費用が数十万円規模になる講座では、前払い分の資金計画を立てた上で申し込みを進めるのが基本です。
2.対象になるスクール・講座
補助金・給付金は、すべてのスクール・講座が対象になるわけではありません。制度ごとに対象となる講座が指定されており、申し込み前の確認が必須です。
| 制度 | 対象 | 確認方法 |
|---|---|---|
| リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | 経済産業省が採択した事業者の対象講座のみ | 公式サイトまたは各スクールで確認 |
| 教育訓練給付制度 | 厚生労働省が指定した講座のみ | 教育訓練講座検索システムで検索 |
対象講座かどうかは各スクール・講座のWebサイトや問い合わせから確認可能です。気になる講座は申し込み前に必ず制度の適用可否を確認しておきましょう。
3.支給されないケース
補助金・給付金は、条件を満たさなかった場合は支給されません。代表的な支給対象外のケースには以下のようなものがあります。
- 講座を修了しなかった
- 転職後1年継続就業しなかった(リスキリング補助金の20%分)
- 雇用保険の加入期間が条件を満たしていない(教育訓練給付制度)
- 申込時に転職意思を示さなかった(リスキリング補助金)
特に「講座を修了しなかった場合は支給対象とならない」点は見落とされがちです。受講費用は前払いになるため、途中で離脱すると費用がそのままかかる点に注意しましょう。
受講を継続するためにも、サポート体制が充実しているかを事前に確認しておくことをおすすめします。
Webデザイン学習補助金の対象講座を選ぶ際のチェックポイント
補助金を利用できる講座は複数ありますが、途中で挫折せずに転職まで成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえておくことが重要です。
未経験からの学習サポート体制
Webデザインの学習では「なぜこのデザインが良いのか・悪いのか」を言語化して学べる環境が重要です。デザインはセンスではなくルールで成り立っており、フィードバックの質が上達速度に影響します。
オンラインだけでなく、作成した制作物に対してリアルタイムで添削・フィードバックを受けられる環境があるかどうかを確認しましょう。
ヒューマンアカデミーは全国32校舎での対面サポートとオンライン学習を自由に組み合わせることができます。カウンセラーへの相談も可能で、学習ペースが乱れたときも立て直しやすい環境が整っています。受講するスクールは、受講形式の柔軟性とフィードバックの充実度を確認した上で選ぶことをおすすめします。
実務で活かせる最新スキルの習得
Webデザイン職の現場では、見た目を整えるだけでなく「使いやすさ(UI/UX)」を設計する力や、クライアントへの提案・説明力も求められます。
デザインツールの操作だけを学ぶカリキュラムではなく、制作の意図を言語化・提案できる力まで習得できるかを確認しましょう。
また、Figmaのようなデザインツールや、HTML/CSSのコーディング、AIを活用したデザイン補助まで、一貫して学べるかどうかも判断基準になります。
転職・キャリアサポートの充実度
Webデザイナーの転職選考では、履歴書よりもポートフォリオが採否を左右します。受講中に「採用担当者に見せられる作品」を仕上げられるカリキュラムか、ポートフォリオの制作・添削サポートが付いているかが重要なポイントです。
リスキリング補助金の追加支給(20%)を受けるには、転職と1年間の継続就業が必須条件です。
確認したいのは、修了後のキャリアサポートの内容です。たとえば、以下のようなサポートがあるかをチェックしましょう。
- 履歴書・ポートフォリオ添削
- 応募書類添削
- 模擬面接
- 求人紹介
- 応募後のアフターフォロー
受講者に専任の担当者がつく体制かどうかも重要です。転職成功まで伴走してくれるスクールを選べば、補助金の追加分まで受け取れる可能性が高まります。
補助金を利用できるWebデザインスクール3選
目標や学習スタイルに合った選択の参考に、制度を利用できる代表的なスクールを3つ紹介します。
1.ヒューマンアカデミー
(画像出典:ヒューマンアカデミー公式サイト)
「AI×Webデザイナー総合講座」が「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象講座です。
WebリテラシーからUI/UX・コーディング・ビジネス提案力まで一体的に学べるカリキュラムで、全国の校舎でのサポートとオンライン受講を自由に組み合わせて利用できます。修了後のキャリアサポート・転職支援も提供されています。
受講費用は、495,000円(税込)です。ここからリスキリング補助金(最大70%)を適用すると、実質負担額は180,000円(税込)となります(別途システム利用料あり)。
さらに分割払い(60回払い)を利用すれば月々8,700円から受講でき、初期費用を抑えて学習をスタートできます。
2.Winスクール
(画像出典:Winスクール公式サイト)
リスキリング補助金・教育訓練給付制度(一般・専門実践)の対象スクールです。
全国42校を展開しており、対象講座「Web&UI/UXデザイナー養成講座」ではPhotoshop・FigmaによるUI/UXデザインからHTML・CSS・JavaScriptまでを4か月で学べます。学び放題の学習教材と週2回のオンライン個人レッスンを組み合わせた受講スタイルで、未経験からでも実践的なスキルが身につきます。
3.DMM WEBCAMP Webデザインコース
(画像出典:DMM WEBCAMP公式サイト)
リスキリング補助金の対象講座として認定されています。
受講期間は8週間・16週間・24週間・32週間から選択でき、ライフスタイルに合わせてペースを決められます。また、デザインとサイト制作、どちらか片方のみの受講も可能なため、目的に合わせて柔軟に学習可能です。週2回のマンツーマンメンタリングがあり、未経験からでも疑問を解消しながら進められます。
補助金・給付金を利用してWebデザインを学ぼう
本記事では、Webデザイン学習で個人が利用できる2つの補助金・給付金制度を紹介しました。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」は、在職中で転職意思がある方に向いており、雇用保険の加入を問わずに利用できます。
教育訓練給付制度は雇用保険に加入している方が対象で、一定の条件を満たせば離職中でも申請できます。
まずは自分が対象かどうかを確認することから始めましょう。
リスキリング補助金の対象スクールであるヒューマンアカデミーでは、無料のキャリア相談から気軽にスタートできます。受講費用を抑えつつWebデザインを本格的に習得したい方は、ぜひ以下のページから講座内容をチェックしてみてください。
