根岸菜穂子(ねぎし・なほこ)
1996年大学卒業後、出版社で雑誌編集に携わる。1997年 株式会社リクルートフロムエーに入社、『フロム・エー』編集を担当。2000年より『ケイコとマナブ』編集部へ。デスク、副編集長を経て2008年『ニッポンの仕事777』『好きを仕事にする本』の編集長を担当。2009年4月より『ケイコとマナブ』編集長を務める。休日の楽しみは夫婦で海辺をドライブすること。
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「好き」を仕事にするために、
「手に職」を目指して動き始めましょう。
女性たちの仕事に対する思いの変化を感じますか?
「かっこよく働いて、年齢を重ねる女性の姿から、
次世代の女性が『一生働いていくこと』を
素晴らしいと感じる。
とてもいい世の中の流れだと思います。」
『ケイコとマナブ』の編集というお仕事を通じて、
「好きを仕事にする」というコンセプトを
発信してきた根岸菜穂子さんは、
女性たちの生き方そのものを見つめ続けてきました。
8月にはヒューマンアカデミーとのコラボによる冊子、
『一生モノお仕事発見BOOK』も発刊。
「手に職」をつける生き方についてお話をうかがいました。
| 編集部 |
習いごとや資格・スキルアップスクールの月刊情報誌
『ケイコとマナブ』の編集長として活躍されている
根岸菜穂子さんです。
編集長に就任されたのはいつですか。
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| 根岸 |
2009年4月です。
それまでもずっと
『ケイコとマナブ』の編集を担当してきたので、
12年間携わってきたことになります。
ただ、その中で一時期、『ケイコとマナブ』を離れ、
男性もターゲットにした『ニッポンの仕事777』や、
『好きを仕事にする本』を担当したこともあります。
今でも『好きを仕事にする本』のコンセプトは
『ケイコとマナブ』の中で継続していまして、
読者から高く支持されるコンテンツとなっています。
「好きなことを仕事にしましょう」、
「女性の転機をうまく活用した仕事選びをしましょう」、
そういったメッセージに共感して買ってくださるのだと思います。
おかげさまで部数も伸びています。
ひと昔前は『ケイコとマナブ』のネームバリューだけで
毎号手に取っていただける部分もあったのですが、
今は、スクール探しの手段も細分化しているので
特集を磨いて、より読者の方のニーズに応えていく必要があります。
『ケイコとマナブ』と聞くと趣味のライトな習いごとを想起する方が多く、
転身に関する情報を『ケイコとマナブ』で探すというイメージは
あまりありませんでした。
そこでなるべく「一生モノの転身」についてのサポートを
テーマとして打ち出すようにしています。
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| 編集部 |
それは根岸さんが編集長になってからの方向転換ですか。
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| 根岸 |
そうです。
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| 編集部 |
とても大きな方向転換ですね。
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| 根岸 |
以前は「趣味も仕事も『ケイコとマナブ』」が
キャッチフレーズだったのですが、
今は「仕事」の方向へやや舵を切っています。
もちろん情報としては
「趣味」の習いごとについても充実しているのですが、
転職などで悩んでいる女性が非常に多いので、
メッセージとしては「仕事」により力を入れるようにしています。
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『ケイコとマナブ10月号』(8/25発売)
*関西版、東海版、福岡版では色などが若干違います。
| 編集部 |
就転職活動に関する傾向の変化について教えてください。
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| 根岸 |
大きな傾向として「条件重視」になってきていると感じます。
『ケイコとマナブ』が発信してきた
「好きを仕事にする」というコンセプトによって、
「好きなことから仕事を選んだっていいじゃない!」という、
それまでのものとは一線を画した
新しい発想を働く女性に与えることができたと思います。
ただ、最近の傾向を見ると、
「結婚・出産後も働きたい」「長く働きたい」といった、
自分のライフスタイルやライフイベントを
いかに上手く乗り切っていけるかを考慮した
「条件重視」の働き方へと、次第にシフトしてきている気がします。
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| 編集部 |
「条件重視」というのは、いわゆる安定志向とは違うのでしょうか。
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| 根岸 |
あくまでも「自分のライフスタイルに合った条件を重視」する
ということですから、安定志向とは違います。
一例をあげると、
「彼が転勤族なので、全国どこでも働ける仕事に就きたい」
といった発想ですね。
保育士や医療事務の仕事であれば、
保育園も病院も全国にあるのでどこでも働ける可能性が高い。
「そういう仕事を選んで彼について行った先でも働きたい」という感じで、
ライフスタイルとのバランスを重視した考え方なんです。
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| 編集部 |
根岸さんが見てきたこれまでの12年間で、
仕事に対する思いが女性の間で
変化してきたと感じる部分はありますか。
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| 根岸 |
「一生働いていくんだ」という決意を強く持っている女性が、
とても増えたと感じています。
モニター調査などでお会いすると、
「結婚したら仕事を辞めたい」という方も、
少し前までは半数近くいらっしゃいました。
専業主婦になって家庭第一、
テニスをしながら夫の帰りを待って、
子どもの手が離れたら無理のない程度に働いていきたい。
そういった形がいちばん理想的な働き方だったのです。
時代を経て、
女性のみなさんの間で最近主流となっているのは、
「一生働いていく」という意識です。
不安定な世の中ですから、
夫の会社や仕事にいつなにが起きるかわかりません。
自分もずっと働いていかなければ、
と考える女性が増えたと思います。
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| 編集部 |
自立していないと、いざというときに困りますものね。
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| 根岸 |
自立しなければならないという気持ちとともに、
働いていること自体に楽しさを求めているという側面もあります。
しっかりと働いて、かっこよく年齢を重ねる。
先人たちのロールモデルを見聞きすることで、
「働きながら年齢を重ねるっていいなぁ」という気持ちも、
すごく高まってきているのではないかと思います。
今、かっこよく働いている女性ってすごく多いですよね。
その姿にあこがれて、
次世代の女性のみなさんが「一生働いていくこと」を
素晴らしいことだと感じられるようになった。
とてもいい世の中の流れだと思います。
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『一生モノお仕事発見BOOK』
ヒューマンアカデミーとケイコとマナブとのタイアップで制作された
「一生モノのお仕事」をテーマにした一冊。
書店、大学のヒューマンアカデミーパンフレットラックに設置中です。
| 編集部 |
働くことに悩んだり、チャレンジしようとしている人たちに向けて、
『ケイコとマナブ』とヒューマンアカデミーの
コラボレーションによる特別編集版
『一生モノお仕事発見BOOK』が、8月8日に発刊されましたね。
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| 根岸 |
『一生モノお仕事発見BOOK』は、
仕事に悩み、出口を探している方々に向けて、
現状を突破するための考え方を伝えるための冊子です。
会社に頼るのではなく、「手に職」をつけることで、
もっと楽しくもっとやりがいを持って働いていこう。
そういう提案をしています。
「手に職」をつけるためには、
まず、現状をちょっと振り返ってみて
不満を見直してみる必要があるでしょう。
その上でスキルをどのように積み重ねていって、
自分にぴったりの新しい仕事を見つけていくか。
その考え方を提示しています。
世の中にはほんとうにいろいろな仕事があります。
もともとはその人の選択肢には
入っていなかったかもしれないけど、
もしかしたら今までよく知らなかった職種にこそ
自分の好きなことを実現できる可能性が
含まれているのかもしれません。
『一生モノお仕事発見BOOK』では、
いろいろな職種をご紹介しています。
しかも1つの職種から
ほかのさまざまな職種に派生していけるチャートによって、
より視野を広げていただけるよう工夫しています。
単なる職種のカタログではなくて、
関連する資格などについても一緒にご紹介しています。
仕事の探し方についても、
「好き」「やりがい」「働き方」から、
探す人がそれぞれ自分に合ったやり方で
職種の情報にアプローチできるようになっています。
また、年齢についての不安を解消するために、
20代後半から転職にチャレンジして
新天地で活躍されている方の事例も紹介しています。
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| 編集部 |
就転職を考えるとき、年齢の問題は大きく関わってきますよね。
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| 根岸 |
「今の年齢からこの職種に就けるのか」について
不安を感じる方は多いですね。
確かに、仕事を始めるのに若い方が有利な職種も中にはあるでしょう。
ただ、「手に職」の仕事の場合、
年齢を重ねるほどよりスキルが深まったり、
信頼度が増したりするケースってすごく多いんですね。
たとえば、40代、50代のブライダルプランナーは
さまざまな社会経験や家庭を持っているという
バックボーンも含めて、
お客さまに安心感を与えられるんですよ。
もうひとつ考えていただきたいのが、
50歳、60歳になっても
今やっている仕事を続けていけるかどうか。
『ケイコとマナブ』の読者の方々も、
6割以上の方が「一生は続けていけないと思う」と答えています。
会社でまわりを見渡しても、その年齢まで続けている女性はいない。
そういう不安はみんな感じているのです。
今チェンジして、「手に職」のある仕事を目指したほうが、
結果的に長く働けることになるのではないでしょうか?
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| 編集部 |
そういう「気づき」って大切かもしれないですね。
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| 根岸 |
チェンジするために「どこで踏んばるか」だと思います。
20代後半で気づくのと、50代になってから気づくのでは、
大きな差が開いてしまうでしょう。
人生でいちばん若い「今」始めるのが、
最善の選択ではないかと思います。
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| 編集部 |
そうですね。
1秒後よりも「今」、この瞬間のほうが若い。
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| 根岸 |
1年後よりも「今」のほうが、絶対に可能性にあふれている。
だから「どうしよう」と思っている時間自体がもったいない。
悩んでいるくらいなら、まずなにかをやってみる。
スクールに行って、話を聞いてみてもいいでしょう。
それで自分に合わなかったら、
別の職種、別の分野をまた探してみればいいのであって。
「どうしよう」「つまんない」と言っていても、
誰もなにもしてくれないですし、
変えていけるのは自分しかいません。
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| 編集部 |
9月10日から21日まで、
ヒューマンアカデミーの札幌校から福岡校まで、
全国でセミナーをしていただくことになっていますね。
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| 根岸 |
一歩踏み出すことの大切さと、「自分らしい仕事」について、
『一生モノお仕事発見BOOK』の誌面だけでは
お伝えしきれなかったことを、
ロールモデルなども交えながらお話したいと考えています。
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| 編集部 |
とても楽しみです。
たくさんの女性を元気にしてあげてください。
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人生の中で「今」が、いちばん可能性がある。
自分を変えられるのは自分だけ。
さあ、動き出す準備はできましたか?
後編もお楽しみに。
つづく