心理カウンセラー講座コラム

09.うつ病の人の対応

日本全国の人口のうち、実に100万人前後は存在していると言われているうつ病。しかもこの厚生労働省のデータは、実際に精神科などの医療機関で受診している人数を数えたものであるため、こうした治療を受けていない潜在的なうつ病の方はもっと存在すると考えられます。
うつ病は、目に見えない心の病です。そのため、周囲の家族や職場、学校の関係者などは実際にうつ病と診断された方にどのように接したらよいのかわからない節もあります。自分が罹患したことがないからという面もあるでしょうし、うつ病といっても人によってパターンや傾向は少しずつ異なるため、通り一遍の対応では身近な人の支えになることができない場合もあります。
とはいえ、基本的にうつ病の方への対応の仕方で共通した面もあります。周囲の方々は、うつ病で苦しむ方にどのような対応を行えばよいのでしょうか?

まず気付くこと

職場や学校でいつも同じ時間を過ごしている方々もそうですし、またずっと一緒に暮らしてきた家族も、うつ病にかかった本人の変化には早急に気づくことが大切です。
例えば職場で「あの人最近様子がおかしい」「飲みすぎなのでは?」と簡単に片付けてしまうのはいささか危険でもあります。職場でのメンタルケアにおいて、うつ病などの心の問題を持つ方が大きく変化する要素として、

遅刻、欠席の増加

ミスやトラブルの増加

飲酒の増加

以上のことに主に留意すべきとされています。
これらはいずれも、心が鉛のように重くなって正常に活動しなくなったことの現れであるためです。遅刻や欠席などは、心が出社を拒否している、もしくはそのストレスから体調を崩していることが考えられますし、ミスなどが増えることは、うつ病などの症状によって集中力を欠いていることのサインです。飲酒は、嫌なこと、苦しいことを一時的に緩和するためにアルコールの力を借りていると考えられます。
家庭において気付ける変化についても、

急激な食欲の増減

睡眠の不安定さ

疲れた表情

テレビなどを見なくなった

会話が減った

イライラする場面が増えた

などの面が見られるようになったら危険のサインと考えましょう。
こうした変化にまず気付くことが、これからの対処を考える第一歩となります。

受け入れる姿勢が大事

うつ病になってしまったときの変化は、だいたい総じて日常生活を健全に送れなくなったという現象が主です。そのため、見ようによってはさぼっているだけ・甘えているだけといったように取られてしまいがちでもあります。しかし、そのように見られることから、患者は心を閉ざしてしまい、さらに症状を悪化させるのみとなってしまいます。
うつ病になると、生きているのも辛いと思うようになってしまいます。それが死にたいという願望に転じてしまい、実際に自殺してしまう方も少なくありません。そこには、ただ苦しいという感情だけではなく、自分が受け入れられないものだという絶望感が手伝ってしまうことが多いのです。
その絶望感は、家族や職場の同僚、友人などの姿勢がきっかけとなって生まれることもあります。「遊びに行けばスッキリする」「みんな辛い思いをして頑張っている」「いつまで休んでいるつもりか」などの言葉は、普段よく発しがちです。しかしそれが「行きたくないのに強要される」「今の辛さに耐えて頑張れと言われている」「体はおかしくないし会社のために働かなければならない」といった様々なプレッシャーにしか転じないことは非常に多いのです。
そうなってしまうと完全に逆効果となってしまいます。まずは、うつ病になってしまった方のことを、現在の状態も含めて受け入れる姿勢が周囲には不可欠といえるでしょう。

身近な存在の方ができること

うつ病の方を支えるのには家族の理解と協力が不可欠とよく言われます。しかしそこには、患者を受け入れているつもりでも、実際はどうすればよくわからず最終的に放置することになってしまうという結果にも結びつくリスクも潜んでいます。
家族はただ見守るだけではなく、うつ病の治療に協力的な姿勢を見せて、一緒に頑張っていこうとすることが重要な課題となります。

この状況に陥ってしまった原因を探らない

うつ病になってしまった方が身近にいた際、そのような状況がなぜ起こってしまったのかを追及する場合もあるでしょう。中には「育て方が間違っていたのか」などと思いやむ家族の方もおられます。しかし、現実はどうあれ、目先の問題はそこではないのです。そんなことを言われても患者自身には何の解決にもなりませんし、余計に家族の負担を増やしてしまうだけにもなります。
今考えるべきことは、患者と向き合って治療に向けて共に歩むという姿勢を見せることです。

すぐに退職・退学に踏み切らない

うつ病を始めとした各種心の病は、患者本人が動く意欲をなくしていることはもちろん、治療には長い期間と繊細な対処が必要になります。そのため、もし社会人として働いていたり学校に通っていたりするときも、いつ復帰できるかわからない状態になるわけです。
しかし、そこですぐに退職や退学のような大きな決断は行わせないのが得策です。うつの症状として、どんなことでも悲観的にしか考えられないというものがあり、そこですぐに将来を悲観して断ち切ってしまったら、後で回復したときに後悔することにもなりかねません。

適宜専門医への受診を勧める

うつ病とは、必ずしもじっとしていれば治るものではありません。専門の精神科医の適切な指示のもとに、状態に応じた対応を行うことで回復も早くなります。受診の際には、家族が付き添って医師からのアドバイスを受けるのもよいでしょう。

心の病は非常にデリケートなだけではなく、外からは見えにくいために複雑で扱いづらい問題です。しかし、それに対する適切な対応の仕方を周囲の方々が把握しておくことで、患者本人の復帰も早くなりますし、何よりも心の支えになるはずです。注意点をよく知っておき、患者と適度な距離を持って接するように心掛けましょう。

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